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雪の日に本のこと

本屋さんにぶらっと立ち寄り
平置きされた新刊本の中から興味のある本を選んでいた。
いつからか、本はAmazonで購入するようにになっている。
選ぶ基準は友人のお薦めや新聞の書評で気になったなど。

そして2023年の今
街から本屋さんが消えてしまった。

Amazonのマイページの購入履歴を見ると、
初めての利用は2004年。街の本屋さんでは
入手できない洋書を注文している。
その後注文回数が増えていき、
本屋さんで買える日本語の本も買うようになり
いつしか「本はAmazonで買う」ことになっていた。


見ず知らずの世界を広げてくれる本との関わり方、
直に手に取って選ぶ楽しみより
便利さが優ってしまったのだ。

今はAmazonでも本を買わなくなっていて、
専ら図書館で借りている。

買わなくなった理由は、

家計支出を減らしたい。
置くスペースがない。
引っ越しの時とても重く嵩張る。
我慢強くなった。
所有欲がなくなった


▷ 経済的理由

一冊の本が読者である私の手元に届くまで。
作家さんの思い、執筆にかかる時間、
多くの人が関わる編集、校正、
印刷、販売までの全行程。

その対価として本の値段であることは理解する。
ただ他のものの値段が上がっているように、
本の値段もどんどん上がっていて、
そうそう気軽に買えなくなってしまった。
本を通して広がる世界、深まる教養。
そのための支出を無駄とは言わないけれど、
リタイヤ後の生活が近づいてきている今
やはり支出削減項目となっているのだ。

▷ 物理的理由

外国映画のワンシーンに出てくるような
壁一面本棚の落ち着いた広い部屋が
ある家に住みたい。



そんな夢を持ち続けているけれど、
夢を実現することはできるのかしら。

結婚後これまで国内外15回引越し経験。
今は訳あって日米二拠点生活をしていて
来月にアメリカで16回目の引越し予定。
そして引越しのたびに家のサイズが大きく変わる。


日本の家では地震対策で
本棚は置かないことにしている。
散乱しないように、そして
新刊本は固いから落下時
凶器になるかもしれない。

ダンボールに入れて部屋の隅に
まとめて置くこともしたが、
ただのモノ扱いで、本に申し訳ない思いがする。
特別な思いがある本だけ残しあとは
メルカリで売り、ブックオフに持ち込んだ。
図書館にも寄贈した。
それに引越しの時本は重たい。

何より日本では都内の標準的間取りの
マンション暮らし。
限られたゆとりのない狭い空間、
本のための余裕のスペースがないのが現実なのだ。

▷ 年齢的理由

気づくと所有欲、購買欲がなくなってきている。
若いときは欲しい物があれば取り敢えず
買っていたように思う。

満足するだけの物に囲まれているのか、
私の購買意欲を刺激する物に最近会えていないのか
なんだか寂しい気もするが、
今欲しいと思うときめく物がなくなってきている。

新しいものにも真っ先に飛びついて
最新の話題に乗っかりたいとも思わなくなった。
以前はベストセラー新刊本はすぐに読みたがったのに。

今新刊本が出て、図書館で予約しようとすると、
予約待ち120番目など、三桁の予約数。
完全に出遅れてしまうこと度々。
いつになるかわからない、それでも
今の私は待てるのだ。

年齢を重ねるってこういうことなのかしら。

▷今年初めての積雪

朝から降り出した雪。
昼過ぎには5cmくらい積もっている。

予定のないのが幸い。
家で一日ゆっくり図書館で借りた本を読もう。



ところで
10月に予約した、辻仁成さん著 

「パリの空の下で、息子とぼくの3000日」

今日現在で予約順位33!
いつになったら順番回ってくるのかな〜













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