はじめての人工授精-不妊治療をふりかえる
はじめての人工授精
早朝から病院の扉の前に折りたたみ椅子を広げて並ぶ光景(寒い)に違和感を感じて、他の病院はどうなんだろうと調べた私。
不妊治療でも、予約ができる病院がたくさんあることをこの時知りました。
これだけ繁盛(オープン前から行列)しているのだから、この病院がよくて通っている人もたくさんいるのだろうけど・・・毎日のように寒空の下で2時間半以上待つ生活、私の身体がおかしくなりそう。(人一倍寒がりです)
他の病院を探すことを考え始めました。
ですが毎日のように早朝から並んで通院している(人工授精周期で毎日通う必要は、いま思えばないと思うのだけど)のに、ここでやめちゃうなんて悔しい。と思い、この病院で1回だけ人工授精をすることにしました。
突然はじまった不妊治療について、事前の情報収集や勉強が不足していたことは反省すべき点です。
私の気持ちがついてきていない
毎日のように卵胞のサイズを測りに朝早くから病院に並び、ついに迎えた人工授精の日。
夫のおたまじゃくしーずを持参して、あっさりと人工授精は完了。
もう終わったの?という感じで、痛みはまったくありませんでした。
これで妊娠する可能性があるのか・・・妊娠したい気持ちがあっても、こんなふうにあれよあれよと人工授精して妊娠して、これでいいのかな?そんな気持ちがありました。
「すぐに人工授精をしたほうがいい」と言われて、びっくりして、言われるがままに人工授精をすることにしたけど、この状況に私や夫の気持ちがついてきているのだろうか?ついてきていない。
この人工授精で結果が出なければ、他の病院でもう1度しっかり診てもらおう。夫婦でそう決めました。
この頃には不妊治療というものはタイミング法から段階を踏んで進むのが一般的であること、予約して通院できる病院が一般的であることなど、夫婦でわかったことを共有するようになっていました。
ありがたかったのは、よくある夫の不妊治療への無理解のようなものが、この時点ではまったくなかったことです。
「あなたは、へ・た・く・そ!」
はじめての人工授精の結果はむなしく、赤いやつらがおいでになりました。
1回だけこの病院で人工授精をすることにしていたので、行かなくてもよかったのですが、だめでしたということは伝えたほうがいいかと考え、またしても早朝から並んで受診しました。
その日の診察で、机の上に置かれた私の基礎体温表をペン先で叩きながら、「あなたは、へ・た・く・そ!」と呟かれたときの衝撃。
へたくそというのは、基礎体温が理想の2層になっていないということだったのですが、これをへたくそと表現された私はもうこの病院に通えないと判断。今日が最後だな、と思いながら病院をあとにしました。
(ちなみに転院後の病院では基礎体温表の提出が求められないため、その後特定の周期を除いて基礎体温は測っていません。へたくそらしいし。)