究極の質問について(「他の動物になるとしたら?」)

究極の質問、というのが好きで、友達と話すときによくそういった話しになってしまいます。

たとえば、「一生、ひとつの料理しか食べられないとしたら?」とか。

ちなみに僕は「野菜カレー」です。「カレー」と言いたいところですが、少しでも栄養を摂ろうという魂胆です。

友達には、「小賢しい」と切り捨てられましたが……。

そもそもこの問いの本質は、「おめーの好きな料理は何だ?」ということですよね。どんな健康的な料理でも、一生それしか食べられないとしたらかなり健康的にはまずいです。こんな質問は仮定の話しなのだから、いっそ開き直って、たんに好きな料理を述べればいいわけです。

「わかっちゃいるけど、つい考えちゃうよ」という気持ちも十分わかりますが。

それこそ、「無人島にひとつだけ持っていくなら?」もそうですよね。

そもそも、無人島にひとつしか物を持っていけない時点で、長期的な生存は諦めるしかないわけで……。

自分の中の現実的な部分が『ライター』とか答えたくなるのをグッとこらえて、なんの役にも立たないものとか、好きなものを叫びましょう。

言うまでもありませんが、この質問は、「おめーの大事なものは何だ?」という意味なわけですから。

だったら、もう、ぬいぐるみならぬいぐるみで、形見の懐中時計ならそれで、腹をくくって心中してもいい「大事なもの」をはっきりというべきなんだなと。

そう思うわけです。

こういった質問は、その人の本質があぶり出します。

ちなみに、ぼくが無人島に持っていきたいのは、音楽プレーヤーですかね。とにかく、好きな音楽を聴けなくなるのはいやなので……。


ここで、もうひとつ大事なことを。

こういった質問に答えるとき、『答え』よりも『理由』が重要です。

答えで個性を出すのは難しいし、あまり奇を衒うと上滑りしてしまいますが、理由ではぞんぶんに遊べますし、その人の思考の根っこが見える気がするからです。

なぞかけみたいなものです。

まず質問にシンプルに答えて、

「その心は?」

と問われてからが勝負なのです。

今の例で言えば、

「無人島に持っていくとしたら何?」

「音楽プレーヤー」

「その心は?」

「好きな音楽を聴く時間が何よりも大事だからです」

というふうに。なんとなく、キャラクターが見えてきませんか?

答えがありきたりでも、理由なら個性をだせます。

「フォルムとして好きなひらがなは?」

「『か』です」

「その心は?」

「鉛筆で書いた時の音のリズムがいいからです」

とか。こんな風に、スッと答えられたら、ちょっとセンスよくみえませんか?笑

……センスよく見せることが目的ではないですが、訊かれてから「うーんうーん」と悩むよりは、自分の好きな物を自覚しているという点で強みになります。

スッと『理由』をプレゼンすることで、他の答えと差別化できる気がします。

だから、ぼくは、こういった問いに対しての『答え』を、あらかじめ『理由』つきで準備しておきたいな、とひそかに思っているのです。

イメージとしては、ドキュメンタリー番組の最後に訊かれる「あなたにとって○○とは?」という問いに答えているかのような、壮大なきもちで。


では最後に、タイトルになっている質問に答えてみて、締めたいと思います。

「他の動物になるとしたら?」

「イルカですね」

「ほう。その心は?」

「他のイルカとコミュニケーションをとってみたいから。どんなふうに会話をするのか興味があるので」




追記:こういった「究極の質問」や「もしものこと」を考えるのが大好きなので、そういった質問をお持ちの方がいたら、ぜひ教えていただけたらと思います!

質問を出し合って、一緒に考えてみませんかー?

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