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わりとえぐい”果たし”合いの予感…《J2第4節 ファジアーノ岡山vsアビスパ福岡の展望》



水戸、金沢、岐阜と「クラブと監督と選手とが歩んできた月日の差」のあるチームとの試合が続いてきました。それは見る方としてはある意味楽なことで、その団結力に未来を投影したり未熟な現状を受け入れたりするということに抵抗が少なくなります。

今回は福岡がお相手で、同じような転換のタイミング、同じような方針、そして同じような苦しみがある、というような気配がしています。そういった相手との試合というのは先ほどの「エクスキューズ」が難しくなります。個人的にはなかなかハードなお気持ちになってきますね…まあここまで見事に手前勝手な都合になのですが…w 

まあ、プレーヤーのほうは「普通に」サッカーを続けているだけで、その成果を出すというだけなので。そういうフラットな目線で見られればいいのですが、なかなか邪念というものが出てきてしまいます。

試合に関係ないぼやきはさておいて、今節の展望(という名の願望)の話へ。5バックの人海戦術とロングフィード重視のビルドアップという思考のクセから脱却を果たせているのはどちらでしょうかという勝負なのかな、という気がしています。



ファジアーノ岡山について


直近戦績

●0-1 vs水戸(H) 
○2-1 vs金沢(H)   
●1-2 vs岐阜(A)


予想メンバー

form.1-4-4-2

GK 13金山
DF  2廣木、8田中、20チェジョンウォン、6喜山
MF 25久保田、16武田、14上田、19仲間
FW 9イヨンジェ、10レオミネイロ


お気持ち

!敵陣では狙いが一致してきた”攻撃サッカー”
?自陣での切り替え時の”不一致”を解決したい
?むっくんそろそろきてもいいのよ


前節は岐阜の前線からの激しい守備をかいくぐる方策を準備して、狙い通りの攻撃をある程度成功させることが出来ました(前節の感想記事参照)

しかし、ロングボールの処理を巡ったミスを狙われての2失点。これはボールを持っている選手の技術や認知のミスはもちろんですが、周りの選手も昨年以前のような「前にけり出すんだろうな」という油断…コンマ数秒の、「油断」というにはいささか酷な隙…というものがあり、うまいパスコースをボールホルダーに提示できなかったという部分もあります。

このような(今はどのような局面でどこに動くべきなのかという)判断の揺れは特に攻守の移り変わる「トランジション」の場面で差が出やすいもので、岐阜での敗戦はそれを突き付けられた形です。

セットした、どちらがボールを持っているのかはっきりしている状態での動きは良くなってきています。メンバーを固めているというのもそういう「統一感」をまずは固めておきたいということでしょうし、それは今のところ成功しつつあります。この辺は現時点では福岡よりも長じていると言えるかもしれません。そういったうまく行く局面とそうでない局面とのムラをなるだけ滑らかにできれば勝ち点も積めてくるでしょうか。

ただ、福岡も前線からボールを奪うぞということを推し進めつつありますので前節の様な「ガチャガチャとした」場面というものは出てくるでしょう。そうした局面をどう乗り切り、逆にチャンスとするか、という部分が注目になりそうです。個人的には前節見に行って気になったのでがんばれ武田君というお気持ち。

あとはこういう時にSBが余裕を持てると非常に楽になるのですが、コントロールタワーむっくんとかどうですかね。どうなんでしょう。見事に左からばっかりだからなー、ビルドアップ。右からも行けると相手も対応しにくくなりそうな気がしますが…。元気に練習してるらしいという便りはあるので、そろそろ顔が見られると嬉しいです。



アビスパ福岡について


直近戦績

●1-3 vs琉球(A)
△0-0 vs長崎(H)
●0-1 vs京都(A)


予想メンバー

form.1-4-1-4-1

GK 1セランテス
DF 5實藤、29吉本、39篠原、22輪湖 
MF   8鈴木、17松田、19田邉、10城後、13木戸 
FW 9ヤンドンヒョン


お気持ち

!苦労していそうなモデルチェンジ
?ようやくFWに目処か


アビスパ福岡はクラブ規模の優位を活かした堅牢な5バックと強力なFWを使ったシンプルな攻撃で昇格戦線の常連となっているというイメージですが、ファビオ・ペッキア監督を新たに迎えてポゼッション率を上げて試合を支配する志向へとモデルチェンジしようとしているようです。

現時点での結果は1分2敗と芳しくありません。守備の連動性にかなり難がありそうです。1列目と2列目の守備があまりうまくなさそうでDFラインが間延びしてしまい、サイドから最終ライン(SBもしくは応援に出たCB)がレイオフで入れ替わられて崩れたラインを速いクロスで突かれるという展開を複数の試合で繰り返されています。岡山の形からすればレオミネイロやヨンジェから折り返して上田、仲間、久保田へという形でゴールを狙っていくことになりそうでしょうか。岐阜のハイプレスをいなしてゴールできた自信が良い方に出てほしいですね。

今節はこれまでの4-2-3-1から4-1-4-1(ないし4-3-3)への変更が予想されています。これまでライン間で暗躍して福岡の攻撃の中心となっていた石津がワントップに入っていたりしていており、まだまだ試行錯誤という感じの様です。外国籍FW獲得の話はどうなったんだろうか。

と、下書きしていたらセレッソの大型FWヤン・ドンヒョンが入って来ていた。FWが居ないということでいきなり出てくるかもという予想の様です。苦戦はしているもののサイドを押し込んで浅い位置からクロスを狙うという攻撃で上手くチャンス自体は作っているので、ヤンドンヒョンがいきなりハマるという可能性もあり得ます。がんばれCBズ。

攻撃の中心は鈴木惇→石津というラインのようですので前線からうまくおさえて守備の主導権を握りたいところ。4141とミスマッチになるので、2トップで抑えるのかボランチに受け渡すのか、という連携が求められてきますが、岐阜戦のパフォーマンスを続けられればなんとかなりそうです。


岡山にしろ福岡にしろ、新しいチャレンジとなる今季のサッカーをやりきることができるのか、そういう「果たし合い」の様相を呈しそうな気がします。デスパレートさという意味ではわりとえぐい試合になるかもしれません。気持ちじゃよ…。

まあ、蓋を開けたら上田康太vs鈴木惇のセットプレー五本勝負みたいになるかもしれませんが…笑


それでは。