全員ハマり役『桐島、部活やめるってよ』
実際に鑑賞された人数に比べてタイトルの知名度がかなり高い作品ではないでしょうか。なんともキャッチーなフレーズで汎用性が高い題名ですよね。そんな作品もぼく自身ついにみたので、鑑賞して感じたポイントに絞って記録として残します。
※ネタバレも含みます
アマゾンプライム、Netflisx、U-NEXT、huluなどで見放題なのでぜひ見てください
平成を感じさせる雰囲気とキャスト
2012年公開でさらに学校ものなので、とにかく平成ど真ん中を感じさせてくれて懐かしい気分に浸れる。制服の着こなしや髪型など。
映画部部長のオタク主人公を神木隆之介が演じ、イケてる帰宅部を東出昌大が対照的な役を演じる。そして、スクールカーストトップの女子生徒をを山本美月、気の強い友達を松岡茉優など今も活躍する役者が演じるなど絶妙な配役であった。神木隆之介は役にハマりまくっているし、東出のぎこちない演技が逆に高校生のまだ幼い部分を感じさせて逆にフィットしていたりと面白い。
あれ、桐島は?
この作品における桐島はもはや桐島じゃなくてもよかった。学校内の人間関係全てに影響を与えてしまう人物が"桐島"だっただけで、こいつを中心に高校生のゴタゴタを展開しているのだ。スクールカースト、女の上辺の人間関係、中学から高校に上がる変化(幼馴染との関係性)、男として強くあらなければならず競争の中で抱く嫉妬心、悩みながら向き合う人間関係。いろんな立場の生徒から高校生が抱くであろう全般的な悩み事について表現されていたように感じる。誰にでもどこかしら自分を重ねられるようなキャラクターがいるんじゃないだろうか?
「この世界で生きていかなければならない」
主人公が目標もなく生きている菊池に吐く台詞がこの映画のエッセンスだと受け取った。誰しも悩みを抱えているし、不条理なことや思い通りにいかないこともある。だけれどもこの世界で生きる必要があるということだ。
目の前のことに夢中になってる奴は周りから何を言われようとかっこいいし、そうなりたい。
推しポイント
主人公の前田(神木隆之介)と、その幼馴染の東原かすみ(橋本愛)のやりとりが絶妙で笑ってしまう。少し関われているだけで好意を持ってしまう、ぎこちない言動が最高だ。
<二人で映画を見ることになり、鑑賞後>
かすみ「じゃあ、また。」
前田「え?!?」
かすみ「学校で、」
前田「・・・。」
まえだーーーーーーーー、強く生きろーーーー