夢のはじまり



まず1人目の話。
前回少し話した通り、基準として恋愛的にキャラクターが好きで現実でも恋人がいる2のタイプと恋愛的にキャラクターが好きで現実でもキャラクター一筋という3のタイプの間だった時期があると言ったけれど、1人目がこれだった。

学生の頃、アニメが好きで友達とよく話をしていた時にこの人かっこいいよねと画像を見せられたのがその人。当時はえ~?かっこいいか?別にそんなに好きじゃないかもと言っていたのを覚えてる、覚えてるけどアニメを見て好きになった。というか見せられた画像が作画崩壊していただけだった。

有難いことにそこそこ有名だったのでグッズがめちゃめちゃあった。あったけど好きな人はメイン…いやメインといえばメインだけど出ずっぱりメインのタイプではなかったのでどかどかグッズがあるわけでもなくぽんぽん程度だった。ここで自分は、一度集めてしまったらコンプリートするまで止まれないタイプなんだなと知った。ぬいぐるみやキーホルダーなら確実なのでまだしもランダム系があまりにも多くコンプが難しかった、特にカード。いくら買っても揃わない揃わないどころか好きな人がどの程度映っていてどの程度出ているかもわからないぐらい数があった。当時若く馬鹿だったので友達に金を借りてまでメイトに通いグッズを揃えていった。全てのおこずかいはメイトに溶けた。

そしていつ頃だったかもう昔なので本当に思い出せないけど何かのきっかけで嫁サイトに出会い、自分も始めたらいろいろなキャラクターのお嫁たちとお友達になりそのサイトを始めた時恐らく好きな人から嫁と旦那という関係性になったんだと思う。またここはここで殺伐としてんのよ。夫婦の日記みたいな、日記帳みたいなページがあったんだけどだいたいみんな鍵かけるのよ。晒されるから。で知り合い何人かにしか教えてないのに板に晒されてアンチみんな見放題っていうのが何度も勃発した。うちだけじゃなくて他のサイトももちろん晒されてる。そして疑心暗鬼になり誰も信じられなくなる。

もう時効なので大丈夫だと思うし全て消えていると思うけど、当時専スレが立つほど沸いていた。アンチには煽り倒しむしろ嫉妬してるわこの人たちあらあらなんて可哀想なの遊んであげるわね、まであった。

厄介なことに嫁サイトはもちろん誰でも名乗れるので同じキャラクターの嫁が何人も出没するし、潰したい嫁を板に晒すのも当たり前だし同じ苗字のやつは片っ端から監視して誰と繋がってるか確認してそれと繋がってる人もその周りと繋がってる人間も切っていた。情報流しのためだけにくっついてきてる人だと面倒なので。自分でもだいぶ過激派だったと思うし根っこは今も変わってないけどだいぶ落ち着いたなとは思う。というか恋愛の仕方が子供だった、が正しいかな。

そんなこんなで運営していたサイトにメッセージが来た。
どうやら女からで、妙に小説じみた話し方をしてた。探していた、と。
今から面白い話をすると思うけど当時は信じてしまうほど自分はロマンチストだったの!!今でも証拠があれば信じるけど!!

その人が言うには前世から恋人同士でずっと探していたと。
ここらへんは曖昧だけど中身は男だ、とかだいぶボーイッシュな子だった。顔ももちろん見たし名前も知ってる、連絡先も番号も、声も聞いた。
そしてわたしの恋愛が終わりに走り始めた。

毎日連絡を取っていくうちに好きになった。あまりにも甘い言葉を吐き、欲しい言葉をくれて、自分を大事にしてくれるから。そうして付き合うことになった。けれどいつの間にか連絡を取らなくなり、疎遠。自然消滅。

次に同じアニメ内でとても仲良くなった嫁がいた。その子とはなりチャやなりメをしてお互い必要不可欠だった。その子と話している時は、旦那が息をしているから。好きな人と会話が出来ることがこんなに幸せなのかと知った。

とても仲良くなり同様に連絡先や番号を交換し毎日話すようになる。住所も教え同じアニメなのでグッズを集めお互いの旦那が出ると交換し合うほど仲が良くなった。身の上話を聞くと、またこれ複雑というか事実かどうかも怪しい部分はあるけど、当時の!自分は!信じていた!友達だったしな。

その子は学校でいじめられ男にレされたこともあり男性恐怖症で家庭環境も最悪、仲のいい友達が4人いて4人とも自分と連絡取ったことがある。連絡を取ったことがある理由は、この嫁が自傷してよく倒れるから。メンタルが弱く身体も弱い。多すぎる量のグッズを毎回送ってくれて字も声も可愛い。

ある日その子に告白をされた。
何故?と思うでしょう。思ったよ。旦那がいて嫁同士なのに、自分のことを好きになったのか?って。毎日連絡取ってるしいつの間にか心の支えになって好きになってたって、でも旦那さんを好きな気持ちは分かるから付き合ってとは言わないよ一緒にいたいのと言われ、この子はメンタルもあれだし身体もあれだし支えになれるし喜んでくれるならという一心で付き合ってもいいと交際が始まり、自分を好きな人に自分の好きな人をさせるという訳の分からない日常が続いた。

そして唐突に原作で旦那に女の影が出始める。厳密には性別不明だけど明らかに旦那はその人を何よりも大事にしているというのが分かる描写。もちろん病んだ。病んだというか毎日泣いたし意味が分からなかったし誰だし誰だしなんでやねんだった。いろんな人に連絡した。

理解できない人には馬鹿かそれぐらいでと思うかもしれないけど、普通に風呂場で死のうとしたことを今でも覚えてる。湯船に浸かってずっと考えてた。これが女だった場合恋愛感情抜きという描写があったとしても信じられない。一生この人のことをちくちく旦那に話ながら生きていくのか?と。仮に男だった場合そうだとしてもこの描写は自分よりも大事な人に向ける目だし腐女子のBL展開待ったなしだし旦那自体が異性愛者という確証が持てなくなるだろう。というものをぐるぐる永遠に考えてた。

考えて、離れることに決めた。自分の為に。7年一緒にいた。7年一緒にいたけど、不安が拭えないままここにいても幸せになれないと悟り、苦渋の決断だったが離婚をすることにした。そうして現実に戻り、男とか女とか、手当たり次第付き合って黒歴史を作り出してた。

しばらくしてやっぱり人はだめだな信用と言う部分がかけすぎてると思い再び旦那さんと一緒になれるか、と思い一瞬戻ってみたが結局昔みたいにひたすら愛を貫いていた頃には戻れなかった。そりゃそうだ、永遠だと信じたものが壊れたのだから。自分の心も、全部捨てたも同然だった。

そうして2.3時期は幕を閉じた。


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