渦巻くフォーチュン

乱世
運気の奔流が鼓膜を刺す
逃げ道は確保してるのに
どうしようもない
絡みつくしがらみの蔦は
あまりに甘く優しいものだ
反して
密やかに蝕む
貪る
獣には似つかわしくはないだろう?

何人も拒まぬ
それが真理
だが
何人も囚われる
引き際を弁えなさい
選り好みしなさい
おばあさまはそういっていた
今になって染み渡る
だが手遅れ
不安で不安を洗うのだ
安らぐ間もなく苦しがれ
指し示す無数の光明は
未来への希望か絶望か
一点を指す悪魔の眼差しは
希望か絶望か
その判断さえ声に埋もれる
氷山は溶けるか?
座礁した船は何処へ?
遥か上空の砂粒を我々は星と名づけた
何故?
太古からの産声は連綿と
我が身の流れを
絶えず優しく包み込む
戦々恐々の日々は置いていくがいい

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