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デジタルトランスフォーメーションと地域活性化を考えるフォーラムを開催します。

昨年は東京都でテレワークを推進するためのPC等のハードウェアの購入費を全額補助する補助金が何億円も出るなど、都心から人を分散させる取り組みが本格的に推進されました。コロナがきっかけのようにも見えますが、これは東京オリンピック、パラリンピックで快適な公共交通機関を確保し、外国人観光客にアピールするのがそもそもの狙いでした。

そこに追い討ちをかけるかのように、3密を回避するべく広がった中小企業のデジタル化。公共交通機関を利用して通勤する人たちは突如として在宅勤務にシフトせざるを得なくなり、とはいえ企業活動を止めるわけにはいかないことから人やハードだけが分散するのではなく、その上で企業活動が立ち止まることなく推進するためのソフトの対応によって、日本企業のあり方が抜本的に変わってきました。


※今日は家族でおでかけしてました。私にとってはこの時間があるから生きる意味があります。

地方は東京から活動拠点をいかに引き込めるか

このような動きに呼応するかの如く、昨年はサテライトオフィスの設置に対する補助金を地方自治体がこぞって出し始めました。この茅ヶ崎でも、神奈川県が補助制度を設けたことで新たなサテライトオフィスが立ち上がり、茅ヶ崎で仕事をする人が明らかに増え始めています。

実感としても、私の仕事でも市内のIT企業との関わりが増えてきており、問い合わせの毛並みが変わってきているように思います。同じように、不動産業界でも湘南はとても盛り上がっていると聞いており、在宅ワークができるなら固定費を引き下げつつ、充実したワークライフバランスを目指すためにも所得の高い方々を中心にどんどん移住が加速しています。

このような動きの中で、この茅ヶ崎にいかに人や企業を呼び込めるかが喫緊の課題です。このタイミングで引っ張り込めないならば、もう無理なのでは?とすら私は考えています。

DXによって地方から全国を相手にビジネスが本当にできるのか?

ただ、東京から企業が地方(茅ヶ崎)に移転したり、そこで働く人たちが移住してきたことでその人たちが引き続き全国を相手に仕事をするのと、もともと茅ヶ崎で事業をしている人たちが全国を相手に仕事ができるようになるかというと、それは違って簡単な話ではありません。

これまでも、ビジネスの中心は東京であったし、西なら大阪、伸びてきている福岡などもありますが、要は都会でした。そして、それはそのエリアにいれば全国的に事業を展開できるというわけではなくて、そのエリアに集う全国規模の人たちとのネットワークがものすごくモノを言います。

ところが、このネットワークを持っていないローカルな会社や人は、単にツールが充実したりテレワークができるからといって商圏が広がるわけではないんですよね。ここは本質的に見落としてはいけないポイントです。

ハードではなく、ソフトだけでもなく、本質は人とのつながりをいかに生み出せるか

だからこそ、移住を促進した後に、どのようにそれをローカル企業が活かすのか、ここが大切何だと思います。

この点について、私自身は移住を促進して地域に呼び込むのは、企業や人であることはもちろんなのですが、その先のネットワークも含めてその地域にいかに引き込むのかが重要と考えています。

例えば、茅ヶ崎青年会議所のメンバーのほとんどは茅ヶ崎で事業をしてきた人ばかりなのですが、おそらく市外から新たな人たちが入ってきただけでは交わりがなかなかなく、①もともと茅ヶ崎の人、②市外から入ってきた人、というようにレイヤーが増えるだけになり兼ねません。

しかしながら、①と②が交わることで、①の人たちにとっては新たな視点やネットワークとの出会いによって活動の幅を広げられるかもしれませんし、さらには地域にとっても流入してきた才能が生かされるきっかけになるかもしれません。他方で、②の人たちにとっては、①の人たちとの交わりによって地域に溶け込めることになってさらに過ごしやすくなるというメリットもあるでしょう。ひょっとしたら、ローカルなニーズに直面することで新しいサービスを生み出すきっかけにもなるかもしれません。

これらは私の妄想レベルの話ですが、間違いなく言えることは、価値を生み出すのはいつも人であって、人との出会いによって人は磨かれて、化学反応が起こってイノベーションが生み出されるのだということです。

今、この茅ヶ崎でも行政がシティプロモーションで移住促進をし始めました。不動産業界もチャンスとばかりに営業拡大をしています。そして、私たちの団体も茅ヶ崎の経済の活性化の策としてDXをテーマに動いています。

ただ、それぞれの主体が描くゴールは同じではありません。

私たち茅ヶ崎青年会議所が目指すのは、「茅ヶ崎でサーフィンしながら仕事できるよね」とか「スローライフにビジネスをしよう」とか、聞き感触の良いことではなくて、新しい人たちとの出会いの中で生ずるポジティブチェンジをいかにこのまちや私たちに生み出していくか、その点に本質があるのだという意識で活動をしていきたいと思います。

4月24日の地域活性化フォーラムでは、以上のようなテーマで、茅ヶ崎を拠点に全国、世界を相手にビジネスを展開している起業家の方々にお越しいただき、講演や対談をしていただきます。

このテーマで茅ヶ崎青年会議所が対外的に事業を行うのはこれが初めてです。たくさんのヒントが得られるのではないかと思いますので、是非楽しみにしていてください。私もめちゃくちゃ楽しみにしています。

できればこの事業をご覧になっていただいた方々とは意見交換もしたいと思っています。clubhouseでも、ZOOMミーティングでもやりましょう。



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