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賢い闘病生活 #3 抗がん剤の副作用Part1

今回は、抗がん剤治療(A+AVD療法)の副作用について書きたいと思います。

私は、ステージ4(進行期)のため6クール(2週間に1回の治療×12)の治療を半年かけて行っています。

以下は、抗がん剤治療前半戦(1〜3クール目まで)の副作用の経過をまとめています。
副作用は回数を追うごとに変わりますし、個人差があります。
副作用への対応法も書いているので、もし身近に抗がん剤治療をしている方がいれば参考にしてもらえたらと思います。

1クール目

入院治療で副作用の様子を見る

1クール目は副作用の様子を見るため入院した状態で治療を行いました。
そのため、体調が悪くなった際には看護師さんやお医者さんにお願いして点滴で痛み止めや吐き気止めを処方してもらうことができました。

1クール目副作用カレンダー

脱毛

退院日前日から頭皮にも副作用が出始め、髪の毛が抜け始めました

3〜4日間はシャンプーをするたびに洗面器いっぱい髪が抜け続け、抜ける髪の毛がなくなったところで落ち着きました。
でも、意外と生き残りが頑張ってくれているおかげでツルツルにはならず、今はダチョウ?生後5ヶ月の赤ちゃん?のような状態です。

髪の毛が抜け始める前に、病院内の美容室で顎上くらいのボブに切っていたので片付けは少し楽でした。
逆に、ベリーショートにしてしまうと短くて片付けにくいですし、生き残った襟足やもみあげの毛があれば帽子だけでも違和感なく過ごせるので便利です。
近所の散歩くらいであれば帽子だけで出かけています。

髪の毛の副作用が出始めた時に便利だったのが、
赤ちゃんシャンプー」と「小型扇風機」です。

まず、髪の毛が抜ける前兆として頭皮の痒みやかぶれが出てきます。

その際に、いつも使っているシャンプーを使うとよく洗いきれずに痒みがましたり、泡立っていないため頭皮に与えるダメージが大きくなってしまいます。

母が買ってきてくれた赤ちゃんシャンプーは、泡で出てくるタイプのもので低刺激なので安心して頭を洗うことができています。

赤ちゃんシャンプーを使うことで、頭皮の痒みも落ち着きました。

あとは、髪が少なくなってくるとドライヤーで髪を乾かすのは頭皮へ与えるダメージが大きいため避けた方が良いです。ドライヤーの代わりに「小型扇風機」で髪を乾かしていました。
ドライヤーは使うとしても、HOTではなくCOLDの方で乾かすのがよいです。

2クール目

外来治療への移行

退院してからは、外来治療室(ケモ室)で治療を行なっています。
朝8時前には病院に着き、腕に点滴を繋いで採血と主治医の診察、その後11時頃から治療を始めて夕方16時頃に治療が終わります。
帰る頃には薬の副作用でぐったりで、そのまま3日間はほぼ寝たきりの状態です。

立つのもやっとな状態のため、付き添いをする方は病院内で車椅子を借りて移動してもらえると安心して帰宅することができます。
また、薬局での薬の受け取り支払いも付き添いの方に事前に済ませてもらった方が良いと思います。

2クール目副作用カレンダー

白血球量の低下

抗がん剤治療を行うと、白血球の量が少なくなってしまいます。
白血球の量が減ると免疫力が低下してしまうため、約1週間後を目処に注射を打って白血球量の増加を図ります。

この注射には2つ種類があるらしく、1つ目は通常レベルに白血球の量を戻す注射(以下、ミニタイプの注射)、2つ目はとてつもない量に白血球が増える注射です。

もともと白血球の基準値は、4000~9000個程度ですが、抗がん剤治療を行うと1000個以下にまで下がってしまいます。
注射を打つことで、白血球の数を増やせますが量の調整をするのが難しいのです。

前者のミニタイプの注射では、あまり白血球の量が上がらず300個程度にとどまりました。

1クール目の終わりの頃(退院時)と2クール目の終わり頃(PET検査前)は強めの白血球の注射を打ちましたが、あまりに強力だったのか骨髄(血液を作るところ)が働きすぎて全身の骨が痛むというまさかの副作用に見舞われました。
骨髄が働きすぎた結果、白血球の量は2〜5万個にまで爆上がりしてしまう状態に。

二つの注射の間をとったタイプがあればいいのですが、今はまだないとのことで今後白血球の量を見ながらミニタイプの注射を複数回打つ形を検討中です。

3クール目

体力の回復

2クールの抗がん剤治療で要領を掴んだのか、体調回復は早くなってきました。
食事も治療翌日でも食べられるものを家族が考えてくれたお陰でしっかり食べられるようになってきました。
抗がん剤治療を行うと体力が落ちてしまうため、ずっと寝たきりで過ごすのではなく食事をしっかり摂って、散歩に出かけたりドライブしたりして気分転換するのも大切だと感じています。

3クール目副作用カレンダー

予期的悪心・嘔吐

抗がん剤の主な副作用として、吐き気があります。
A+AVD療法の吐き気は、抗がん剤治療の中でもトップクラスとのことで吐き気止めの点滴や飲み薬を併用しながら治療を行っています。

2クール目までは吐き気止めのおかげで症状は抑えられていましたが、3クール目に入る頃には薬の名前を思い出したり病院に行ったりするだけでも気分が悪くなってしまうようになりました。
(予期性悪心・嘔吐というらしいです。)

お医者さんによると、患者さんの中にはテレビで病院が写っているのを見たり、病院の名前を聞いたりするだけでも気分が悪くなってしまう人もいるとのことでした。
中には、ケモ室(化学療法室)を目の前にして入れなくなってしまう少年や治療の前日に「明日は行きたくないです。」と電話がくることもあったと。

抗がん剤治療は、思っていた以上に体力的にも精神的にも負担が大きいです。
しかし、がんを確実に治療するには決まったスケジュール通りに治療を行うことが何よりも大切です。

私も3クール目から突然、ケモ室(化学療法室)を目の前にすると気分が悪くなってしまい、嘔吐を繰り返すようになりました。
気持ちは大丈夫でも、体が無意識に拒否しているような感覚です。

今は症状を少しでも抑えるために、抗がん剤治療の前日から安定剤を併用しています。
吐き気止めも今ままでは飲み薬を使っていましたが、3クール目②からは点滴にしてもらい上手く対応することができてきています。

付添ってくれる母や対処法を考えてくれるお医者さん、看護師さん達のおかげでなんとか3クール(治療の半分)を終えることができました。

後半戦(4〜6クール目まで)の副作用についてはこちらからどうぞ!


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