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たくさんの黒子を忘れないで

偉いってなんだろう?ということを考えているですが、辞書にはこのように書いてあります。

  1. 普通よりもすぐれているさま。

  2. 社会的地位や身分などが高い。

  3. 人間として、立派ですぐれている。

私は、三番目だと思います。
人間として、立派ですぐれていること。
では、立派だと感じる瞬間は、どういう瞬間でしょうか。

正直、どこで働いているかは関係がないです。どこの大学を卒業しているかも関係がない。環境ではないのです。
私が立派だなって感じるのは、誰かがやらない、誰かがやらなければいけないことを、『自分がします』と行動できる人なのだと思います。

色んな人がいます。色んなやらなければならないことがあります。それらを放置したとして、その瞬間は良くても、巡り巡って、結局はやらなければいけないことなんです。
たとえば、みんながお利口さんぶって黙っちゃうことも、放置したら理不尽は助長してしまうから、やっぱり気付いた時に指摘ってしたらいいんじゃないかなと思います。
巡っている過程で多くの人が理不尽に遭遇するのだし、気付いた時に止めるってことは犠牲も少なく済みますから。それができるって立派なんです。

たとえば、今のタイミングで挙手をすると、すべての責任が自分に伸し掛かってしまうとしても、その責任って誰かは背負わないとならないことですから、それらを背負って最後までやり通せる人だとか。
そういった行動のできる人が、人として優れているし、偉い人であると言えるのではないかな。

大企業勤めは立派か

そもそも論。あんま良い印象持ってないです、大企業。何ならそこで働いてる人も、うっすら嫌い。
政治献金、利権、癒着だとか。そういう理由で大きくしている組織ってだけだから、ズルい集まりだという認識が強いんです。
それって私の考える『立派』とはかけ離れているから。
なのに、世間の評価は違うみたい。

『大手に入社できたらいいね』って言葉がありますね。大手とは大企業のことですが、言葉の真意としては『大企業に就職ができたらお給料は高く、福利厚生も整っているので将来は安泰だから』という理由なのでしょう。

たしかにそのようです。大手に勤めていると良い思いができるのは確かなことで、だからみんな行きたがるのも頷けます。
私の話をすると、新卒時。20歳で就職した会社は、建築会社を親として持った、ロボットを作る完全子会社でした。入社後にすぐに行われた研修では、親会社の新入社員と交流を図ることができ、交えた会話から、親会社と子会社では待遇に差があることを知りました。
いわゆる一般事務ですから、仕事の内容なんてそう変わらないんです。でも所属している場所によって待遇は大きく変わる。

そこで問いたいのが、待遇が良いことで、自分は特別であると感じているのではないかなということ。
大企業に勤めている自分は立派である。
なぜでしょうか?
その組織に入ることができたから?

その人自身に、その所属というのはどう関係しているのでしょうか。
大きくて資産の潤沢な組織に所属しているというのは、その人自身の価値に直結するのでしょうか。
そういった認識が、仮にその組織全体にあったとして。
仮に、環境というのが人間性を作るのであれば、少し寂しいなと思ってしまいます。
私が今恋をしているのは、そういった企業に勤めている人で、こういった考えの私とは、きっと今は良くてもこの先でぶつかることが多くある気がする。それが不安で寂しいです。
とても思慮深く、優しい人だけど。優しい人だからこそ、呆れられてしまうのが怖いなぁ。

私はとにかく権力に対して過剰なまでの反発心があり、それは小さなものから大きなものまで問わないんです。
学生時代は教師に対して持っていたし、バイトを始めれば店長に対して、はたまた就職をしたら課の課長に。選挙権を持つ頃には政治家に対して嫌悪感を抱いています。
それらに共通するのは、個人の意見を無視するところです。ただマネジメントするって立場なだけなのに、自分に都合のいいルールを作って、時には都合よく改変して、その中にいる存在を軽んじるから嫌。
私はずっとその中にいる側です。というか、多くがその中にいる側で、どちら側にいられるかは、結局、運の要素が大きいです。なのでこれはポジショントークなんですが、生きていて、努力で得られるものって、とても少ない。
積み重ねたことで救われることなんて、あまりに無い。
だからこそ、見落として欲しくないのは、社会は決してひとつだけでなく、数多くの企業が集まり成り立っているということです。

不満なら、向こう側に行けばいいだろって言う?
数多くあるならポジションを選べばいいだろって言うかな。それで選んで解決はするのかな。そんな単純なものか。

それぞれにポジションがあって、特権がある。
大企業って何ですかって話ですが、社会には『利権』と呼ばれるものがあって、『たまたま』何らかの過程で権利を手にした企業が、得た仕事を他の企業に分配し、社会は回っているわけです。

分配する側は中間マージンを取られることなく、全額を自社の利益とすることができます。多くの利益を獲得することができると、その会社は規模を大きくすることができます。
大企業って、それだけの話なんじゃないですか。
最初にお金が渡るから、多くお金を貰える機会があるというだけで、偉いとか優秀とかじゃないと思うんだよ。
それでも社会はみんなで回していくものだから、だんだんと中抜きをされて貰えるお金が少なくても、流れてくる仕事自体は上も下もなくて、みんなでひとつの仕事を解決していることに変わりはないはずなんだけどね。
独占するなよと思うよ。

一部の企業に、最初に仕事が渡るには理由があります。仕事が集まるということは、お金が集まるということです。
政治献金も賄賂も一緒。
あとで分配するくらいなら、最初から奪うなよ。
自分たちは多く。他には少なく配る。
ですので、あなたが良い待遇なのは、あなたの力じゃないよ。その陰で、あなたの知らない何かをしている存在は、必ず存在しているから、その存在を無視しないでいてくれよと思うわけです。

驕らず、謙虚に、広くを見ていきたいし、そうあれたらカッコイイなあと思います。全体から吸い上げたお金が、個人の手に渡っているだけだ。

吸い上げ元に近いほど手取りが多いよ。きったねえ金!

おわりに

偉いってなんだろう?という疑問から始まった本noteですが、最後にQA形式でまとめます。

社長は社員より偉い?→いいえ。
一次請けは、二次請けよりも偉い→いいえ
二次請けは、三次請けよりも偉い→いいえ。
国会議員は国民より偉い→いいえ。


何度でも言いますが、あえて言うならば、行動している人が偉いのです。
分配する側ではなく、そのどちらに立っていても。
社長は動かず社員が働いているならば。
元受けよりも下受けが働いているならば。

ポジションに価値なんて存在しません。
単なる役割であり、権力ではないのです。

そのことを、ゆめゆめお忘れなきよう。
どうか染まってしまわないでね。


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