薬局の疑問点、お答えしますシリーズ②(給与・国家試験・事務員資格など)

 前回に引き続き、疑問点にお答えします。
Q1:薬局の入り口に「全国どこの処方せんを受け付けます」と書いてあるけど、本当なの?
A1:保険薬局や調剤薬局であれば、全国どこの処方せんでも受付出来ますが、処方せんには有効期限があり、これを過ぎるとできなくなります。
但し、1薬局には1,000~1,500種類の薬とか置いていないのが実情です。
例えば、眼科の近くならば点眼薬が多く、小児科ならば小児用の薬が多く在庫しています。処方せんの有効期限は4日間です。
薬局によっては在庫が無い時もあります。新たに取り寄せたり・薬局間で
融通したりしますが、早くほしい時には、薬局を選ぶことが賢明です。
*有効期限4日間:処方せん発行日を含めた日数
(例)金曜日に発行 ➡ 月曜日までに行かないと゛無効゛


Q2:薬剤師になるには、薬学部ならどこでもいいの?
A2:薬剤師になるには、大学の薬学部(薬科大学)で6年制の薬剤師養成課程を修了し、薬剤師国家試験に合格(年1回)、国家資格を得することが必須です。薬学部の中には、研究者養成を目的とした4年制大学もありますが、4年制課程では国家試験の受験資格を得ることは出来ませんので、要注意です。 6 年制大学の新卒者合格率は 約85%、既卒(浪人)は 44%です。

Q3:薬剤師の資格は、更新が必要なの?
A3:薬剤師免許は、更新義務はありません。2年に1度、住所・勤務職種
などの届け出が必要です。

Q4:薬剤師の給与はどれ位なの?
A4:薬剤師の平均年齢は 41歳、年収は約580万円と言われています。
例えば、卒業後に薬剤師免許取得、勤務始めが20代前半と仮定すると、平均年収は約380万円、一般企業25歳(320~350万円)に比べ、高めと言えますが、大手の薬局チェーンを除けば、中小の薬局が多く、役職自体が少なく、昇進しにくい傾向があり、他職種と比較すると、年収の幅はそこまで大きくないことや首都圏や主要都市の方が平均年収が低いことが特徴です。
(40歳:薬局約500万 vs 企業約550~600万)。
こうした背景もあり、給与プラスとなる管理薬剤師(600万)を目指す人や各種研修を受講し、糖尿病や癌などの専門知識を持つ「認定薬剤師」資格を持つ人が増えています。また60代後半過ぎまで勤務される薬剤師も多いです。(年収は企業規模等で違います)。

Q5:受付やパソコン業務している事務員は、特別な資格を持った人なの?
A5:調剤事務」と呼ばれていますが、国家資格などの特別な資格はありません。応募して採用されれば、未経験からでも就業が可能です。
但し、受付・会計・患者対応・データ入力やレセプト作成を行いますから、パソコンのスキルやコミュニケーションが得意な方が向いています。
この調剤事務には、登録販売者の資格を持つ人も多くおり、また民間資格を取得した人もいます。一般企業からの転職された方、パートの方もいます。

(民間資格の例)ユーキャンの「調剤薬局事務講座」、他の民間資格に
調剤報酬請求事務技能認定や調剤事務実務士などがあります。

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