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母乳が脳を活性化するしくみ

母乳中の微量栄養素イノシトール(myo-イノシトール)が新生児の脳の発達に大きな利益をもたらすかもしれない、という米国タフツ大学からの研究報告。

研究者らは、myo-イノシトールと呼ばれる糖分子が、乳児の脳でシナプスと呼ばれる神経結合が急速に形成されている授乳開始から最初の数か月間、母乳中に最も顕著に存在することを発見した。これは母親の民族性や背景に関係なく当てはまった。

齧歯動物モデルとヒトニューロンを用いたさらなる試験では、 myo-イノシトールは、発達中の脳におけるニューロン間のシナプス接続のサイズと数の両方を増加させ、より強力な接続性を示していることが示された。

地理的に非常に異なる場所に住む女性の間でmyo-イノシトールのレベルが同様であることは 、人間の脳の発達におけるミオイノシトールの一般的な重要な役割を示している、と研究者は述べている。

「現在の研究は、母乳育児が不可能な状況では、乳児用粉ミルク中のミオイノシトールのレベルを高めることが有益である可能性があることを示しています」と研究者はコメントしている。

出典は『Proceedings of the National Academy of Sciences

http://dx.doi.org/10.1073/pnas.2221413120


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