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断れない人の心を知る

こちらの記事では
「我慢して嫌な事をやり続けるより、一度断ってみる。相手は私がイヤイヤやっていることを知らないかもしれない。」という、私からの提案のみでした。

今回は勝間和代さんの「断る力」を読んで感じたこと、「断れない人」の心理を知ったことについて、書いていきます。

私も「断れない人」の気持ちが全く分からないわけではなく。
ちょっと嫌だなぁ、と感じたことでも、相手との信頼関係があったり、私が好意を持っている方には「まぁいいか」と断らないケースもあります。

反対に苦手な相手に対しては、「ちょっと嫌」なだけでも強く拒否反応が出ることも。ヒイキや差別という言葉もありますが、頼まれたことをみんな平等に対応する、というのは自己犠牲の始まりです。


断れなくて困っていると相談されたり、個人セッションのテーマになることも度々あります。しばらく話をしていると「断っても大丈夫」と思うらしいのですが、それまではなかなか行動に移せないようです。

「断る力」を読んで印象的だったのは「相手から頼りにされている」には中毒性がある、ということ。また、断らない状況にも実はメリットがあることでした。

それぞれ程度の差はあれど人には承認欲求があり、確かに「頼りにされた喜び」は大きいものです。

これは親子関係にもつながっていて。
子どものころ、何かお手伝いをすると、お母さんが喜んでくれた。でもお手伝いをしなかったとき、悲しい顔をされた、怒られた経験。

そういう経験を何度も重ねて「お手伝いをしない私=嫌われる」「役に立たない私=価値がない」という雛形ができてくると、大人になっても引きずってしまいます。
※この「雛形」という表現は、野口嘉則さんのVoicyを聴いて、分かりやすいと思い引用しました。

断れない人の多くはこのように幼少期の経験から来ているのではないかと。


続いて、断らないメリットです。
カウンセリングを学んだときに「二次利得」という言葉を知ったので、本当は嫌だと思っていることにもメリットがある、という考え方はすんなりと受け止められました。

他人に言われた通り、言われるがまま動いていれば、自分の頭を動かす必要はありません。さらに頼まれたことを断らなければ、その時点で相手に「断ることを理由に」嫌われることはないです。

ただ、「断る力」の中にも書いてある通り「それ以外の要素で嫌われる可能性」も十分にあります。

ここまで「断れない」心について知ると、「なるほどねー」と思うところも。


さて、ここまで断れない心理を見てきましたが、「断る力」がつくとどんな良いことが起こるのか?頭に入れておきたいのは「生産性」に影響するという点です。

なんでもかんでも「断る力」を振りかざしていては、これまでに培ってきた信頼関係を壊してしまいかねません。

何を断り、何を受けて全力投球するのか。誰かに頼まれたことだけでなく、自分の中にある「あれがやりたい、これもやりたい」に優先順位をつける上でも大事な判断力になると感じました。

【ご紹介した本】


【ご紹介したVoicy】