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認定NPO法人Living in Peaceマガジン

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認定NPO法人Living in Peaceの、全noteを詰め込んだマガジンです!
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#子ども

ルールはいらない? 「誰でも来られる」居場所を作るために大切なこと

認定NPO法人Living in Peaceは2022年3月26日(土)、「にしなり★つながりの家」設立を目指すクラウドファンディング『「おかえり」でつながり合える地域の実家を!西成こども食堂の挑戦』の協賛企画として、オンラインイベントを開催しました。 イベントでは、当事者、実践者、研究者という異なる立場から4人のゲストをお迎え! それぞれの立場から、「こどもの育ちを支えるつながり」をテーマにお話しいただきました。 今回の記事では前編に続き、イベント後半の様子を一部抜粋し

こどもの育ちを地域で支えぬく! いま本当に必要な「つながり」とは?

認定NPO法人Living in Peaceは2022年3月26日(土)、「にしなり★つながりの家」設立を目指すクラウドファンディング『「おかえり」でつながり合える地域の実家を!西成こども食堂の挑戦』の協賛企画として、オンラインイベントを開催しました。 Living in Peaceは、2019年3月、「困難な家庭環境にあるこどもの育ちを地域で支えるために何が必要か」を模索するなかで、本クラウドファンディングの主催者である川辺康子さんと出会いました。 大阪・西成で、こども

お金のリテラシーを身につけてもらおう!【お金の教育事業紹介2/2】

Living in Peace(以下、LIP)こどもプロジェクトは2018年より、社会的養護下の子どもたちを対象とした「お金の教育事業」を行っています。 これは、さまざまなコンテンツの提供を通じて、子ども達に今後の人生に必要な「お金のリテラシー」を身に着けてもらうことを目的とした事業です。 後編の記事では、前編で紹介した課題解決に向けてLIPが取り組んでいる事業内容について紹介します! お金についての早期意識づけ講座(小中学生対象)前回の記事で解説した課題解決のため、お

「進学しづらく、退学しやすい」施設出身者の課題と解決策【お金の教育事業紹介1/2】

Living in Peace(以下、LIP)こどもプロジェクトは2018年より、社会的養護下の子どもたちを対象とした「お金の教育事業」を行っています。 これは、さまざまなコンテンツの提供を通じて、子ども達に今後の人生に必要な「お金のリテラシー」を身に着けてもらうことを目的とした事業です。 お金の教育を通じて、生まれ育った環境に左右されず、自由に生きるための選択肢を見せる。それが本事業の目指すところです。 そしてこれは LIPのミッションである「すべての人に、チャンスを

アニュアルレポート発刊記念対談! メンバーが語る「しごと=私のこと」

すべてのメンバーが仕事などの本分を別に持ちながら、互いの時間を持ち寄って活動しているNPO法人、Living in Peace。 メンバーそれぞれが「しごと=私のこと」とする人たちの力で、真に平等な機会のある社会の実現を目指して活動を行なっています。 今回は、2021年の活動報告をまとめた『アニュアルレポート2021』の発行を記念して、マイクロファイナンスプロジェクト、こどもプロジェクト、難民プロジェクトで活躍するメンバーが、それぞれの「しごと=私事」への想いを語りました

[監修協力]社会的養護についてわかりやすく解説するマンガが公開されました

「また虐待のニュース!最近多いなあ」 先日、(公財)ベネッセこども基金から、「虐待などにあった子どもたちがその後どのように処遇されるのか」「どのような課題を抱えやすいのか」などをわかりやすく解説するマンガ『「社会的養護」はじめの一歩』が公開されました。 本マンガにて、Living in Peaceの代表・中里も監修として協力しております。 問題の全体像について、包括的にわかりやすく説明されています。 虐待の個別のニュースを聞き胸を痛めている方は多いと思います。社会的養

年末のご挨拶

12月に入り、数え切れない人たちの心中を「今年もあっという間に終わってしまった」という言葉がよぎっていることと思います。 もちろん時間の概念的には「時間の速度」なんて考えられないわけですが、気づけば12月だったという驚きはとにもかくにも否定しようがありません。それは「駆け抜けた」というよりは「翻弄された」と言うべきものでしょう。 しかし、年明け早々、緊急事態宣言の再発令から始まったことを思えば、事態は本当に大きく前進しています。どうか、みなさん一人ひとりの頑張りを過小評価

りっぷキッチンでフードパントリーを開催しました

Living in Peaceは2021年11月7日(日)、コロナ禍でこども食堂が開催できない中、先月に続きフードパントリーを開催しました。 ※事前予約の3部制にし、感染対策もしっかりと行いました。 お子様1人あたり3食分用意し、合計で35家庭へお子様88人分の食料をお渡しすることができました! 事後に行ったアンケートでは、コロナの影響が続く中で厳しい生活が続いている世帯がいらっしゃることが窺われ、そのような方たちにもしっかりと支援を届けることができたものと考えています

新型コロナの感染拡大に伴い、困窮する外国籍の世帯に対して物資支援を行いました!

2021年11月6日(土)に、新型コロナの感染拡大の影響により仕事を失うなどして、収入が減少してしまった外国籍の世帯に対して、食品や日用品の物資提供をいたしました。 Living in Peaceでは、今年初めより「移民・難民の子どものいのちを守る基金」と銘打ち、繰り返される緊急事態宣言の影響で困窮する外国籍の子育て世帯への現金給付支援を行ってきました。 外国籍の場合は在留ステータスの関係上、生活保護制度を利用できない世帯が多いだけでなく、日本語でのコミュニケーションが不

ファミリーホームで哲学対話を

緊急事態宣言が明け、ひさびさに混雑した電車に乗りました。乗客同士、意図せず体が触れ合う距離感も、このところ長らく経験しなかったものです。肘が服に当たる感覚はいつぶりでしょう。 しかし考えてみれば、他人同士の私たち乗客は、互いにゼロの距離で、世界で一番近くにいる二人ながら、そこにいかなるつながりも見当たらないのです。昨年来の「会えない」づくしを経た身には、こんな当たり前のことが十分すぎる驚きでした。 人とのつながりにおいて、同じ場所で同じ時をともにする以上の、あるいは以外の

誰しも、生きる力を持っている

「くるしい、くるしい、こんなんは、生まれてこなんだら、よかったんとちがうか、みんながみんな生まれてこなんだら、何もないねんから、何もないねんから——」 川上未映子の『夏物語』第1部、母とふたりで大阪に暮らし、母への葛藤で長らく声を発しなかった12歳の緑子が、最後、母に向かって絞り出すように言った言葉です。物語の第2部では、違う人物から、たとえわずかでも、ほかの人々の幸せをよそにひどい苦しみを生きざるをえない可能性があると分かっていて、なお人を生むのかという問いも発せられます

【母の日/こどもの日企画】ChanceMakerギフト第3弾を実施しました!

Living in Peaceは「Chance Makerギフト」事業の第3弾として、2021年5月の母の日/こどもの日にあわせ、母子生活支援施設を退所された方々へギフトをお贈りしました。 Chance Makerギフトとは、母子生活支援施設を退所した母子へ、施設を介してギフトをお贈りすることで、施設と退所世帯のつながりを回復し、社会での自立を支えることを目指す取り組みです。 母子生活支援施設の現状や背景については、過去のレポートをご参照ください。 ■Chance Ma

空に向かって落ちる

立秋を過ぎても、暑い盛りが続きます。 暑い暑い屋外では、つい前ばかりを凝視して一目散に涼しい室内を目指してしまいがちです。しかし、一年でもっともエネルギーに溢れた空は、立ち止まって頭上を振り仰ぐ者に力をくれます。 時刻を遅らせれば、これが織姫と彦星が年に一度の逢瀬を遂げる天空なのです(今年の旧暦七夕は8月14日)。 小さいころから空を垂直に見上げたまま歩くのが好きです。今でもたまにやれば、空に向かって頭から落下しているような不思議な気分になって、やっぱり楽しい。 勝手

子どもを主語に考える! 社会的養護の現在地 イベントレポート【藤野謙一×慎泰俊】

認定NPO法人Living in Peace(以下、LIP)は、2021年7月24日(土)に社会福祉法人「鳥取こども学園」理事である藤野謙一さんをお招きし、LIP創設者慎泰俊とのオンライン対談イベントを開催しました。 鳥取県で児童養護施設などを運営する「鳥取こども学園」は、前身から数え115年もの間、家庭で暮らせない子どもたちを、家庭に代わって養育してきた社会福祉法人です。 子どもの尊厳を大切にしたいという想いから、全国に先駆けて小舎制(少人数単位の家庭的な雰囲気で生活が