ねぇ、、、
ねぇ、〇〇。
悲しい時、辛い時、イライラした時、どうしていいかわからない時。
私はいつも、あなたの名前を心の中で呼んでみている。
あなただったらこういう時、どうするんだろう。どう考えるんだろう。
そう、思って。
*
今思えば、”好き”だなんて大それた感情じゃなかった。
私にとってあなたは、”憧れ”だった。
その、ピンと伸びた背筋をずっと追いかけていたんだ。
話したことだって数えるほどしかない。3年間同じクラスだったんだけど、覚えてるかな?
学年でいつもトップの成績をとるあなたに追いつきたくて、必死で勉強をしたんだ。
友だち何人かで試験問題のことを話していた時のこと。「あいつなら、わかるんじゃない?」って私の名前を出してくれた。
飛び上がるほど嬉しかったんだ。
でも、家庭科で100点取ったって聞いたとき、「あぁ、私とは次元が違うんだ、この人は」って思った。
*
高校生になっても、大学生になっても、社会人になってからも、
あなたはずっと私の指針だった。
だからいつも、問いかけてた。
ねぇ、〇〇。
もし、あなたを目の前にしてもそんな風には絶対言えないのに。
*
でもね。もうそろそろあなたから卒業しようと思うんだ。
結婚して、ふたりの子どもの親になって、今でも迷うことはたくさんあるし壁にぶちあたることもたくさんあるんだけど。
そんなときは、自分に問いかけてみることにする。
多分わたしは、もうずっと前から
あなたじゃなくて、自分自身に問いかけていたのだと思うから。
いままでありがとう。私の指針でいてくれて。
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空心菜おひたちさんの【#片想いのラブレター企画】に応募させていただきます。
片思いのラブレターなんて書いたことなかったんですが(そんな勇気なかった)、書いてみたいなぁ…と。
素敵な企画、ありがとうございます。
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