りみっと

囲碁・テニスが好きな旦那と二人暮らしの漫画・折り紙大好きな放課後児童支援員してるおばさん

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マガジン

  • 二人の景色

    小鳥遊くんと涼風さんが見ている景色を中心に描いた物語

  • 連想ゲーム的な雑記

    連想ゲーム的に思ったことを書き連ねた記事のまとめ

  • 【漫画感想】

    ネットだったり書籍だったり… とにかく漫画の感想です。アニメではありません。

  • 気になるジョン

    通勤途中に見かけるワンコ。とっても可愛い! ジョンの幸せを祈っての雑記。

  • 博士と助手シリーズ

    植物学者木下とその助手井上の日々日常を描いたショートショート集

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風の中で待っている…

お小遣い叩いて買った初めてのレコード(レコードなのだよ。CDじゃなくて)は、当時大人気TV番組『木枯らし紋次郎』の主題歌『だれかが風の中で』だ。この曲や物語の良さは、むつらさんのnoteに時々熱く綴られているので、そちらを読まれると良いと思う。で、むつらさんのnoteの語りと多少被ってしまうかもしれないが、私の好きな歌詞の部分はイントロの… どこかで誰かがきっと待っていてくれる と、エンディングの… きっとおまえは風の中で待っている である。この2文だけで既に物語が、

    • 【SS】沈む寺|#毎週ショートショートnote

      「お前の寺は、檀家がもうほとんどいないじゃないか。儂のところで使ってやってもよいぞ。まぁ、一生見習いだけどな」 寒村の山奥で和尚さまと二人で寺を守っている沈念に、所用で訪れた隣村の寺の和尚さまが声をかけた。 「私は、この村で生まれこの寺に育てていただきました。ご恩返しのため離れることはできません」 「親切心もわからんとは哀れなものだ」 鼻先でフンッと笑い、隣村へと帰っていった。 「沈念よ、お前はまだ若い。やりたいことがあるなら…」 「和尚さま。私は昔のように笑顔が

      • 【SS】お姫さまラッコ|#毎週ショートショートnote(裏お題)

        ラッコだって夢をみる。 いつかすてきな王子さまが迎えにくることを。 ジャイアントケルプにくるまり波間を漂いながら ラッコの女の子はいつも考えていた。 あのお空の上に光っている大きなまるいものは なにかしら。とてもやさしく、私のことを守って くれているような… ラッコの女の子はお月さまをながめながら 脇にかくしてあるお気に入りの石を空にかざし 月と同じように輝くのを見て… ため息をつく。 三日月の夜のこと、ラッコの女の子は お気に入りの石で食事中、 うっかり海中へ落とし

        • 【SS】この中にお殿様はいらっしゃいますか|#毎週ショートショートnote

          おひさま幼稚園は楽しそうな声でいっぱい。今日はみんなで何をして遊んでいるのでしょう。 「ケンちゃん、僕を見つけることができるかな?」 「太郎くん。忍法雲隠れの術を使うんだな。負けないぞ」 ケンちゃんと太郎くんは相変わらず忍者ごっこをしているみたい。そこにミコちゃんが加わった。 「かくれんぼしてるなら私も混ぜて!」 「いいよ!でも俺たちは忍者だから」 「俺たち忍者だからミコちゃんは姫の役しろ」 「わかった」 姫のミコちゃんが隠れる場所を探しているのを見て、他の子どもたち

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        風の中で待っている…

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          【ただの思い出語り】結婚したら…|#シロクマ文芸部(約600字)

          「爽やかな」の言葉から懐かしい歌が思い出された。でも、そのあとの歌詞が出てこない。そしてサビの所で『小学4年か5年の頃に、この歌で結婚したら…の話で盛り上がったな』と、しょうもないことを思い出した。 改めて原曲を調べてみたら!  歌詞、間違えて覚えていたことが判明😅 さて、歌詞の最後の方で  ♪かおる かおる 若葉がかおる〜♪ という部分がある。(二番は「そよぐ」だけど) 私のクラスには「薫」さんと「馨」くんがいた。ちなみに薫さんは私の大の仲良しであった。 音楽の時間

          【ただの思い出語り】結婚したら…|#シロクマ文芸部(約600字)

          10/27 ここに来ました。一年ぶり☺️ (ケンタではない)

          10/27 ここに来ました。一年ぶり☺️ (ケンタではない)

          【SS】蕎麦でも気球は浮かんでる|#毎週ショートショートnote(裏お題)

          最近ショートショートというものを書いていなかったな…と思う植物学者の木下だった。新聞の『目指せ!ショートショート王』企画に一時ハマって投稿していた。 「井上、投稿コーナーって今でも読んでいるか?」 「えっ、博士。掲載されたんですか?」 助手の井上は、見逃したのか…と新聞を探す。 「いや、近頃は投稿していないから載るわけがないよ。ちょっとまた書いてみようかと思ってな」 「何か良いネタが見つかったのですか?」 特に無い。報告書や論文みたいなもの以外の文章を書いてみたく

          【SS】蕎麦でも気球は浮かんでる|#毎週ショートショートnote(裏お題)

          【SS】それでも地球は曲がってる|#毎週ショートショートnote

          おひさま幼稚園は今日もにぎやか。でも、珍しくお勉強しているみたいですよ。 「今日は地球のことをお勉強してみましょう。みんなは、地球がどんな形をしているか知っていますか?」 「まる〜!」「ボールの形」「まんまる!」 「そうですね。丸い形をしています。では、どこにあるでしょう?」 「宇宙のなか!」「銀河系!」 「すごい!知っている人がいますね。広い宇宙の銀河系の中の太陽系…にあります。じゃあ、地球という言葉の入った言葉を知っていたら教えてくれるかな?」 さすがに即答で

          【SS】それでも地球は曲がってる|#毎週ショートショートnote

          ウチの彼ピはインプレゾンビ|#うたすと2(約1000字)

          歌のイメージからの創作… 参加させてください。 ある日ミコちゃんは、とにかくあり得ない夢をみた。いつもおひさま幼稚園で忍者の修行をしているケンちゃんと結婚するみたいな夢だった。本当に訳がわからない。そんな夢のお話とは… 🥷🧟🥷🧟🥷 夢の中でケンちゃんは、眉毛がすごく太くて髭の生えた大人になっていた。ミコちゃんもバラをデコったネイルやピンクのメッシュエクステが似合う大人になっていた。 「私はあなたのそれが好きです」 なんか変な日本語だったけど、普段は忍者の修行してるケ

          ウチの彼ピはインプレゾンビ|#うたすと2(約1000字)

          ブーケ・ドゥ・ミュゲ|#うたすと2(約1400字)

          歌のイメージからの創作… 参加させてください。 仕事で単身フランスに来ている。通訳の仕事を続けて、もう十数年経つ。フランスも初めてではないけれど、この前訪れたのはいつだったのだろう。 依頼された仕事も無事に終わった。明日には帰国するので、特に急ぐ用事もないからホテルまで歩くことにした。タクシーで20分くらいの距離だし。 星空の下、ひさしぶりのパリの街。街角の公園にはレトロなカルーセル(回転木馬)が浮かび上がる。昼間なら子どもたちの笑い声が響いているのだろう。彼らの親たち

          ブーケ・ドゥ・ミュゲ|#うたすと2(約1400字)

          あの車まで|#青ブラ文学部(約750字)

          山根あきらさんの企画に参加します。 宜しくお願いいたします。 いつまでも続く残暑だが、さすがに今の季節で海水浴を楽しむ者など一人もいない。波打ち際をあなたが前、私が後ろにと少し離れてサクサク歩いている。今日はいつもより風も強いみたい。スカートが足にまとわりついてくる。 夕暮れ時の海辺は、微かにオレンジ色を滲ませながらキラキラ輝きを増していた。でも、私の心は反対にどんどん暗雲が立ち込めはじめている。 あの人が立ち止まる。 「あのさ… ごめん。僕は…」 私も立ち止まる。

          あの車まで|#青ブラ文学部(約750字)

          【似非エッセイ】校庭の片隅で|#シロクマ文芸部(約800字)

          木の実と葉を集めてみた。 「やっぱり全然ちがうよ」 「遠目で見ればサクランボみたいなのにね」 春先には、雪のように真っ白な花びら(実際は総苞片と呼ばれる花の付け根の葉)4枚の花を咲かせ、秋になると夕陽のように真っ赤に染まるサクランボに似た実を実らせる木が小学校の校庭の片隅にあった。そして、冬になるとサクランボはその姿のまま茶色く枯れて… よく見るとトゲトゲのたくさんついた鉄球のような痛い姿になる。 今なら『ヤマボウシ』という木だとわかるのだが、あの頃は何という木なのか知

          【似非エッセイ】校庭の片隅で|#シロクマ文芸部(約800字)

          【SS】錬成は電卓の親族|#毎週ショートショートnote(裏お題)

          剣道部の片山兄弟は県大会の選手に選ばれた。だから来月の試合まで、練習に余念がない。そうでなくても、普段から練習の鬼のような片山兄弟だ。 「片山く〜ん、中間テストの勉強会をしない?」 クラスで人気No. 1な女子から声がかかる。片山はイケメンでもあるし頭も良い。 「わりぃ!試合優先だから… 」 片山兄弟の兄が答える。双子の弟も 「ごめんな」 ニッコリ笑いながら手を振り、兄弟で格技場へ向かった。 「あの二人が言うことを聞く相手なんているのかしら」 つれなくされた女

          【SS】錬成は電卓の親族|#毎週ショートショートnote(裏お題)

          【SS】人生は洗濯の連続|#毎週ショートショートnote

          「井上は、命の洗濯をしているか?」 植物学者の木下は助手の井上と腐葉土作りをしながら雑談を始めた。 「僕にとっては、このように落ち葉を集める作業も洗濯のひとつです。博士」 「そうだな。我々の仕事は苦労しているというより好きなことを追い続けているから、常に洗濯中な感じかな」 「腐葉土の発酵状態を観察していて、虫など元気に活動しているのが見られると、心の底からホッとしますよ」 「今年の夏は厳しい暑さだったからな。確かに心配だったよ。生態系に影響が出始めそうだからな」

          【SS】人生は洗濯の連続|#毎週ショートショートnote

          珍しく俳句?|#シロクマ文芸部

          金色に 揺れる芒や 川堤 (きんいろに ゆれるすすきや かわづつみ) なんとなく、俳句みたいなものを書きました。 我が家の西側は空き地で崖みたいになってます。 我が家も川沿いの崖にある…というわけ。 崖みたいだけど、元々は堤だったんだろうな。 まだ穂が開かないススキはツヤツヤしています。 そんな我が家の近景であります。 #シロクマ文芸部 #金色に

          珍しく俳句?|#シロクマ文芸部

          握手の思い出|#青ブラ文学部(約1000字)

          とても久しぶりに、山根あきらさんの企画に参加します。思い出語りですが、読んでいただけたら嬉しいです。 かつてテレビでは、ゴールデンタイムにこんなセリフが流れる時期があった。東京ドームができる前は『後楽園球場』だった。私にとっては後楽園球場の方が馴染み深いものがあるが、実際にヒーローたちと握手するために出かけたのは東京ドームシティ。 小学校に上がる前の息子たちが「ウルトラマンに会いたい」とか「◯◯戦隊に会いたい!」と言うと、夏休みなどに連れて行った。 私は東京ドームシティ

          握手の思い出|#青ブラ文学部(約1000字)