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運動会が嫌い

先週あたりから、小2息子の登校渋りが続いている。
原因はおそらく「運動会」。

さしてやりたくもないことを”やらされる”、ジッと待つ時間が長い、列からはみ出ると叱られる。
これらのことが、息子にはとてつもなく苦痛なのだと思う。
本人に聞いても「嫌だ」としか言わないのだけど。


先日、校庭からなかなか校内に入ろうとしない息子の横で、主幹先生とお話ししていたときのこと。

私)「息子はどうも、運動会と運動会の練習が嫌みたいなんですよね」

主幹先生)「そうですか。いや、支援級の子たちだけじゃなく、通常級の子も最近調子が悪い子が多くて。運動会って非日常じゃないですか、だから敏感に反応する子が多いんだと思うんですよ。」

私)「そうなんですね。」
主幹先生)「あぁ、早く運動会が終わらないかなぁ~。」

先生、心の声が漏れちゃってる。
でも本当にそうなんだろうな。私もそう思ってるもん。


「運動会が嫌いな子がいる」なんて、正直驚いている。
私は運動会が好きだったから。

特に足が速いわけでも、運動が得意なわけでもなかったけど、"運動会"という非日常が楽しかった。

応援合戦も、団体演技も、全力で練習したし、練習もまた楽しかった。
私は「みんなでひとつのことを頑張る」というのが、どうも好きなようだ。

私の住む市では「若い力」という団体演技を、6年生がみんなで踊る習わしがある。
音楽があれば今でも踊れるほど、身体にしみこんでいる。

でも。
そうやって”運動会を楽しんでいる”こどもばかりじゃなかったんだな、と今さらながら気づかされる。


息子と同じ支援級のSくんは、とにかく負けず嫌いな性格で、負けることを受け入れられない。1年生の時には、個人走の練習では毎回負けるので、「運動会出たくない」と言っていたそうだ。

同じく、支援級のAくんは「同じことを何度もやるのが嫌」という理由で、1年生の時には一度も練習に参加しなかったそうだ。けれど、めちゃくちゃ運動神経が良く、足も速いので、運動会当日は参加したらしい。

みんなそれぞれ、何かしらの理由があって「運動会は嫌い」となるのだと思う。そして、そんな子どもたちを見守る先生もまた大変なのだなぁ。

こんなことは絶対にありえないことだと思うけれど、「運動会を自由参加」にしたらどうなるんだろう?なんて考えてしまう。
何人くらい参加するんだろう?

こども園の運動会は大好きだった息子。
小学校は人数が多いから、「待つ時間」も長いし、守らなければならない「きまり」もたくさんある。それがまた辛いのだろう。
加えて、息子がこども園のときはコロナの影響があり、短縮で行われたというのも大きいと思う。

であるなら、小さい単位での運動会にするとか、学年別にするとか。
でもこれはこれで、「そんなに運動会に時間を割けません」とか「別の学年の子どもたちの姿を見て応援するのも運動会の醍醐味です」とか言われるんだろうな。


先生とは「運動会、頑張ろうな!」と約束してきたらしいが。
明日の運動会、息子は無事に参加できるのだろうか。

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