俺だけレベルアップな件 1話~10話 【2.事件】【3.決意】プロット分析【13フェイズ構造】
どうも
プロットのかたりべです。
前回、俺だけレベルアップな件の
第1話で13フェイズ構造の【1.日常】フェーズ
分析しました。
具体的には
第1話のページ分析とシチュエーショングラフの
作成をしました。
※冒頭1話~10話の全体分析はこちら
今回は前回の続きとして
第2話で13フェイズ構造の【2.事件】【3.決意】フェーズ
をみていきたいと思います。
第2話のおさらい
をしましょう。
↓
●第2話で13フェイズ構造の【2.事件】【3.決意】フェーズとなります。
■2.事件
第2話
主人公はダンジョンに挑むが相変わらずケガを負い
ヒーラーに助けてもらう。
かろうじてゲットした魔法石も低級の物で落ち込む主人公
しかし、そんなときにとても珍しい
二重ダンジョンが存在することがわかる。
■3.決意
第2話のラスト
二重ダンジョンの存在がわかり
応援を呼ぶか、自分達だけでボスを倒すのか
多数決でリーダーが決めようとする。
そして最後の一票が主人公となり
主人公の判断によってどうするかゆだねられる。
主人公は大事な家族のために決意することになる。(このまま進む)
13フェイズ構造の【2.事件】【3.決意】とは?
■2.事件
何らかの出会い、事件や異変が起きて、主人公が
それまでの日常から引き離されていく。
もし、冒頭の第0フェイズ【背景】でサイドストーリーを描いて
いた場合、主人公が第0フェイズのシチュエーションへと
近づき始めるのがこのフェーズ。
■3.決意
主人公は、第2フェイズで近づき始めた特異な世界や状況へ
飛び込んでいく決意をする。
この時、主人公は【選択】の決定によって決意させるようにする
次に
第2話をページごとに細かくみていきましょう。
第2話のページ分析
前回同様、ページ分析しました。
シーンの後半戦から二重ダンジョンというレアケースが
発生して異変がおき事件フェーズに突入していくのが
わかります。
また、シーンの最後で
事件フェーズへ飛び込んでいく選択を主人公に
させていることでわかりやすい
決意フェーズを演出することになります。
↓
1.前回の続き(モブの会話シーン)(P5)
2.タイトル(P6)
3.主人公が観月に回復してもらいながら会話(P9)
4.観月の視点。仕事も終わりそうで安堵する(P13)
5.主人公の視点。リーダー、ましま、くがさんの会話をみつめる(P16)
6.観月が主人公にハンターの仕事について会話しながら冗談を言い合う(P22)
7.リーダーが魔法石を持つシーン&魔法石の説明(P24)
8.今回ゲットした魔法石の少なさに落ち込む主人公(P28)
9.モブが別の入り口をみつけ、その様子が描かれる(P29)
10.リーダーもこのケースははじめてのようで魔法で中の様子をうかがう(P35)
11.リーダーが現状の説明と提案をし多数決をとる(P43)
12.ましまとくがさんが回答(P44)
13.モブの回答(セリフのみ)(P45)
14.観月は行きたくないと回答(P46)
15.多数決が8対8となり最後に主人公にリーダーが尋ねる(P47)
16.主人公は選択をせまられる。妹の大学進学、母の治療費、金はかかるが
家族のために決意する(P54)
次に前回同様、2話の中の16シーンをグラフにしてみたいと思います。
ポイントとしては主人公に及ぼす影響や物語のテーマに対して
どれぐらい影響があるのかで各ポイントの増減が決まってくるとし
物語のシチュエーショングラフを作成したいと思います。
シチュエーショングラフ
作成してみました。
第2話で13フェイズ構造の【2.事件】【3.決意】フェーズに
移行することになります。
P9までで相変わらず主人公はモンスターによって
深い傷をおってしまいヒーラーの観月に助けてもらいます。
この状況としては通常の主人公の状況となりますので
ポイントとしては下がると思います。
その後もP28の描写にもありますが
命の危険があったにもかかわらずそれに見合わない報酬の
少なさに落ち込む主人公が描かれているので
さらにポイントとしては下がります。
しかし
そこから終わりというわけではなく
P29~35で二重ダンジョンの存在が登場することで
主人公にとって異変が起きてさらに
日常から引き離されていくことになります。
【2.事件】フェーズの突入です。
多くの作品では事件フェーズに突入後に
主人公がなんらかの事件に巻き込まれ苦しむシーンを
多数描くことでポイントを下げるような
物語構成にするパターンだったりします。
要するに
グラフが【1.日常】フェーズの状況よりも
かなり下降気味になるように構成することで
明確に【2.事件】フェーズの突入を演出するということです。
しかし、この作品ではそこまで描くことはしないで
すぐに【3.決意】フェーズに向かわせるような
構成をとっています。
そのため、主人公にとっては大きくポイントを下げることなく
すぐに再チャンスを得られる
機会に向かいつつあるということで若干グラフとしては
上昇するようになると分析しました(P35でポイント上昇)
そしてP47~54で
【2.事件】フェーズで近づき始めた特異な世界や状況へ
飛び込んでいく決意を
主人公の選択の決定によって決意させるようにして
主人公のあきらめない意思の強さを強調し
テーマに対してむきあう主人公を描くことで
またポイント上昇するようにしています。
上記で少し触れていますが
【2.事件】フェーズ突入後、主人公が苦しむ
シーンを何個かつくってもよかったかもしれません。
例えば
やりすぎかもしれませんが片目をうしなうような出来事が
おきてしまい深く傷ついてしまうが
それでもあきらめない主人公を演出できたかもしれません。
おおきなダメージがあっても
なぜか進み続ける主人公の真の強さみたいなものを
読者に印象づけることもできたと思います。
このように自分ならどう物語を構成するかを考えてみることが
重要だと思うので是非みなさんも考えていただくヒントになれば
幸いです。
それでは今回はここまでにしようと思います。
次回は
第3話で13フェイズ構造の【4.苦境】フェーズ
をみていきたいと思います。
それでは!!
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