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【西武ライオンズ 今日の見どころ】沖縄初のプロ野球以来 62年ぶりの対戦 沖縄出身勝利投手誕生なるか

●1961年 西鉄対東映で行われた沖縄初のプロ野球

【27日◇ライオンズ‐ファイターズ10回戦(沖縄セルラー那覇)18:30】
2017年から始まったライオンズの沖縄シリーズ。今回の相手はファイターズ。1軍は名護、2軍は国頭で、それぞれ春季キャンプを行っており、2018年、21年には那覇で試合を主催している。沖縄とは縁のあるチームだ。

じつは1961年に、現在のセルラースタジアム那覇と同じ場所に建てられていた奥武山球場で、記念すべき沖縄初のプロ野球公式戦を行っていたのが、両球団の前身、西鉄ライオンズと東映フライヤーズだった。

まだ沖縄が米軍の統治下にあったなか、両チームは試合前日に同じチャーター機で現地入り。夕方には米軍のジープに分乗してパレードが行われ、沿道には10万人が押し寄せたという。入場料はひじょうに高額だったにも関わらず、2試合合計3万人の観客が集まったそうだ(詳細は NPB公式HP【球跡巡り】沖縄野球隆盛の起点となった野球場 沖縄県立奥武山野球場 を参照ください)。

以来、この2チームが沖縄で顔を合わせるのは、62年ぶりになる。

現在、両チームのゲーム差は2.5。それだけに、この2連戦は連勝して、完全に背中を捉えたいところだ。

 沖縄開催 プロ野球公式戦 (西武:3勝4敗 日本ハム:3勝3敗)

●昨年は5失点  與座の勝ちを消してしまった平良

セルラースタジアム那覇は高校野球沖縄大会のメイン球場でもあるため、石垣市出身の平良海馬にとっては、八重山商工高時代から踏みしめたマウンドになる。

高2の夏は準々決勝(●1‐2嘉手納高)、高3の夏は1回戦(●0-1 首里高)で、いずれもこの球場で敗れているのだが、高3のときの試合を視察に訪れていた渡辺久信シニアディレクター(現GM)が、150km/h超の投球だけでなく、その巧みなフィールディングにセンスを感じてドラフト指名を決めたのは、よく知られるエピソードだ。

ただ、初の凱旋試合となった昨年のホークス戦では、1点リードの9回表から2番手で登板して、いきなり四球、死球を与える大乱調。柳田悠岐、グラシアルに連続タイムリーを許すなど、自身キャリアワーストの5失点で、やはり地元凱旋だった與座海人の勝利を消してしまった。平良にとっては、1年前のリベンジの登板になる。

この2連戦、ライオンズは平良に続いて、浦添市出身の與座。ファイターズは2戦目にうるま市出身の上原健太の先発が、それぞれ予想されている。

昨シーズン、與座とホークス東浜巨の好投が報われなかったこともあり、沖縄開催のプロ野球公式戦で、まだ沖縄出身の勝利投手は誕生していない。

西鉄ライオンズ対東映フライヤーズ戦で、沖縄で初めてプロ野球が開催されてから62年。平良なのか、與座なのか。それとも上原なのか。沖縄出身初の勝利投手が、この両チームのどちらかから生まれたならば、プロ野球史を彩る、ひじょうに美しいストーリーになるのだが、はたして。

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