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【SS】イライラする挨拶代わり|#毎週ショートショートnote

「ヤマトナデシコとは、あなたのような女性のことを言うのでしょうね。でも、ユリのように気高く、それでいてスミレのような可憐さもあり… いや、失礼!私はローディー・バリモアと申します。作物栽培学が専門で、ハナ・ヘンダーソン教授の講演を楽しみにしていたのですが、予定外の収穫もあったようで… 」

何を言ってるのかしら、この男性は。私は立方 体たちかた たえ。久しぶりにハナ・ヘンダーソン教授の通訳として植物学会に参加した。日本を代表する木下慎一郎教授の助手を務める…中学時代からの片思いの彼、井上先輩に会えるのを楽しみにしていた。

学会が終わり交流パーティーが始まる。私は井上先輩とお話しがしたかったのに、とんだ横槍よ!

「美しく聡明なお嬢さん。お名前を教えていただけませんか?ちなみに、このパーティー会場を飾るこのバラは『サマー・レディ』まさにあなたのよう…」

「わー つっげ つらつけね へばのー」

私は山形弁で答えた。


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なんか最近は『博士と助手シリーズ』書くのが楽しいです。少し前のお題の続き(↑の伝書鳩パーティー②)を書いてみました。他に、この時の裏お題(風見鶏ローディー)で短編を書いてますが、まだ書き終わらない…
あ、山形弁の意味ですか?
 やだ、あなた近いわ。遠慮ない人ね。バイバイ!
そんな感じです😅

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