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Tender rain-解説的エッセイ-

 約2ヶ月ぶりのピアノ曲。過去に作った楽曲ではなく、完全書下ろしの新作。つまり、30代になってからの楽曲だ。だから何と言われればそれまでなのだが、10代の頃のピアノ曲、そして30代の頃のピアノ曲を聴き比べて見ると、やはり感性は随分と変わってしまったものだと自覚している。20代が無い理由は、20代の頃にはほとんどピアノ曲、インスト物は作らず、専ら歌物の楽曲を多く作ってきた。実際歌物は20代の頃が一番作ったし、一番ボツにした時期。だからこそ、作った楽曲は多いものの、没にした楽曲も多いので、思ったより手元に残してある音源は少ない。

 VSTi音源によるピアノなので、生の音ではないものの、演奏は実際に弾いている。ピアノの楽曲は気持ちを本当に載せやすい。

 最近は仕事や職場での人間関係に疲れてしまっていて、正直ここ数ヶ月はいまいち面白みにかけている。ネットカフェの店長として結構な時期を過ごしているのだが、それだけ仮にも店舗のトップとして仕事をしてきたからこそ、仕事に対する自信はだいぶついている。

 クレーム対応なんかもかなり堂々と出来るようになった。だからこそ、他のスタッフの劣っている部分が見えるようになり、しかしそれを分かってもらえない。どう振舞っても裏目に出てしまう。内容はそれなりに綴ったつもりなので、このエッセイでは省略をするが、段々周りのスタッフに合わせる事が疲れてしまった。

 特に最近思う事は、スタッフの助けが無くても自力で状況を打開出来るほどに、お店回しが出来るようになった事も、スタッフを頼らなくなってしまった自分を創ってしまっている。私が退職をしてしまったら、今のままだと少しずつ店舗が慣れて行くよりも先に、店舗運営がガタつくだろう。

 何とか最近は後輩も私の考え方を少しずつ理解をしてきたのか、ある程度器用な立ち回りを覚えてくれた。しかし、やはりまだまだ正直者すぎるのか、相変わらず質の悪いお客に絡まれてしまう。

 正直に言うと、助けるべきなのか、信じて一人で対応出来るようになるのを見守るべきなのか、そういう駆け引きに疲れてしまっている。

 特にこの数ヶ月は他店舗のスタッフとの仕事もあり、スタッフ同士一緒に仕事をする中で感じたことは、もう私は誰かと一緒に仕事をしたり、一つの組織の上を目指すような仕事に疲れてしまっているという事。

 そして、作曲や音楽編集のように、フリーランスとしての仕事一本で本格的にやりたいと思う気持ちが強くなったこと。特にカフェ(というか、ティールーム)をやりたいと思う気持ちが非常に強くなっており、今どうやって資金を調達するべきなのか、真剣に考えている。

 そんな事を、某カフェ兼BARで考えながらこの楽曲が浮んだ。聴いてもらえると分かると思うが、ピアノの演奏に迷いが感じられる。それはメロディーにも表れている。今の心理がそのまま演奏に、メロディーに反映され、この楽曲が生まれたと言っていい。

 カフェを開いた時に、私は自分で演奏しているピアノ曲をBGMにしたいと常々思っているのだが、この曲は絶対流したいと思っている。

 そんな楽曲を是非聴いてみて頂きたい。


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