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頑張りすぎが続かないことは、物理が教えてくれていた

久しぶりに、物理の知識を絡めた記事を書いてみようと思います。

今回書く内容は、「頑張りすぎるのは、長続きしない」ことを、量子力学から考えた話です。

結論だけ見れば、「まあ、そりゃそうだろうな」となると思いますが、量子力学のある有名な原理と繋がっていると思ったので、それについて書きたくなりました。

また、この原理は、僕の研究でもよく出てくるものです。

それでは、見ていきましょう。



エネルギーと時間の不確定性関係

今回使う原理は、「エネルギーと時間の不確定性関係」です。

式で書くと、こうです。

$$
\Delta t \cdot\Delta E \geq h  (1)
$$

$${\Delta t}$$は時間の幅、$${\Delta E}$$はエネルギーの幅で、$${h}$$はプランク定数とよばれるものです。

プランク定数の話をすると長くなるので、「そんな定数があるんだー」ぐらいに思っていただければ、オッケーです。

この式は何を言っているのかを理解することが、重要です。


それを理解するために、例えばまず式(1)の$${\Delta t}$$を大きくしてみましょう。

すると式(1)の右辺は定数なので、$${\Delta E}$$が小さくなる必要があります。

逆の場合も同様で、$${\Delta E}$$を大きくすると、$${\Delta t}$$は小さくなります。

つまり、$${\Delta t}$$と$${\Delta E}$$は、シーソーのような関係にあるのです。


余談ですが、式(1)が不確定性関係とよばれるのは、時間とエネルギーの両方を同時に決められないからです。
例えばもし、エネルギーを決められたとすると($${\Delta E=0}$$)、時間の幅は無限大に発散します($${\Delta t=\infty}$$)。



結論

数式が出てきて、「うわっ」てなった人もいるかもしれませんが、言いたいことは簡単です。

いつもの自分より頑張ろうとすると、それは長続きしないということです。

$${\Delta E}$$はエネルギーの幅なので、実生活で置き換えると、いつもよりもエネルギーをかけている状態です。

骨が折れる作業をしないといけない時に、「この仕事、エネルギーいるよな。大変だ。」って思いますよね。

その状態を、$${\Delta E}$$が大きいと、対応づけているのです。


そして、$${\Delta E}$$が大きいと$${\Delta t}$$が小さくなることは、先ほど説明しました。

時間の幅$${\Delta t}$$が小さくなることは、実生活で置き換えると、継続時間が短くなることに、対応づけられます。

無理して頑張ろうとすると、長続きしないということですね。

それは、量子力学の原理が教えてくれていたことでした。

何事も継続が命なので、自分の続けられる範囲で頑張ることが大切だという、ありきたりな結論で締めくくります。

では、また。




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