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夏バテ予防に欠かせない青草茶の歴史について

台北市内に薬草を売っている専門の市場が存在し、実はあの有名なお寺龍山寺の隣にあり、住所は西昌街で地元の人によく「青草街」、「青草巷」と呼ばれています。遠い昔の時代、まだ西洋医学が入ってきていなかった時に人々はよくお寺に行って診療してもらいました。診療というよりも、お祈りの気持ちが多かったのかもしれませんが、お寺で見てもらってから薬草が処方されることで、お寺の近くではよく薬草の専門店がよく集まっていました。

薬草屋さんは、一見漢方薬屋さんのようですが、薬草の方は漢方薬よりもずっと昔からありました。実際現在の漢方の薬材も、ほとんど中国から輸入される一方で、薬草はほとんど国産の物です。しかも、元々野草扱いされていたものが多く、農薬をやらなくてもすくすく成長していくのでほとんど無農薬です。

台北市萬華區西昌街にて

薬草茶は今の時代に入って、もう薬ではなくなりましたが、風邪予防や夏バテ予防、そして毎日の健康飲料として変身し、特に暑い気候の台湾には、身体を冷やす効果のある薬草で作られた青草茶が人気で、時には「涼茶」とも呼ばれています。その中で最も有名な薬草は仙草であるでしょう。

仙草の産地は新竹の関西というところが一番有名であるが、一般の家庭でもよく栽培されて、料理にも使います。

乾燥された仙草をじっくりと煮込みますと、仙草茶になります。片栗粉を入れると仙草ゼリーになりますが、よく市場やタピオカドリンクバーで見る黒いゼリーが仙草ゼリーです。

料理になると、特に夏場には、暑いスープを食べたくないから元気が出ないことで、お母さんがよく仙草と一緒に鶏スープを作ると、身体がそんなに暑くならない鶏スープになります。

仙草茶以外の青草茶のほとんどは、複合の配合でブレンドしたお茶が多く、それぞれの店が自分のレシピで味や組み合わせの開発をしています。

西昌街にある老濟安という店のお茶を紹介します。

老濟安は、創業してただおよそ50年で一番古い老舗ではないが、若旦那さんによる店の改造でお洒落なカウンター席で一服のお茶を作ってくれる空間を提案し、頻繁にワークショップやコラボを企画し、若者からも人気や知名度を得ました。

昔の薬草茶は、ドライフラワーのように乾燥の植物そのまま買って家で煎じ物を作って飲んでいましたが、今の人のライフスタイルやニーズに合わせてオシャレで便利なティーバッグもとても評判が良いのです。


萬華西昌街の青草茶

ずっと昔から、薬として使われていた薬草茶が、西洋医学が台湾に入ってから薬膳的なドリンクになり、夏バテ予防に欠かせない青草茶は、身体を冷やしてくれる効果を持つ物はまた涼茶とも呼ばれている。

3種類老濟安の青草茶の便利なティーバッグ
・去油存菁茶|グアバ葉、蓮の葉、エビスグサ(草決明)、少し酸味があり、消化不良に良い
・神清氣爽茶|ドクダミ、カラスザンショウ、ミント科のカキドオシ、肝臓に良い
・崗梅青草茶|仙草、野甘草、崗梅根(ひいらぎの一種)、夏バテ、リフレッシュ


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