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FC将棋ないし将棋SCのスターティングイレブンについて




Jリーグファンが、将棋をやってみるにあたってサッカーをこんな感じで当てはめたので勉強が捗っていますという、ニッチにニッチを掛け合わせてしまった需要不明な話をします。ニッチのインブリードです。

将棋の駒はサッカーでいうところの「選手の役割」に近いものがあって、その発想はすでにいくつかの漫画になっています。その名もずばり「ナリキン!」という漫画がありますし(作者の方は福岡のファンだと記憶しています)、個人的に思い出深いのは「ホイッスル!」の東北代表ですね。

椎名翼君というおねショタリベロがいるんですが(推しという概念はこの時はなかったですが、一番好きなキャラクターでした)、彼の縦横無尽な働きが試合を決めて「金じゃなくて飛車やんけ」と決めゴマが来るみたいなやつがあったかと。ああいうのが凄く好きだったので、実際にやってみたところ結構楽しく将棋をやることができています。そういう話です。何かの暇つぶしなどになりましたら幸いです。







玉将:ゴールキーパー

一番守らないといけないものです。ただ、彼は唯一手が使えますので(全方向に進める)、DFラインの金や銀と連携して最後の砦として立ちはだかるという仕事があります。

相手の駒=選手に王将の近くまで来られているというのは、ペナルティエリアに入られたということに近い感覚で、相当うまくセービングをするか(ボールをはじく方向まで考える必要があります、できませんけど)、相当のミスに助けられるかしないと、まあ敗勢といったところ。詰将棋というセットプレーが決め手になることも多いのでセットプレーが大事です。


金将:CB~DMF

頼れるディフェンスリーダー。基本的にGKのコーチングの届く場所に居るか、GKから離れて相手が侵入してきそうな自陣の弱点をケアする担当です。後者の使い方をするとすごいプロっぽい。すごい攻撃的な監督(対局者)だったり特別なスカウティングによる作戦(対石田流の棒金やミレニアム囲い対策など)の場合は前にも出てきます。流れの中で金が上がってくると自分の中では「戦術闘莉王やんけ!」とついつい笑みがこぼれてしまいますが、得点のかかったセットプレーであったり試合の終盤では高い打点が決め手になることもしばしばで、「金はとどめに残せ」という格言もあるほど。トップスコアラーという一面もあります。ほぼ闘莉王だった。



銀将:セントラルハーフ(広義)

銀は、たいていは(相当の速攻志向でないかぎりは)攻撃の主役となるのですが、監督や戦術によって使われ方が千差万別になります。ですので、広く「中盤の選手」という感じになると思います。多くのフォーメーションにとって弱点となる斜めの突破力を持っているのですが、それに頼りすぎると孤立したり弱点である後や横からチャージを受けてしまってまずいので、使いどころを気を付ける必要があります。

いわゆる「日本的な中盤の選手」というイメージで、自分の採っている戦術(FCワイ将は3-4-2-1です)の中では「シャドウ(トップ下からボランチまで流動的にやる選手)」といったところ。

敵陣への斬りこみ隊長であったり、相手の攻めを先頭に立って止めていくプレスの第一部隊であったり、自陣の守備を引き締めたり、オールラウンドに仕事があり、華があります。二人で攻守の役割を相互補完というところも「シャドウ」っぽい。大好き。



飛車:ゲームキャプテン/神助っ人

もっとも強力な選手の一人。とにかくストライドが長く、自陣に置けば最強のボール奪取人、敵陣に入れば滅法強く奪われない。彼を独りで止めることはほとんど不可能なので、彼が質的優位で敵陣でキープしている間に数的優位を作りに行くのが崩しの基本となります。

彼を敵陣に成りこませる=前を向いてボールを受けさせることがとにかく大事で、そのためにまずは相手のSB(桂馬や香車)を狙っていくことがたいていのチームの第一目標となります。ハーフスペースです。(先述の金の「プロっぽい役割」というのはこのSBと連携させる守り方になります)

したがって、もっとも相手から警戒される存在であり、起用法を間違えると一気に囲まれて奪われてしまいます。逆に言えば、いかに彼を抑えるかがこちらの守備の第一条件で、プレスの基準点に考えるとうまく進められそうです。

彼が活躍できなかったらまあ、この試合は負けだよね。というところ。個人的にはドウグラス(神戸)だと思っていとおしんでいます。お好きな神助っ人ないし神キャプテンをあてはめてください。



角:強力外国籍きまぐれFW

もっとも強力な選手の一人その2。こちらは「ハマれば滅法強いけど…」というタイプの助っ人FWです。まー、扱いづらい。守備が苦手なのでとりあえず守備ブロックから免除したのはいいものの(振り飛車の戦法)、ボールを勧めようとすると、どん詰まりになること多々。突破力が桁違いなので無碍にもできません。

とはいえ、スペースが生まれればめちゃくそな破壊力で一人で試合を決めてしまうロマン力は他の追随を許しません。彼のシュートが決まるのは非常に気持ちがいいです。しかも調子がいいと(角成)、自陣の守備も猛烈にこなしてくれます(「馬は自陣に引け」)。好不調で手のひらクルクルする助っ人FWといったところ。たぶん笑顔が素敵で陽気だと思う。

スタメン起用をすると相手のプレッシャーにもみくちゃにされたり、チームの約束で縛られすぎてやる気をなくすことしばしばなので、交代要員として置いておくという戦法=角換わりが非常にメジャーとなっています。独特すぎるリズムを持つ彼を活かすタイミングの見極めはかなり難しいですが、できた、と思えると監督としてステップ上がった感があってすごい気持ちがいいです。


桂馬と香車:サイドバック

両サイドに陣取る桂馬と香車は、サイドバックに近い役割。守備ではゴール脇を守り、攻撃の際は、彼らの攻め上がりをうまく引き出せると超強力な攻撃となります。飛車、角、銀に加えて桂馬(SB)、というユニットが効果的な攻撃の基本となります。サッカーでいうところの四角形をつくる感じ。

サイドという比較的薄いポジションであることから、ボールサイドの桂馬と香車は非常に狙われやすく、どちらのサイドバックのほうが相手を押し込めるか、という争いが分かりやすい有利不利の指標に思われます。サイドだからいいやと彼らが奪われるのを放っておくと、ゴール前にめちゃくちゃいいクロスを入れてくるのでマジできついですし、逆に言えば最後どうやって決めようかというときは、手に入れた香車や桂馬を逆方向から打ち込んでクロス攻撃を入れるとうまくいくことが多い気がしています。



歩:選手の身体の向きや視線などのベクトル的なもの?

こうして歩はなんなんだろうな…というとちょっと特定のポジションとか選手とは言いにくい部分があって。試合を優勢に進めるためのテクニック、スキルとして歩を使ったものが非常に多くあり、守備でも攻撃でもとても大事なものとなっています。

なんとなく歩の使い方から、このあとどういうプレーをしようかと決めていくことが多いので、「ボールを持った選手が、どこを・何を、見ているのか」ということを歩の使い方が示しているような感覚です。ちょっと抽象的すぎるのですが。めちゃくちゃ巧い選手になると目線とか上体のフェイクだけで相手を抜き去ったりすると思うんですが、歩の使い方がめちゃめちゃうまい人にはそういうヤバさがあります。



長くなってしまったのでこんなところで。戦法の話もアウトプットしておきたいなとは思うのですが、駒の話でほぼしてたな。


それでは