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【西武ライオンズ 今日の見どころ】イーグル戦8連勝中の今井 楽天モバイルでは33 2/3イニング連続無失点中

●仙台では昨シーズンから1点も失っていない今井 

【30日◇イーグルス‐ライオンズ22回戦(楽天モバイル)18:00】
クライマックス・シリーズ争い生き残りが懸かっているのに、先週から1勝6敗。優勝争いの佳境を迎えて7連敗と大失速した、昨シーズンを思い出させる勝負弱さだ。連敗ストップは「新イーグルスキラー」今井達也に託されることになる。

くり返しの紹介になるが、今井はイーグルス戦8連勝中。今シーズンだけで5戦5勝、36イニング投げて2失点(自責点1)防御率0.25と、ほぼ完璧にイーグルスの各打者を抑えている。

失点の内訳は、村林一輝のライトゴロの間の1点と、島内宏明のソロ本塁打によるものだが、どちらも球場はベルーナドームだった。楽天モバイルパークでは、今シーズン失点をしていない。

今井達也 イーグルス戦8連勝中

じつは、今井は昨シーズンも楽天生命パーク(当時)では1点も獲られておらず、この8連勝がスタートした2021年10月15日の5回裏から、この球場では33 2/3イニング連続無失点中なのだ。

●バッキーは 甲子園で55イニング連続無失点

同一球場における連続無失点のプロ野球記録については、正確なデータがないのだが、現在判明しているところでは、400勝投手金田正一が国鉄スワローズ時代の1958年に、後楽園球場で52イニング連続無失点。タイガースのバッキーが1965年に甲子園球場で、途中でノーヒットノーランを含めた5完封をはさむ、55イニング連続無失点を記録している。

この記録は別格で、同じ球場で30イニング以上、無失点を続けた投手もそうはいない。最近では、カープの栗林良吏が本拠地マツダスタジアムで、初登板から38 2/3イニング連続無失点だったことや、マリーンズの佐々木朗希が今年6月のカープ戦まで、ZOZOマリンスタジアムで34イニング無失点を続けたことが話題になった。

ライオンズの投手では、稲尾和久が金田と同じ1958年に、平和台球場で38イニング連続無失点をやっている。また先日も紹介した(復帰登板の髙橋光成 現在ベルーナドーム28イニング連続無失点中)が、豊田清が02年から03年にかけて、西武ドームで39 2/3イニング連続無失点を記録している。

主な同一球場 投手連続無失点記録

楽天モバイルパークで、30イニングを超えて無失点を続けた例は、08年から09年にかけてイーグルスの田中将大の33イニングがあるくらい。

岩隈久志、小山伸一郎、松井裕樹といったイーグルスの歴代エースやクローザーたち、あるいは、かつてこの球場を本拠地にしていたロッテオリオンズの、村田兆治や成田文男といった大投手たちも、この球場で30イニング以上無失点を続けたことはなかった。今井の記録は現段階でも、かなりのレベルにあるのだ。

ただ、前回登板のバファローズ戦では、体調不良を思わせる不安定な立ち上がり。制球がまったく定まらなかった。8連勝している対戦相手と、無失点を続けている球場で、本来のピッチングを取り戻すことができるのか。

松井稼頭央監督は、わざわざ1度登録を抹消してまで、先々週と今週のイーグルス戦に、今井達也をぶつける選択したのだ。きょう勝って初めて、その采配は意味をなすこととなる。

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