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2020年12月の記事一覧

儒林外史 第一章 序にかえて (2)

儒林外史 第一章 序にかえて (2)

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王冕がぼんやりそう考えていると、遠くの方から、大男が肩におかもちをかついで近づいてくるのが見えた。もう片方の手には酒瓶を下げている。おかもちの上にはフェルトの敷物がかかっている。柳の下までやってくると、敷物を広げ、おかもちを開いた。さらに、学者帽をかぶり、きれいな直綴を着た3人の男たちがやってきた。1人は紗の入ったサファイヤ色の直綴、あとの2人は墨色の直綴を着ている。みな四、五十代

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儒林外史 第一章 序にかえて (1)

儒林外史 第一章 序にかえて (1)

人生南北多歧路。将相神仙,也要凡人做。
 百代兴亡朝复暮,江风吹倒前朝树。
功名富贵无凭据。费尽心情,总把流光误。
 浊酒三杯沉醉去,水流花谢知何处。

“人生には数多の分かれ道があり、将相、神仙もまた凡人からなる。百代の興亡は朝暮を繰り返し、江風は前朝の樹をなぎ倒す。
功名富貴に縋っても、心を使い果たし、ただ時を失うのみ。濁酒三杯の酔いに沈めば、落ちた花の流れ行く先がわかるだろうか。”

よく歌

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