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亜麻仁アレルギーが増えているー食品以外にも含まれる

亜麻仁はその健康上の利点から世界中で利用が広まっているが、それに伴いアレルギーの症例も増えつつあるようだ、という報告。研究者らは2例のアレルギー症例について報告している。

最初の症例は、亜麻仁を混ぜたオートミールを1袋摂取20分後に顔と胸全体に発疹がみられた非アトピーの生後18か月男児の症例である。

「患者が亜麻仁を食べたのはこれが初めてでしたが、この出来事は 4 時間以内に自然に治りました。皮膚プリックテストを実施したところ、亜麻仁を含むさまざまなナッツや種子で陽性結果が得られました。評価には血清 IgE レベルの測定も含まれます。病歴と検査結果に基づいて、亜麻仁に対する IgE 媒介反応と診断されました。アレルギーを確認するために亜麻仁の直接経口負荷試験が提案されましたが、実施したくないという両親の意向により、実施されることはありませんでした」と研究者は述べている。

第二の症例は、油絵を描く女性画家におきた手部の接触性皮膚炎の症例である。患者は、手の発疹が再発するために受診した。問診から、彼女が油絵の具で絵を描く芸術家であることが判明した。絵の具、木炭、ブラシをきれいにする溶液など、彼女が絵を描くときに使用したアイテムに関する履歴が得られた。使用したアイテムを調査した結果、彼女の油絵具には亜麻仁ベースの油が含まれていることが判明した。

「彼女の手の皮膚炎は重度で、絵を描くのに支障をきたしました。彼女はもっぱら油絵の具を使って絵を描いていました。私たちは彼女に、作品の制作中に使用したすべてのアイテムや製品を持ってくるように依頼しました。パッチテストは、テストウェルを背面にテープで貼り付けて48時間実施しました。亜麻仁は、パッチテスト部位で 48 時間後と 72 時間後に顕著な反応を示しました」と研究者は述べている。

出典は『European Annals of Allergy and Clinical Immunology


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