米粉パンの仕上がりに影響するもの:焼成温度

発酵の強さと生地の強さのバランスを保つ最適ポイントを探るために変化させるパラメータとして、焼成温度を変えることも検討してみました。 

発酵が弱過ぎるとパンの高さが出ず、ねちっとしたおもちのようになるし、発酵が強過ぎると生地の保持力が負けて陥没もしくは気泡が大きくなりクラムが荒れます。

パンは外側から高温になって焼き固められていくんですが、中央部分は温度がすぐに上がらないために、そこは焼成が始まってからも発酵がしばらく進みます。

その過程は上手くいくと釜伸びということになるのかもしれないんですけど、焼成過程における発酵が過度になると陥没や穴あきの原因になってしまいます。

焼成温度が低いために中央部分が過発酵になり
気泡が大きくなって生地が荒れている。

なので、焼成温度を上げて、過発酵になる前に早く焼き固める作戦を思いつきました。  

焼成温度が高いので
中央部分が過発酵となる前に焼き固められ
気泡は小さく抑えられており
均一な生地になっている

結果は大成功でした。
もう少し繰り返して再現性をみないといけないけど、米粉パンの特性を考えると焼成時の温度上昇の立ち上がりはとても重要な気がしました。

米粉パンの膨らむ原理から原因を探って、解決方法をいろいろ考えるのはとても面白いです。
でも、こうやっていろいろ考えてるけど、仮説も考察も全然間違ってるかもしれないです。

化学の先生は、実験は再現性が大事だからプロトコルをきっちり書く習慣をつけるようにと言われていたんですけど、パン作りではこれがすごく役に立っている気がします。

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