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台湾3→2→1人 花蓮縣地震前週 海鮮の定義(7日目)【専業旅婦飯台湾🇹🇼ぐるり】

太魯閣渓谷 花蓮 2人

花蓮台湾から帰国した翌日に、台湾で大きな地震が起こった。
日本に住んでいるし、殊の外地震で大きな被害が出たというのを聞くと胸が痛む。まして数日前まるで揺れが大きかった地域をなぞるように旅行していたのだ。優しくしてもらい、嫌なことなど一つもないのんびりした旅を楽しめたのは、そこの人々のおかげだったし。

夜市への往復で何度となく歩いていた道で、ビルがひどく傾いた写真がニュースで流れる。

通ったとこだよね?と
その日のうちに息子が送ってきた写真
このビルの写真がその後も何度も取り上げられた
ビルの写真だけ見ても記憶になかったが
手前の丸い噴水広場には見覚えがあったので
Googleマップですぐ場所を特定できた
確かに夜市に行ったので通っている

もちろん花蓮縣にいた数日間にその予兆があったわけではないが、後で思うことは次々出てくる。

台湾に着いた日、探し当てた台南での宿の目の前の路地で、上から解体中のセメント塊その他が完全に致死量ドサっと落ちてきたのだ。
ようやく宿を見つけて、路地に足を踏み入れようとした矢先。
ウワッと後退りしてしばらく固まった。怖くてそこをまたぐ気にはなれない。
しばらくして作業していたと思しき男が出てきて、人がいるのを見て しまった という表情でそのがれきをわきに寄せていた。誰もいないと思って二階の窓から放り投げたのだろう。
作業員とも目があったし、さすがにここでまた落ちてくるとは思えないとおずおずとその道を超えたのだが、以来台湾では何かが崩落してきやしないか、うかがったり上を見ながら歩く癖がついた。
昔中国本土に住んでいた時は、東北部で地震の心配は少なかったが、ろくに鉄筋も入れずにひょいひょい脆いレンガで高層ビルをいかにも適当に造っていたり、また適当だから当然歪んだり高さが合わないのに空洞をごまかしたりしているのを見ていた。ニュースでも高層ビルがいきなり崩れるという惨劇をよく見たから、ここにいる以上一定の確率でそんな事が起きるのは避けられない、雪山で雪崩れの危険性があるような覚悟は一応持っていたのだ。
でも台湾は大丈夫そうとどこか安心していたが、なんかそういう「懸念」は持っといた方がいい気はした。

地震の1週間前の、被害が大きかった花蓮太魯閣渓谷での1日について思い出してみる。

観光地に積極的に行く方ではないが、息子と花蓮に2泊するなら多くの人が訪れる太魯閣渓谷に行ってみようということになった。
というのは、泊まったホステルからすぐに情報がLINEで送られて来て、全ての見どころに行くのでなければ、好行バス利用で個人で見どころ2、3ヶ所回るのはできそうだ。ガッチリ決まった予定でたくさん見て回る、それも複数人で……となると途端に面倒臭さが先に立つが、これなら良さそう。写真で見る太魯閣渓谷は美しく、行きたくないわけじゃあ全然ないんだし。

朝ごはんを食べに出るが、近所の店が満席だったり開店前だったりなので、出先で食べる軽食を買ったついでに朝食もコンビニで買った。
花蓮で息子と2人の宿は、ホステルタイプで、バストイレ共有だが大きなキッチンとダイニングも共用で使っていいのだ。

虱目魚は台湾の国民的魚サバチー
虱(シラミ)という漢字に恐れをなして食べずにきたけれど
コンビニ冷食なら無難な味なのではないか?
食べてみると生臭みのない身のしまったおいしい魚粥
ただラッピングされた内蓋にはがし口がなく
やけどしそうなのは
至れり尽くせりの日本のパッケージに慣れているからか

花蓮駅前バスターミナルで、無事好行バスに乗る事ができ、小一時間で渓谷の道を上り出すと、もう車窓からタロコブルーと言いたくなる美しい水が見える。

ちょっと失敗だったのは、ルート選択だ。後でわかったが、ツアーではなく、バスを乗り降りしながらいくつかを見るなら、下から責めて行く方が効率的だった。
そうとは知らず、バスで先に上の方の燕子口歩道に行き、降りしなに砂卡礑歩道に行こうとすると、行きと帰りで止まるバス停が違うのでちょっとロスだ。
でも十分に見事で、大理石の岩盤が削られて遥か眼下の青い清流が美しい。


燕子口歩道ではツアーバスやタクシーから降りる人が皆ヘルメットをかぶっているのに、私たちは丸腰というか丸頭だ。他の人はどうやって手に入れたんだろう。
今地殻変動でもあれば危ないのは真っ先に私達だと思い、崖崩れとかそれを引き起こしかねない地震とか来ないでくれよ、とは確かにその時思ったのだ。崖にせり出して作られている遊歩道も、崩れてほしくない。

しかし翌週には本当にここらも崩れ、奥のホテルの宿泊者など何日も閉じ込められ、また太魯閣渓谷は通行できなくなった。

ビジターセンターからトレイルを少し入ったあたりで、息子がサルを見つけた。複数いたので珍しくはないのかもしれないが、動物は好きなので楽しい。

その上息子は何だか見たことのない大きな鳥を見つけた。何だろう?あれは?
飛ばずに歩いているので必死で近寄ったら見えなくなってしまったけれど、見たことのない鳥。

写真にはこんな感じでしか写らなかったが
頭部と背の一部が赤く 尾は白く太い線が入り
たいそう華麗な鳥

検索すると どうもサンケイ(台湾藍腹鷴)のようだ。

オスの体長は80センチ位あるらしいので、あの大きさとも符合する。いい物見れて良かった。

昼には持って行ったコンビニおにぎり(台湾鶏飯おにぎり)で軽く済ませたので、花蓮に戻り間食代わりに魯肉飯。そして朝のお粥でおいしかった虱目魚(サバヒー)スープ。

息子にとって花蓮最後の夜は、私の希望で素食(ベジタリアン)自助餐(セルフサービスレストラン)へ。
台湾の食事はとてもおいしいけれど、外食の常で野菜がどうも足りない。野菜を主に摂りたい欲求で探した店。
どうすんだ?とキョロキョロしていたらスタッフの一人が「これに好きな物をとってレジで計る」「これはおいしいですよ」と日本語を使って教えてくれる。とても感じがいい。

ナスの色がきれいで
青菜のみじん切り炒めがご飯のお供に
台湾1週間目でこれが食べたかったヤツ

食後は前記の倒壊することになるビルの前を通り夜市を冷やかす。何か買おうとは思っていたのだが、決め手にかけるまま 臭豆腐 のキツいにおいの通りをさまよっていた。台湾ではどこでもある臭豆腐だが、花蓮観光夜市の一角はとりわけ強烈なのだ。

そこで見つけた一軒の食材が見出しのそれ。

そうこれ

昨日は気づかず素通りしてたがこれ。
写真に写ってないけれど、上に 

海鮮

とあった。
海じゃなくて川魚なんかも海鮮に入れたりもするけれど、ワニも海鮮?言われてみれば否定できなくもないけど 海鮮?

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