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藤枝順心高校へのチャレンジ

夏休み振り返りシリーズ・その5
「藤枝順心高校へのチャレンジ」

①〜④ はこちら 

1月の選手権優勝、そして8月のインターハイも制したばかり。つまりどう考えても日本一の藤枝順心高校さんと試合をさせてもらうことになり、1泊2日で藤枝遠征へ。まさかクラブ立ち上げ1年目で、いきなりこれが実現できるとは。
順心の中村監督、本当にありがとうございます。

初日(8月21日)
しんよこフットボールパークに集合し、そこで60分ほどトレーニング。

普段の活動とは違いあくまでも「前日練習」という名目で、完全に翌日をイメージしてのトレーニングを行いました。
75分ほどやる予定でしたが暑さと疲れを考慮して60分ほどで終了。

そんな前日練習を終え、新横浜駅から新幹線(全員まとまって指定席が取れてよかった)にて静岡駅経由で藤枝へ。皆で一緒に新幹線で移動するというのもこれまでにない非日常で、なかなか感慨深いものがありました。新幹線てやっぱりテンション上がるよね。

新横浜から70分ほどであっさり藤枝に無事到着。やっぱり藤枝は近い。
ホテルはすべて1人部屋のため、予想通り、カードキーを部屋に置いたまま外に出てオートロックされた人が早くも4人おりました。フロントの方ごめんなさい。

夕食を終え、自由時間を挟んでミーティング。
今回は合宿でもバカンスでも水遊びでもなく「試合」に来てること、せっかく遠くまで来て日本で一番強いチームとやるのだから「いい思い出ができればいいね」ではなく、あくまでも「勝負」をすること。

スコアの勝負だけでなく、ピッチ上にはいろんな勝負の機会が転がっている。その勝負から決して逃げないこと。ボールを持つなら思い切って勇気を持って持つ、持ち出す、離すならいつもよりも「早く速く」離す、その判断を本当に割り切ってやりながら、臆せずオドオドせず、繰り返しになるけれど「勝負」をするマインドで今夜からしっかり準備をして、明日の朝もその心構えで会場入りすること、その他いろいろ
強いチームと試合をする上での心構え、またピッチ上での実際の約束事などを、皆で確認し共有しました。

LINDAを始めて以来初めてと言っていいくらいの真剣なミーティングとなりましたが、みんなちゃんと聞いてくれました。

「明日、センターバックをやる勇気がある人」
と聞いたら2人が立候補してくれたので、1本目はその2人に任せることに。

__________

2日目(8月22日)
いよいよ順心との試合の日。

朝食は6:30〜に設定していたので、早すぎるからなかなか起きてこないかも、、と心配していたらちゃんと早起きしてみんな来てました。
やっぱり「今回は合宿でもバカンスでもない」ということを各自がちゃんと自覚してくれているのかな、と少し嬉しく思った朝。
ホテルのレンタサイクルを借りて朝5時半から藤枝の街をかっ飛ばした強者(2名)もいたらしいですが

完璧なチョイス(自画自賛)

ビュッフェ形式で美味しい朝ごはんを食べて、いざ藤枝順心高校へ。歩いて5分。やっぱり近い。

チェックアウトしたものの大きい荷物は預かってくれるし大きいクーラーボックスと大量の氷を無料で用意してくれるし、ホテルの協力も大変有り難かったです。皆さん、藤枝へ行かれる際には「スーパー泊」へぜひ。
夕食もサービスでカレー出してくれるよ

順心に着いたら、久保田の教え子ちゃん(高1)が出迎えてくれました。つかの間の昔話や近況報告など、嬉しい時間でした。

いつでもどんなときも、教え子に会えるのは本当に嬉しいことです。
彼女を順心のセレクションに連れてきたのは、ちょうど1年前。
この1年でお互いの居場所も立場も境遇も変わったけれど、1年後にこうしてまた同じ場所で会えたことが、何より嬉しかったのです。

彼女のご両親も、この日に合わせて東京から観戦に来てくれていました。このご両親だからこそ彼女のグッドパーソナリティー。久しぶりにたくさんお話しできて嬉しかった!

1本目のメンバー

試合は、ひとことで言えば叩きのめされました。
やっぱり順心は強かったです。当たり前ですが。強いというより「素晴らしい」という表現が一番適している気がします。本当に、素晴らしかった。

ゲームメイクができるDF陣。全員が隙あらば縦に刺してくる判断とプレーの精度とスピード。次に受ける味方同士がちゃんと繋がっているから、パスが必ず2本スムーズに繋がる。しかも速く。横への揺さぶりも見せながら、やはり隙あらば速い縦パスを入れてきてそこに何人もが連動してくる。こちらがボールを奪ったとしても、その後の寄せが強烈。

普通、得点を重ねたらだんだん余裕を見せてきて緩くなるのが常です。それが当たり前。でも順心の選手たちはそれを一切してこない。
最初から最後まで、緩めることなくLINDAに対して襲いかかってきました。これってなかなかできないことです。

どんな試合でも、どんなに差が開いても、その一回一回一瞬一瞬のプレーを全力でやる。決して無駄にしない。
練習試合だからこそ、そのマインドはさらに高くなる。
こうして順心の選手たちは日頃から激しい競争の中での日常を過ごしているのだなと、彼女たちのプレーを目の当たりにして実感することができました。

さらに選手一人一人の主体性も高い。決して指示待ちではなくアップから何から自分たちで行動している。それが全て、ピッチ上にも表れている。
そりゃ日本一になるわと、、いいものを見せてもらいました。そしてわれわれは、それを間近に見せつけられ、痛烈なレッスンを受けたわけです。

1本目の飲水タイム、つまり開始15分で早くも泣きながらベンチに帰ってきた子もいたほど。

しかしLINDAの選手たちも、いくら失点を重ねても、ノージャッジなクリアはほとんどなく(数回それやった時はやはり失点してました)
ボールを繋ごう、何とか持ち出そう、というチャレンジを最後まで続けてくれました。
泣きながらプレーをしていた子も複数いたけれど、それでも最後まで日本一の相手に向かっていくマインドは、素直に素晴らしかったです。月並みな言い方だけれども、今回ほど「よく頑張った」と言える試合もそうそうない。本当によく頑張ってくれました。最後の3本目はちょっと感動してしまったほど。

最後まで笑いながらチャレンジし続けた。
30分3本をフルで「やる」と言って、泣きながらでもピッチに立ち続けた。
ボールを持ち出して中央を突破してみせた。
ドリブルとワンツーで中央を崩してみせた。
順心のスピードに、最後まで決して負けていなかった。

などなど、それぞれなりのチャレンジや出来たことがきっと一人一人にあったと思います。それを決して忘れないで、遠慮なく自信に思ってほしい。

順心の中村監督も「普通失点を重ねればどんなチームもダレてきて緩くなるのに、最後まで顔を上げてチャレンジしていたあの姿勢は素晴らしかったです」と言ってくれました。

今回のマッチメイクに関して、様々な人たちが喜んでくれて讃えてくれて、各地から応援してくれました。しかしその一方で「意味がわからん」「頭おかしい」「時期尚早」「調子乗ってる」などとも、実はいろいろな人たちに揶揄されました。でもそんな陰口を吹き飛ばすくらいに、LINDAの選手たちは勇気を持って大きなチャレンジをし、そこに立ったものしかわからない、大切な何かを得られたゲームでした。

「いい経験出来たらいいねなんて試合前から思わずに、あくまでも勝負をするんだぞ」と選手たちには言っていましたが、試合が終わった今だからこそ言えます。本当にいい経験をしました。これを必ず次に繋げていきましょう。
悔しさは、明日へのきっかけになる。速くて高い圧力を受け続けたあの体感は、そのまま自信にもなる。

藤枝順心高校の選手の皆さん、中村監督、最高の時間を本当にありがとうございました。

キャデラックカフェ

試合後はホテル近くの「キャデラックカフェ」でお昼ご飯。

順心の中村監督が紹介してくれて話も通してくれていて、かなりのサービス価格で本場のハンバーガーセット(ドリンクバーまで)を全員分用意してくれました。ハンバーガーはもちろん、ポテトもサラダも美味しかったなぁ。

蹴球都市・藤枝の皆様、何から何まで本当にありがとうございました!
また行かせて下さい。


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