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『ちょっと違う?』看護師を目指した理由

こんにちは。元看護師でヘアメイクのLimoです。

みなさんは、『将来の夢』ってありましたか?

私はそれを尋ねられるのが、とっても苦痛なこども時代でした。

これといった趣味や特技のなかった私。

学校は苦手だったし、没頭できることもなかった。

まして、将来の夢なんてない。なので、実は看護師を夢みたこともなかったんです。

今、振り返ると、大学を卒業したい!海外に住みたい!

それがおぼろげな人生の目的でした。


そんな私がなぜ、看護師になって、

どんな看護師ライフを送ったのか?

そして、ヘアメイクへと転身したのか?などなど、

これから職業を選ぶ際の何かのお役にたてばと思い、まとめてみました。


①まずは大学の学部選び

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大学受験の回避のため、付属大学がある高校を選んだ私。

80%以上の生徒が付属大学に進学する高校だったので、成績の良い人から好きな学部を選べる方式だった。

 将来的に海外に住みたいとのキモチから、英語に興味があったが、英文科は人気で、私の成績ではギリギリ。

 また、英語はツールだ。とのキモチもあったので、会話ができればいいレベルなのに、高い大学授業料を親に払ってもらうのも、府に落ちなかった。

大卒+αが手に入れられる学部    

その基準で選ぶことにした。

その結果。

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②医療系は強し



 どこの国でも需要があって、たとえ戦争の世になっても、仕事がなくならない職業を考えてみた。できれば、強みになる資格が取れればもっと良い。

 Limoの答えは医療系

医学部、薬学部、歯学部、看護学部・・・・・

そのうち 付属大学にある学部で、私の成績で内部推薦をもらえるのは看護学部。

看護学部は、大学卒業、看護師、保健師の資格が取れる。これはピッタリ。


 だが、看護学?人のお世話?だよね?

正直、ほとんど興味がなかった。というか人と関わる事が苦手だった私。

だが大学で絶対に学びたいこともなかったから、

第一志望は看護学部にできた。

医療の知識は、どこの国にいても、自分の健康を守るためにも必要だし、

みんなが得意な分野に進む中、あえて不得意な分野に進んで、自分がどう変化するのか?

そして、不得意を克服したら、自分に自信が持てるようになるのではないかとの期待もあったりした。

③看護学部でのキャンパスライフ


 入学してから辛かったことは、この看護学部の特性上、私のような下心的な理由で入ってくる学生はほとんどいなかった。

 きっと85%以上の学生は看護や医療に憧れていて、向上心があったんじゃないかなぁ。講師陣も看護の精神のもとに、他人を重んじ、博愛をよく口にしていた。

 はっきり言って、人種が違う。

すごく偉いとは感じるんだけど、不思議と魅力を感じない人種たち(私にとって)

しかも、看護学の授業がめちゃくちゃつまらない。

それは驚くほどのレベルで退屈なのだ。(あくまでも私にとって)

 実習に出ても、もともとお世話に興味がない私は辛い。他の学生たちは、講義より、患者さんと関われて面白いって話をしていた。

 しかし私も徐々に患者さんと接する中で、他者に感謝されるって気持ちいんだって、気付き始めることができた。不思議なモノです。

 看護実習は病院だけではなく、幼稚園や企業、役所、老人ホーム、福祉や精神科など看護師が活動するあらゆるところを回ったので、かなり社会勉強になった。

しかも看護系の講義は退屈だったが、医学系の授業は講師陣も個性的で、とても面白かった。


休み時間を少し遅れて帰ってきた産科医の講師が

『諸君、遅れて、ごめん。ごめん。ひとり出産させてたきたわ。

君たちも、こんなところで勉強してないで、卵子が優秀なうちに、早く子供を産んだらいい。』

って講義を始めたのは、今でも忘れられない。


そのほかにも統計学や病理学、薬学など、これからの生活でも役に立ちそうな知識がとても多かった。

 文系などと比べてしまうと、どうしても看護学生は授業量や実習が多いので、キャンパスライフとしての自由度は低かったが、その分、就職活動は楽なので、そう考えると、トントンだと思う。

学校は忙しいけど、みんな効率的に遊んでいた印象で、私も普段はバイトと呑み会に精を出し、長い休みは海外留学や1ヶ月まるまる海外放浪の旅をして、それはとても充実した大学生活を送った。


 大学の授業態度は最低ラインの私、出席日数も実習もギリギリだったが、国家試験の勉強はしっかりしたので、看護師、保健師ともに無事、国家資格を取れました。

私の時で看護師の合格率全国で85%以上、同級生はみんな合格していた。

私のように何も将来の夢がないとか、行きたい学部がない場合は、潰しが効く医療系はかなりオススメですよ。 

④大学付属の手術室配属



大学時代、奨学金をもらっていた私。

 付属の大学病院で2年間働くと、奨学金返済の免除が受けられるので、そのまま大学付属病院へ就職。配属は手術室だった。

手術室は特殊系とされ、実習でやってきたスキルは全く使えず、1から覚え直し。

苦労も多かったが、人間愛や博愛の精神というよりも、テキパキ業務優先がまかり通る世界だったので、私としては、割と悪くなかった。

 ただ、他の病棟よりも窓もなく、コミュニケーション不足気味な閉鎖空間が原因なのか?そこには完全に歪んだ人間模様と思想があった。

 そして、高卒や専門学校卒の看護師が多かった時代。その手術室では私が初めての大卒看護師だったため、風当たりは強かった。

後から聞いた話、先輩看護師たちは、初めて入ってくる大卒看護師に『舐められてはならない!きっと論理で攻めてくる!口で負けるなぁ!』と防御線を張っていたそうだ。

⑤手術室看護師の日常


多忙を極めた業務内容、当直を含めると、最大11連勤務なんてのもあった。

その甲斐あって、大卒すぐの女子の割には、なかなか稼ぐ事ができた。

確か年収500万から600万。(残業、ボーナス入れて)

一年目は業務を覚えるだけで、精一杯だが、2年目になると、少し余裕が生まれてくる。呑みに行ったり、習い事をしたり。。。。

 まわりは外科医か研修医たちなので、多少クセはあるが、くだらないつまらない話をする人はほとんどいなかった。

職場が同じ、医学という共通の話題もあるので、一緒に呑みに行っても面白かった。

だが、日々すり減っていく。

疲れがたまって、思考が麻痺してくる。

毎日、業務として人体の中身と命と向き合い、血を拭い、たまに誰かの頭蓋骨を歯ブラシで磨く。

目の前で心停止しても、興奮的な業務ルーティン。

記録、記録、記録。記録。次から次へ。

ここにいたらただただ消耗する。2年看護師の経験を積んだら、自分の人生を違った方向に進めよう。

⑥目標の海外生活。

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幼少期の家族でのアメリカ生活。そして、学生時代の世界各国を旅したコトから、憧れは海外で生活することになっていた私Limo。

それをどう果たすか?調べ始めた。

看護師で貯めたお金で何をしよう。

昔から、お金を贅沢やモノに変換するよりも、自分の能力や経験に変換することに価値をおいていた私。

看護師の業務への興味が衰退していた私は、看護師以外の何か特殊技能を身につけたい。と思うようになっていた。

『今度は苦手な分野じゃなくて、興味があるコトを身につけよう』

探した末、辿り着いたのは、ヘアメイクという職業。

海外に住みながら、英語でヘアメイクの仕事をするが目標になった。

大学病院の手術室を退職した私は、まず、東京でヘアメイクの専門学校に6ヶ月間通ってみた。

基本的なスキルは身についたが、そこからヘアメイクの仕事に直接結びつく何かは辿ることができなかったので、看護師をしながら、住みたい国を選び始めた。

立ちはだかったのは、ビザの問題。

ただ単に留学するのであれば、どの国でもそれほど問題がないが、日本を脱出したい私。働きたい!ゆくゆくは永住権を取りたい!となると話は別。

ヘアメイクに重きをおくのであれば、:ロンドン、パリ、ニューヨーク

ワーキングビザが比較的取りやすい英語圏の国だと:オーストラリア、ニュージーランド

その当時、もっとも永住権が取りやすく、物価も安かったニュージーランドに的を絞り始めていたんですが、結局は候補になかったロサンジェルスに決めるという。。。笑

理由はこちらの記事にまとめました。

まとめ

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もっぱら、最近の世間では自分の好きなことを仕事にするが主流ですが、好きなことが見つからない場合は、ちょっと角度を変えて、のちのち自分を助けてくれそうな能力を身につけておくと、人生の保険になってオススメ。

私の場合、

①大学卒業資格と時代が変わっても世界でも通用するスキル。

②医療の知識で自分の健康も守る。

③不得意を克服。

④自分に自信をつける。

それが私Limoが看護師を目指した理由。

 憧れだったアメリカ生活を経て、今はヘアメイクや現代アートの作品を作ったりして、好きな活動で生活していますが、看護師だった経験は全てに、良い意味で色濃く影響しています。

一つを極めるのも大切ですが、何かしら掛け合わせて、個性を発揮するのは、競争相手も減りますよね。

選択に迷ったら、若い頃の苦労は買ってでもしろ!みたいな感じですかね。

興味がない、自分には無理と言い訳してないで、せっかくの人生ですから、振り幅大きめに楽しんでみたら、如何でしょうか?

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Limo (Makiko Molimoto) 現代アーティスト
ハリウッド帰りのヘアメイクアーティストであり、元手術室看護師というユニークな経歴を持つLimo。
鮮やかで透明な樹脂を組み合わせた独自の作品は、
不可思議でスタイリッシュであると同時に、生命の持つエネルギーを内包しているかのような躍動感と儚さが入り混じっている。
 またデジタルやパフォーマーとの今までにない新しいコラボレーション作品を展開し活躍の場を国内外に広げている。

Limoウェブサイト
https://limopiece.com


Limoアートインスタグラム 
https://www.instagram.com/limopiece_art/ 


Limo仮面インスタグラム
https://www.instagram.com/limopiece/


タグボート

https://ec.tagboat.com/eccube_jp/html/products/list.php?author_id=100524&tngs_flg=0


トライセラ

https://www.tricera.net/artist/8100265


作品動画

ブギーナイト
https://www.youtube.com/watch?v=ewlLzqpsqtk

オータムナイト

https://www.youtube.com/watch?v=B51NKlo5VQg


糸姫
https://youtu.be/NhQc06cJvfs

https://xfs.jp/z9JV7V







 




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