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第62話◉リモート◉

ウェブ開設

世界で疫病が流行り店を臨時休業せざるを得ない状況だった。

みんなが試行錯誤した日々。

BAR SIVAオーナーママのリリーは1つの決断をする。

こんな時こそ鑑定を求めてる人がたくさんいるはず。

だからこそウェブで鑑定が出来ないだろうか?

そうは言っても機械音痴のリリーは具体的な策が浮かばない。

出来るボーイのサトシに相談をしてみた。

それは長期の休みを余儀なくされてお店の片付けをしている時だった。

リリーはある程度の断捨離を終えて照明の電球の色を変えている時に前兆もなく切り出した。

「ねぇ、インターネットで鑑定をしたいと思うの。
どうしたら良いかしら?」

出来るボーイのサトシはリリーがそんな提案をしてくるとは予想も出来ずに素直に驚いた。

「ママ、インターネット使えるんですか?」

「やめてよ。
SNSや検索ぐらいなら出来るわよ」

なぜだか少し自信がありそうにリリーが答えた。

「まぁ、そうなんですが。
ウェブ鑑定となると、しっかりしたシステムと言いますか、ツールを作る方が良いかと思います」

真顔でサトシが言った。

リリーはすかさず

「ツールってどうしたら良いの?」

と質問をする。

「形を決めるなら専門の人に相談するのが得策かと」

サトシが提案してきた。

「専門の人って誰かいたかしら?」

リリーはもっと簡単な話だと思っていたので不安そうに言った。

サトシは今日もフルに爽やかな笑顔で答える。

「先日、ルルコさんが起業されたご案内があったじゃないですか」

「あー。
本当だわ。
ルルコがコンサルタントやサポートをする会社をビジネスパートナーと立ち上げたって連絡あったわよね」

「とりあえず相談されてみてはいかがですか?」

「そうね。
連絡してみるわ。
ありがとう」

そう言うとリリーはすぐにルルコへメールを入れた。

ウェブで鑑定をするには何をどうしたら良いのか?

機械音痴の自分にでも出来るのだろうか?

そして費用のプランがあるのか等。

そうするとルルコから返事があった。

機械音痴のリリーの為にルルコとルルコのビジネスパートナーと3人の予定を合わせて打ち合わせをすることになった。

それをサトシに伝えると

「僕は一緒に居れませんからメモはしっかり書いて分からないことは質問してくださいよ」

と保護者が心配した様なことを言った。

後日、ルルコ達と細かい打ち合わせをしたリリーは何とかウェブでの鑑定をスタートさせることとなる。

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