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HONDA(ホンダ)ウエルカムプラザのセカンドユニホームのファッションディレクション

日本が誇る世界有数のブランドHONDA。そのショールームであるHONDA Welcome Plaza AOYAMA(ホンダ ウエルカムプラザ青山)が1月に大々的なリニューアルを行ないました。リニューアル前とは大きく変わり、内装もかなりスタイリッシュで、良い意味で、車と関係なくとも自由で楽しめてリラックスできるような空間へと変貌を遂げて新たにオープンされました。そんなホンダウエルカムプラザ青山のスタッフのセカンドユニフォームのディレクションをファッションスタイリストとして担当させていただきました。

このディレクションにあたりまず制服本来の役割を知ることから始めた。
制服とは、同じ仕事や同じ団体、同じ思想など、一つの団体が表現するために着るように定められている洋服。

となると一般的に『制服』とは没個性的なものになる。
つまりファッションにおける流行や個性、独自性という部分とは相反する部分でもあります。

今回のプロジェクトはファッションスタイリストとして、統一感を持たせた上でおしゃれにすること。もっと言えば、統一感の中に個性が出るようにすること。
ここを基本のコンセプトに今回の制服プロジェクトを始動。

ウエルカムプラザのスタッフはHONDA Smile (ホンダスマイル)という呼び名があります。その名にふさわしいように一人一人が満面の笑顔で働くことができるような制服を考えよう。(写真はセカンドユニフォームデビューした記念すべき日)

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その中でドラマをもとに考えていくことにした。
ドラマの中に15人ぐらいの主役がいるという設定で描くことにした。
実際にその職場でそれぞれがどんな仕事をして、どんな役割で、どんな考え方なのか、などを聞いてその人に合う服を考えていく。

またこの制服ディレクションの過程の中で、ホンダのプロダクトデザインチームのトップの人との話もとても印象的でした。
デザイン室に伺う機会があり、入るなり壁いっぱいの商品やレースの写真などの説明をしてくれた(服とは一切関係ないけど熱い想いが伝わりました) 。こうした話を聞いたときにHONDAというブランドの姿勢、ウエルカムプラザという場所の意義、そこで働くスタッフの存在がスーッと私の中に入ってきました。

全員でいてもきれいでスタイリッシュ、一人一人でいてもきれいでスタイリッシュ。
想像が空を飛び、映像が浮かんできました。

『全員自由』[全員笑顔] これです。
ファッションスタイリストとしてここで重要なのは着こなしと少しのエッジ(アレンジ)。

例えばブレザーとパンツスタイルにするとする。その中でも一人一人選ぶブレザーとパンツは違う。
ラフな服が好きな人は同じアイテムを着ても着こなしかたが変わる。肩パッドが入っているものは苦手、少しゆったりしているものが好き。一方でカチッとしたスタイルが好きな人は、着ることによって姿勢がすっと伸びてスイッチが入る感じが好みで細身のパンツや、ウエストがシェイプされているジャケットを好んだり、前ボタンをきちんとしめたりと変わってくる。

全く同じ制服であれば作る必要があるが、そうでないなら既製品で実現できる。
ということで、ホンダスマイルのみなさんと買い物へ!

その中で彼女たちがチョイスした服を見て、その服でリニューアルしたウエルカムプラザのイメージに合うか、を基準に選択し、着こなしをアレンジしていきました。

ただし、この既製品での制服のポイントは誰がスタッフなのかがわからない。各々が自由な格好をしているので。
お客様にわかりやすくするために好きな色のテープをつけることにした。長さ3cm弱ぐらいのテープ。好きなところに着ける。(これが少しのエッジ!)
既製品の中にこのワンポイントを着けることによってエッジを少し入れながらも、制服という統一感を持たせる。

今回の制服ディレクションのポイントは
制服だけど、同じじゃなくていいんじゃない? です(笑)

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一人でもファミリーでも楽しめるホンダ ウエルカムプラザ青山、ぜひ遊びに行ってみてください。

バイビー


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