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ARR100億円を突破した『LINE WORKS』のコアにあるサービス理念とは

LINE WORKSのARR(年間経常収益)の最新情報です。

LINE WORKSのARRを公開した前回の記事(2021年Q2で78.7億円)から早いもので、もうそろそろ1年になろうかという頃です。LINE WORKSはこれまでほとんど実績を公開してこなかったこともあり、このときは驚かれた方が多少なりともいらっしゃったようですね。

そしてタイトルにありますとおり、おかげさまでLINE WORKSのARRは2022年Q3で100億円を突破しました。パチパチパチパチ!

どうやら日本国内SaaS企業のARRと比較すると、8位ぐらいに位置しているようです。

「決算が読めるようになるノート」さんのグラフを参考にLINE WORKSを追加してみました
State of the Cloud 2022 - Bessemer Venture Partners のグラフにLINE WORKSを追加しました

一方、成長スピードはどれぐらいか?と言うことで、グローバルSaaSと比較してみたのがこの図です。LINE WORKSはグローバルで見ても4位集団に入れそうです。この4位集団には、shopifyやpagerdutyなどがいらっしゃいます。ここに仲間入りすることができたというのはかなり嬉しいですね。

事業開始から約7年でARR 100億円を達成できたのは、もちろん使い続けてくださるLINE WORKSユーザーのみなさんのおかげでもありますし、販売パートナーの皆さんのお力添えあっての結果です。関係各位にはあらためて心から感謝を申し上げたいと思います。

ご愛顧・ご支援、本当にありがとうございます!

LINE WORKSの日本法人は100人を少し超えるぐらいの社員数で運営されており、これまでM&Aなども行っておりません。商材は相変わらずLINE WORKS単品で勝負しています。しかも、このARRは日本だけ単一地域での結果ですから、私たちはもっと誇りに思ってもよさそうです!

基本的には「驕らず・謙虚に」の姿勢なのですが、この瞬間だけ自画自賛を許してください。みんな本当に頑張った!

過去から現在まで全員の努力の賜物です!本当にお疲れ様です&おめでとうございます!

LINE WORKSは『ケンタウロス企業』の仲間入り

最近になってSaaS業界の中でARRが100億円以上の企業を『ケンタウロス企業』と称されるようになりました。

(新型コロナウイルスの変異株BA 2.75もケンタウロスと呼ばれたりして、この呼び名も少々ややこしいですね)

ところで『ユニコーン企業』という言葉は、ビジネスの成功の尺度という観点で、みなさんもご存知でしょう。ユニコーンとは、創業10年未満で企業評価額1000億円以上、未上場なテック企業という定義です。ただし、ユニコーンのポイントとなる企業評価額は、将来のキャッシュフロー等「成長見込み」をベースにVCや投資家が値付けているものになります。

一方、『ケンタウロス企業』は、その評価はARRがベースになっており、堅実な成長が見込まれる分、誇大視されがちなユニコーンよりも安定感を持って健全性が把握できると言われています。

LINE WORKSが日本のマーケットに適合していて、スケーラブルな市場開拓戦略と共に顧客基盤を拡大していると評価してもよい、と言っても過言ではないでしょう。

『周りにLINE WORKSを使っている人がいないんだけど』の声

先日にモニタスさまからビジネスチャットの利用実態調査が発表されました。

こちらの調査によると、LINE WORKSは認知率 37.1%・利用率10.1%だったわけですが、SNSでは「LINE WORKSが認知率で1位だと?」「周りでLINE WORKSを使っている人がいないんだけど」「LINE WORKSなど知らんしw」という声が散見されました。

これはLINE WORKSの特徴に起因する声かもしれません。

LINE WORKSは、大手企業から中小企業まで幅広く35万社超にご利用いただいておりますが、主には「現場」ではたらく「ノンデスクワーカー」中心にスマホで利用されています。

仕事中は基本的にパソコンと睨めっこする人たちを「デスクワーカー」と定義するなら、「ノンデスクワーカー」はそれぞれの現場で、立ち仕事だったり、接客だったり、作業だったりに従事される方となります。「ノンデスクワーカー」は業務の都合上、パソコンを使う時間はどうしても限られてしまうので、必然的に仕事の連絡チェックなどはスマホがメインになります。

LINE WORKSはスマホファーストで設計されていますので、そういうワークスタイルの人々にご利用いただく機会が増えているわけです。

介護業界関係者が選ぶ No.1 チャットツール

ノンデスクワーカーの普及例としてひとつご紹介します。

「介護」の現場では実にLINE WORKSをたくさんご利用いただいています。従業員100名以下の介護施設を母数にすると、55.5%のシェアがあったりします(2022年9月時点・自社調べ)。この数字はランチェスターの法則によるシェア指標によると「準独占シェア」であり、理論的にみたときのシェアの限界だそうです。

ほかにもLINE WORKSが浸透している業種がいくつもありますので、また別の機会にお伝えしたいと思います。

いまこそお伝えしたいLINE WORKSのサービス理念

コロナをきっかけに全国でのIT活用が進む中でビジネスチャットの需要も高まり、LINE WORKSの認知もあがり、他のビジネスチャットと比較される機会も増えてまいりました。

まずはLINE WORKSも比較対象として見ていただけることに感謝しつつも、ここでは機能比較では見えない部分について紹介したいと思います(単純な機能比較は、専門サイトにお任せします)。

LINE WORKSのサービス理念は『プラットフォームが輝くのではなく、サービスを利用しているはたらく人たちが輝くこと』。

例えになりますが、Amazon.co.jpで買い物する人が増えたり、Prime会員が増えれば増えるほど規模の経済も働いてサービスが良くなったりしますので、『Amazonというプラットフォーム』が魅力を増していきます。メルカリやNetflixなども利用者が増えたことで、それぞれプラットフォームが輝いて見えますね。

一方、LINE WORKSはどれだけユーザー数が増えても、プラットフォームとしてのLINE WORKSが魅力を増すのではなく「はたらく人たち」が輝きを増すべきであると考えています。これがLINE WORKSのサービス理念になります。

よりよい仕事ができるよう機能を充実させて、あらゆる人がつながり、一緒に活きいきとはたらきながら、お互いが充実感や達成感を味わえるように。あくまでも「はたらく人たちが主役」だと定義しているのです。

『利用する人が輝くプラットフォーム』であるという理念に基づいた取り組みの例として、過去の年次カンファレンスLINE WORKS DAYについて振り返ってみましょう。

コロナ禍の2021年1月に開催された年次カンファレンスでは「ヒーローはいつだって現場にいる」というテーマで、LINE WORKSユーザーのそれぞれの現場で奮闘している人を『ヒーロー』と称して、組織運営やデジタル化への取り組みにスポットをあてました。

2022年の同カンファレンスは「現場の即戦力。会社の競争力」というテーマで実施されました。現場で働く人たちを主役に置きつつも、長引くコロナ禍で従業員と一緒に困難に立ち向かう経営者の取り組みを讃えようと考えました。

それぞれのユーザーセッションなどアーカイブ映像は公開されていますので、これら映像を通じて、LINE WORKSというサービスの価値以上に、LINE WORKSを使っているユーザー様自身の魅力に気がついてもらえると嬉しいです。もう少ししたら予定が公開される2023年のLINE WORKS DAYもお楽しみに!

さらに、LINE WORKSの導入事例って、あまり聞いたことがない会社の事例もたくさんあるけど、なんなん?って思っている方がいらっしゃると耳にしています。

LINE WORKSのユーザー事例は、すでに240本以上も公開されていますが、企業規模や知名度は関係なく「はたらく人がLINE WORKSを使ってどう活躍しているか」という観点で制作されています。これもサービスの理念に基づいていると言えるでしょう。

最近は「ウチを事例取材してほしい」とユーザー様からご連絡いただくケースもあり、メーカーとしては何ともありがたいです。

理念は事業成長の原動力になる

筆者は過去に、創業時の理念が失われて倒産寸前にまで陥った会社に勤めていたことがあります。その頃のエピソードを前職のオウンドメディアに書き残しています。

いまの絶好調なAppleしか知らない世代には、にわかには信じがたい方もいるでしょうが、この記事でも書いたとおり当時のAppleは、Microsoft Windows 95にコテンパンにやられて、Macの大量在庫を抱えて破産寸前でした。私たち当時の社員は自信を喪失し、AppleもMacももうダメかもしれないという絶望的な状況のなか、復帰したSteve Jobsを筆頭に全世界で開始されたのが「Think different.キャンペーン」でした。

Steve Jobsは、Think different.のメッセージを通じて「自分たちの役割は、世界を変えたいと思っている人たちの力になることだ」と理念をリブートしました。そして、このキャンペーンをきっかけに絶望的だった会社が息を吹き返していきます。

みるみるうちにとは言いませんが会社もブランドもどん底から復活していく様を、筆者は実際に「中の人」として目の当たりにできる貴重な体験をすることができました。それは『自分たちは何者で、誰のための製品を提供しているのか?』を自己に問い続ける日々だったように思い出されます。

Appleが「本来誰もが持っている創造力を引き出す製品やサービス」を作っている一方で、LINE WORKSは「はたらく人々が活きいきとパフォーマンスを発揮して輝けるサービス」を提供している。筆者の個人的な考えですが、LINE WORKSの理念は言葉こそ違いますが、Appleの理念やThink different.に通じるものがあると思うのです。

ARR 100億円突破、そしてケンタウロス企業になったLINE WORKS。この先どれだけ事業が成長したとしても、私たちの理念は変わらずあり続けたい。そう願いながら、このnoteを締めたいと思います。

お仕事に打ち込むみなさんが、もっともっと輝きますように。

以上、前回のARR記事に引き続き、LINE WORKSの日本法人・ワークスモバイルジャパンの増田がお届けいたしました。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


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