【撮影解説】露出補正×RAW×澤田圭佑

サムネイル画像に文字入れてみました、どうでしょう？？
さて今回は条件が悪く、暗いドームで撮った写真について解説します。
手間はかかりますが、考えて撮れば同じ機材でも綺麗に写せるかも…？

今回の１枚

【POINT】
・ドーム球場で光の量が圧倒的に少ない
・座席からネット、そしてマウンドまでの距離がある
・投球時の胸のチームロゴはブレさせたくない

【球場】大阪ドーム（京セラドーム大阪）
【試合】2019.03.10 オープン戦
【選手】オリックス・バファローズ 澤田圭佑投手（大阪桐蔭高ー立教大）

【カメラ】Nikon D500
【レンズ】AI AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
【設定】300mm ISO2000 f/5.6 1/2000s

撮影想定

大学時代は数多くの試合を見てきた澤田投手ですが、
2017年にプロ入りしてからは、在阪球団のリリーフ投手ということもあり、
なかなか見る機会に巡り会えていませんでした。

↑懐かしの大学時代。

なので、今回は定番カット＝右投手を三塁側から撮ることに決定。
後述しますが、数日前にチケットを発券したので、前方の席が取れず、
前から７列目の通路沿いの席を予約しました。

本当はもう少し外野寄りが良かったのですが、
こればかりは空席がなく仕方なし。

球場環境

京セラドーム大阪では社会人野球日本選手権にて何度も撮っていますが、
東京ドームに比べてもパッとすぐに分かる、照明の暗さ。
ネットが黒色なのがまだ救いです。
いつかはフィールドシートに座ってみたいなぁー！

機材設定

今回の肝です！
普段は画質モードをJPEGにしていますが、
今回は補正することを前提に画質モードをRAWにして撮影。

RAWで撮ると、JPEGに変換する前に、画質を劣化させずに補正することが可能です。

胸のBuffaloesのロゴがブレないようにSS1/2000sに設定。

座席からマウンドまで離れていたので開放F4.0で撮るのは、解像感が甘くなるリスクがあり、
かと言って絞り過ぎると、うっすらとネットが写り込むリスクもあり、開放から一段絞ったF5.6に設定。

D500のISO感度は3200くらいまでなら個人的に許容範囲かなと思っている一方、
低めに越したことはないので、今回はISO2000に設定。

そして撮った１枚がこちら！

それはもう暗いです笑
しかしわざと暗く撮っているので大丈夫。

まずは撮影直後にカメラ内でRAW現像しました。
※D500の場合、画像編集メニュー＞RAW現像

画質モード：FINE★
画像サイズ：L
露出補正：+2.0（ここで一気に明るくします）
高感度ノイズ提言：N（Hにすると不自然さが出るので、本当はOFFかLにしたいくらい）

上記設定でJPEGに現像して、更にPCに取り込んでから明るくしました。

こうすることで
・ブレていない
・ノイズが抑えられている
・普通の明るさ（適正な露出）
の写真に仕上げることができました！

終わりに

RAWで撮ることは、ファイルデータが大きいので保管は大変ですが、
後から補正することによって明るさや色をごまかせるメリットがあります。

今回はホワイトバランスの設定はあまりしていませんが、
ナイターでオレンジの光に色が持っていかれて…
なんて場合にも、色味を救えるかもしれません。

暗い環境では、動きが少ない場面を狙って、
シャッタースピードを落として撮るのもアイディアのひとつ。

本当はF2.8のレンズとか、フルサイズのカメラでISO感度あげるとか、
機材側をアップデートして対応したいのですが、
新しく高価な機材を買うお金はなかなかないもので(笑)

今回は所有機材を使って、どうすれば明るく綺麗に写せるかな？と考えて、
実践したケースをご紹介しました。

野球撮影する報道陣も、編集の手間を省くために、JPEGで撮ると聞いています。
もし作品づくりとして撮られている方、室内スポーツを多く撮る方は、
補正前提でRAWで撮る選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。

以下、完全に余談。

なぜこの試合（デーゲーム）を見に行くことになったかと言うと、
同日、同球場のナイターで開催された侍JAPANのメキシコ戦に、
急遽、オリックス・大城滉二内野手が召集されたのを、
見に行きたくなったから、という理由がありまして。

元々は前年にも侍JAPAN入りしていた東北楽天・田中和基外野手が
メンバーに入っていたのですが、怪我の影響で出場辞退。
代わりに召集されたのが立教大の先輩でもある大城選手でした。

田中選手は前年の日米野球＠東京ドームで見ていたので、
メキシコ戦の観戦は予定していなかったのですが、
大城選手の活躍が見たくなり（新曲の応援歌が聞きたくなり）、
急遽チケットを取って大阪に行くことにしたのです。

ただ、侍ジャパンだけ見るのもつまらないので、
・午前中は枚方にあるパナソニックのグラウンドで練習見学
　立教OBの田中宗一郎外野手、上野寛太マネと再会
・午後に京セラDに移動してリリーフするかもしれない澤田投手の応援
・夜にそのまま京セラDで大城選手の活躍を応援
の豪華三本立て

文字通り、朝から晩まで大阪で立教OBの野球を楽しめた１日でした！