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平均年齢55歳・紙業務が主だった、いすみ鉄道式 LINE WORKS導入のコツ(ユーザー会「LWUG」レポート)

画面越しの皆さん、こんにちは。LINE WORKSコミュニティマネージャーの田中です。

LINE WORKSでは、ユーザーの皆さんどうし、LINE WORKSの活用方法や業務や働き方の課題解決についてノウハウを共有し、学び合う場としてLWUG(えるわぐ)を運営しています。

ユーザーが登壇し、自身のLINE WORKSに関する経験談や実際の活用方法について語るイベントや情報交換会、ワークショップ等を行うユーザー会を開催しています。

本項では、2021年10月22日に開催したユーザー会のレポートをお届けします。

[イベントページ] 社内の伝達は回覧板、デスクには大量の紙。 アナログ業務の鉄道会社、IT化までの道のり。

今回の登壇者は、房総半島の中央を走るローカル線「いすみ鉄道」を運営する、いすみ鉄道株式会社の経営戦略室 佐々木さん。

スピーカー 経営戦略室 佐々木さん プロフィール

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田中:まずはスピーカー自己紹介お願いいたします

佐々木さん:元々は、東京の外資金融機関で営業として30年間働いていました。退職後、いすみ市に移住し、大学院に通い公共政策を学びました。公共政策の中にある第三セクターに関心を持ち、ご縁あって、去年の9月に経営戦略室の室長としていすみ鉄道に入社しました。

いすみ鉄道 会社紹介
千葉県夷隅郡大多喜町に本社を置き、房総半島の中央を走る第三セクター方式の鉄道会社。いすみ鉄道は千葉県いすみ市の大原駅から、千葉県夷隅郡大多喜町の上総中野駅までを結ぶ路線であり、沿線に咲く菜の花や桜の名所としても知られている。いすみ鉄道を走る列車の中でも、昭和39年生まれのキハ28は、今もなお走っている数少ない列車であり、多くの鉄道ファンが写真撮影に全国から集まる。

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導入前の業務課題「もともと社内の業務連絡は紙の回覧板だった」

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田中:外資金融会社から鉄道会社に。何かギャップに感じたことはありましたか?

佐々木さん:以前いた外資金融機関はペーパーレスで 、ゴミ箱が複合機の所に一個あるだけ。各自の机やその周りには紙もゴミもなかったです。そこからいすみ鉄道に入社したのですが、当時は紙だらけで驚きました。

例えば、連絡事項だけでなく、決裁を求めるようなものも回覧板で回ってきます。部長職・管理職の方が判を押さないと通らないのですが、その回覧板がいま誰が持っているか、どこにあるか わかりませんでした。

田中:皆さん、やりづらさは感じていなかったんですか?

佐々木さん:紙中心なアナログ業務からペーパーレスのためIT化の必要性を感じる一方、多くの従業員の年齢層は55歳と高く、ITに不慣れな方もいて、そのため切り替えに不安を抱える従業員もいました。

LINE WORKS導入による業務の変化「紙の回覧板からトーク(チャット)に」

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田中:LINE WORKSを導入されて、業務に変化はありましたか?

佐々木さん:LINE WORKSで部署ごとのトークグループ(グループチャット)を作りまして、幹部グループでは、会議前に議題を、会議終了後は議事録を参加者に共有しています。ここは今まで紙でしたが、情報の漏れや齟齬がなくなりました。

あとは企画グループでは、明日から販売する物を関係者にお知らせしています。今まで回覧板では1対1ずつでしか連絡事項を渡せず、全員に周知されるまで1ヶ月かかったこともありました。今では即座に全員にお知らせができますし、受け取る側は一律把握ができます。

「平均年齢55歳×ITに不慣れ」そのなかでの導入のコツ

田中:第1歩が成功したわけですね。ただでもここまでに至るのにどのように進めていかれたのでしょうか?

佐々木さん:段取り8割というじゃないですか。ここがポイントでして、事前準備をしっかり行いました。まず、従業員25名分のタブレットへLINE WORKSアプリインストールし、アカウントの作成を行いました。
さらに、従業員向けにLINE WORKSの社内講習会を開きました。1人1人がしっかりと理解できるように3~5名の少人数にグループ分けをし、数回にわたって開講しました。業務の都合上どうしても参加できない人は1対1で行いました。

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年配の方々は新しいことに負担を感じます。導入に関しては、抵抗感を持たれず進めること、生まれる効果をしっかり伝えることが大事です。
講習会では導入効果のプレゼンも行ったのすが、「紙が減って、机の上がスッキリする」「順番に見て回覧板で報連相していたことが、LINE WORKSのトークで一斉に見られるようになる」「将来的には月間およそ45%の印刷費用が削減できる」と伝えました。

田中:効果がイメージしやすいですね。

佐々木さん:講習会では、導入効果のプレゼンとともに、実際にトーク機能のメッセージやスタンプの送信など簡単なものを実習形式で触ってもらう時間も設けました。

田中:それでも苦手意識を持たれる方はいませんでしたか?

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佐々木さん:いました。講習会が終わった途端に忘れちゃう人もいますので、その方にはすぐスタンプ送って持続的にフォローしました。また、60代後半の従業員には「これ(LINE WORKS)を覚えると、お孫さんとLINEでコミュニケーションとるとき同じ感覚でできますよ」と伝えました。

いすみ鉄道式 導入のコツ まとめ
・導入担当者が社内のタブレットへのインストールとアカウントの作成
・3~5名の少人数にグループ分けをした講習会を開催(どうしても講習会に参加できない人は1対1)
・講習会では、LINE WORKS導入効果をわかりやすく伝えるプレゼン+実際にアプリに触ってもらうことで、抵抗感を払拭
・講習会後もスタンプを送り、アプリを触ってもらって持続的にフォロー
・「使い方を覚えておくと、LINEでお孫さんとコミュニケーションする時に役立つ」と伝える
段取り8割

導入のアドバイス「これから業務のIT化の第一歩を進める担当者に伝えたいこと」

田中:当時のいすみ鉄道さまと近い環境で、これからLINE WORKS導入して、IT化の第一歩を進める担当者の方に向けて何かアドバイスをください。

佐々木さん:アナログの延長線上にデジタル化があります。例えば、歩いていた小さいお子さんが成長していくと、楽に移動したくなって自転車に乗りたくなりますよね。その時、自転車に乗るお子さんを、お父さんお母さんは補助的に後ろを守ってあげるじゃないですか。「歩く走るよりも楽な方法で移動手段がありますよ」と伝えながら、ハードルを下げて、自立して動けるように教え、サポートする。それで「簡単だ」と感じてもらう。また、そこまで進めるのにも人の親切さがやはり必要で、「ここまで教えてくれるんだったらやろうかな」と思ってもらえることが大事です。

田中:佐々木さん、貴重なお話ありがとうございました。

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本稿は、いすみ鉄道さまのLINE WORKS導入のステップやコツを中心に紹介いたしました。いすみ鉄道さまのLINE WORKSの活用や運用に関する紹介は導入事例をご覧ください。

[導入事例] 社員の平均年齢は55歳、アナログで苦戦していた社内がLINE WORKSで業務のIT化に成功。PRの質も向上し、SNSのフォロワーが1万人を突破しました。

LWUGでは毎月さまざまなイベントを開催しています。過去に開催したイベントのアーカイブ動画を一部公開していますので、ぜひご覧ください。
アーカイブ動画視聴ページ

それでは皆さん、またお会いできる日まで。ドロン!

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