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必要なのは“クリエイティビティとビジョン”。LINE NEWSの「ユーザーリサーチチーム」がひと味違う理由。

こんにちは。LINE NEWS企画チームです。LINE NEWS編集部、LINE校閲チームに続いて、企画チームも、LINE NEWSのプロダクト企画に携わるメンバーやプロダクトにかける思いについて、発信しています。

みなさんは、「普段、何からニュースなどの最新情報を得ていますか」や「ニュースをチェックするタイミングはいつですか」などのアンケートを受けたことはありますか?サービスの利用文脈や頻度など、ユーザーの行動や思考を掘り下げる調査を指す「ユーザーリサーチ」を主に行うチームが、実はLINE NEWSの所属するポータル&サーチカンパニーの「事業戦略チーム」にはあります。

このLINE NEWSの「ユーザーリサーチチーム」では、上述したようなユーザーを深く知るための調査を行うことが核となる使命ではない(!)のです。今回は「ユーザーリサーチチーム」で活躍する、古屋徹史さん、花田百優さんに、LINE NEWSならではの「ユーザーリサーチ」のあり方や使命について、お話を聞きました。

古屋徹史(ふるや・てつし)
2016年入社。システムエンジニアからユーザーリサーチャーに転身し、外資系・内資系の調査会社でリサーチとコンサルティングを行う業務に従事。入社後は、インサイトリサーチ室にてLINEリサーチの事業化への参画・社内外の市場調査業務を経て、現職。

花田百優(はなだ・もゆ)
2017年よりアルバイトとして入社し、2019年に新卒入社。大学生時代にアルバイトとしてLINE NEWSの校閲システムの開発ディレクションのアシスタントを経験。その後、新規サービスの企画職を経て、事業戦略チームに。

ユーザーリサーチは、意思決定の質を高めるための手段

― お二人は、LINE NEWSが属するポータル&サーチカンパニー内の、ポータル&サーチ事業戦略チームに所属して、「ユーザーリサーチ」を行っていますね。まず、「ポータル&サーチ事業戦略チーム」とは、どんな役割を持つ組織なのでしょうか。

古屋:ポータル&サーチ事業戦略チームの役割は、事業部で行われる意思決定の質を高めることです。このチームの中でユーザーリサーチを担っていますが、ユーザーリサーチは意思決定の質を高めるための手段の一つ。チーム名は「ユーザーリサーチ」ですが、私たちの主な使命はユーザーリサーチを行うことのみではなくて、意思決定の質を高めることだと考えています。

古屋:意思決定の質を高めることには、大きく二つの方向性があります。一つは、ひらめきをブーストする、クリエイティビティを高めることもう一つの方向性は、意思決定のリスクを下げること。そのために必要であればユーザーリサーチを行いますし、調査を行わずとも、企画の人たちが私たちと話をすることで彼らの意思決定の質が高まればそれでいい。一番いい仕事のあり方というのは、あらゆるインサイトがリサーチャーの中にあり、現場の人たちが私たちと話をするだけでひらめきがブーストされたり、意思決定のリスクが下がったりすることだと思っています。

花田:「ひらめきをブーストする」という使命でいうと、私自身も、“企画の方がビビッとくるもの”を出すことを目標にしていますね。今まで意識されていなかった現象をリサーチからあぶり出すのもそうですし、その現象に言葉をつけて企画の方に渡すことで、解決しようとしている課題をより顕在化させたいです。数値を扱うというよりは、ユーザーの意識や行動などのインサイトから、ひらめきの種になるものを生み出せたらと。

古屋:そうですね。リサーチャーって、分析をする人・アナリティカルスキルが高い人だと思っている人が多いと思うんですが、私たちのチームはそれだけではありません。私たち自身にもクリエイティビティが求められますし、分析だけでなくソリューションまでを考えてアウトプットする必要がある立場という感じです。

― 「意思決定の質を高める」という使命のもと、具体的にどのような課題に取り組んでいるのでしょうか。

古屋:例えば、「プロダクトにある機能を新しくつけたいけれど、ユーザーのニーズは大きいか」という典型的な課題もあれば、「スマートフォンにまつわる一般生活者の実態について、LINE NEWSの企画者たちの意識をアップデートする」という課題もあります。

花田:後者の課題で実施する調査からは、スマートフォンを取り巻くジェネレーションギャップが顕著で、とても興味深く感じた覚えがありますね。サービス側がそのギャップをいかに認識して、アップデートできるかが大変な部分ですが…。

古屋:LINE NEWSで働く人たちはITリテラシーが高い方だと思うんですが、それでも今の若年層と比べると、スマートフォンのある生活というものは後天的。スマートフォンのサービスに対する感覚や使いこなし具合も、若年層とは大きく違うだろうと思うんですよね。一方で、そもそもLINEというプロダクトのユーザーには、スマートフォンとは付き合い慣れていないシニア層の方々もいらっしゃる。

花田:このユーザー層の幅広さが、LINE NEWSの課題を難しくしているところですよね。

古屋:そうですね。この両極端とも言える方たちを含めたユーザーがスマートフォンを使ってどう暮らしているのか、その生々しい実態を理解して、企画者たちの意識、および事業に反映していこうと取り組んでいます。具体的な問題解決のためのリサーチだけではなく、企画者を始めとする事業部内の方たちに新しい議論の枠組みやボキャブラリーを提供するためのリサーチも手がけるので、扱う課題はとても広いですね。

受託型ではなく、能動的なリサーチチーム

― 「事業部内の方たちに新しい議論の枠組みやボキャブラリーを提供するためのリサーチ」は、ユーザーリサーチの一般的な使われ方とは全く異なりますね。

古屋:課題に対するアプローチにおいても、一般的なマーケティングリサーチファンクションとはちょっと違うかもしれないです。課題を聞き、リサーチを提供して、レポーティングする、というのが一般的かと思うのですが、私たちの場合は、事業部の中でまだ顕在化していない課題をターゲットとしていることが多いんです。自分たちで課題を見つけるというのが、私たちの事業部内のリサーチチームならではの特色なのかなと感じています。

花田:それに、企画者から「これが知りたいです」と言われたことは、本来の課題ではない場合もあるんですよね。「その疑問がなぜ出てくるのか」というところまで掘り下げて考えることで、実はもっと取り組むべき課題が潜んでいたりするんです。

古屋:私たちは受託型のリサーチチームではない、と言えるかもしれないです。もちろん、課題を自発的に見つけるためには、私たち自身がビジョンを持っていなければ、と思います。つまり、「このプロダクトはこうあるべきだけど、ここが足りない」という目線を、自分たちで持っていなきゃいけないということ。そのために、「このプロダクトのあるべき姿を理解するためには、どういう切り口から調べていけばよいか」を理解するためだけの基礎研究的なリサーチもやりますよ。リサーチャーの問題意識を耕すためのリサーチもやっています。

花田:確かに。私自身も、プロダクトに対する違和感からの発想で動くことが多い気がします。プロダクトに対して感じた違和感を仮説として立てて、その違和感を確認するためのリサーチを行なったり。ただ、そもそもスマートフォンにおける行動自体が一人一人かなり違うし、大きい傾向を見極めることが難しい。さらに、LINE NEWS、ひいてはLINEがあまりにも生活に馴染んでいるので、違和感や不満が無意識下に隠れてしまって、インタビューでもアンケート調査でも出てこない、ということもままあり…。無意識を調査することに、日々、苦しめられています(笑)。

― 普段から幅広い課題と向き合っているがゆえに、例えば、「こんな小さいことも相談していいのかな」と、企画者が二の足を踏んでしまう可能性もあるかと思います。「意見を聞いてみたいけど、手間を煩わせるほどのものでもないのかな」とか…。

古屋:いや、本当にどんなことでもご相談を寄せていただけたらよくて。壁打ち相手としてでもいいし、話し相手でもいいんです。我々にお話しいただければ、確実に何らかのバリューは出せるはずなので。

花田:例えばどんな企画でも、ターゲットユーザーの範囲内のいろんな人に話を聞いた方がいろんな側面から考えることができますよね。その中の選択肢の一つとして、毎月の調査やインタビューから様々な人たちの視点を持つ私たちに、相談していただくっていうのは、いいんじゃないかなと思います。占い師に相談するようなつもりで、軽く声をかけてもらえたら。

古屋:そうですね(笑)。それに、これは前職の経験も含めての意見なんですが、こういう調査をしたいと声をかけていただく時の当初の課題って、最終的にガラッと変わることが多いんですよ。課題設定そのものに伸び代があることが結構あるんです。なので、その課題よりもここに課題を置いた方がいいんじゃない、みたいな議論は常にできるはず。そういったバリューが出せるのは、我々ならではかなと思っています。

photo / Keiko Ichihara

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