辞めるの辞めた人
私だけでなくもうひとり。
異動話の主要人物である元部長。
辞める!と報告したらボーナスもらってからにしたら?とLINEでアドバイスもくれた。昨年定年となり一年毎の契約なので延長はしない、と聞いていて寄せ書きも回ってきて書いた、送別会に出れないので小さい飲み会を後日に企画したり送別品を選んでいたりしていた。
気持ちとしては、彼の配下にいた時がいちばん楽しく充実していたので異動先にもいてくれたらいいのにとは思っていた。
みんながさみしいけど仕方ないよね、とさよならモードでいた最終日のこと。
「辞めるの辞めた!」
と、LINEがきた。
誰のことを話しているのかわからなくなり
「私?」と返信
「俺」と返信
「午後そっちいくから」
と、言われてもデスク付近でできる話でもないだろうと休憩エリアにご案内。
すれ違いに会う人から
「今日が最後ですね〜」とやや涙目で挨拶され?
「辞めないから」と答えた。
相手は本当に頭の上に大きなはてなマーク浮かべてるような表情。
話を聞く。
いざ辞めるとなったら、仕事してない自分が想像できなくて、どんどん追い詰められ最後は眠れなくなり夜中に徘徊じゃなくて犬の散歩を繰り返す日々だったらしい。。心療内科で薬もらっても薬が切れると覚醒。
毎日の過ごし方をイメージしてもできなくて、さらには経済的にも不安だ、となった、とのこと。(経済的には問題ないはず、絶対)
少し上の人が、定年後の人生は膨大な時間潰しなんだよ、やっと意味がわかったよ、とつぶやいてるし、辞めるって決めたから辞めなくちゃ、と思い込んでいたんだよ、でもかっこつけるのやめたんだよ、とのこと。
これはよく言われる定年クライシス?!
ひとまず目の前の元部長を全力で励ます。目の下クマで弱りきっているのに、こんな姿でも辞めないときめたら楽になったらしい。がんばって平社員として働くとのこと。私にとっては大変心強いことではある。
後日、買ってしまっていた大量の焼き菓子が配られた。みんな驚いて、でも喜んでいた。
辞めないことをみんなが喜ぶ。人たらしタイプでみんなから慕われていて、いろいろ事件もあったけど乗り越えていごこちのよい空間から離れたくなかったのかも。。こんなに会社変わったのに。。
四年後に備えてぜひ趣味を見つけて欲しいところ。。でもゴルフもするし超仕事人間でもない人だと勝手に思ってた。
ちなみに定年後の契約社員なので、最終出社日にやめるの撤回できたらしい。そこだけ切り取るとよい会社。
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