タイパの時代、かぁ
現在は、タイパの時代だ。正確には、Z世代で(1990年半ばから2010年代生まれの世代)でタイパ重視の考え方が、流行している。僕もいちおうZ世代らしい。今初めて気づいた。なんでZ世代って言うのかは、知らないけど。
タイパとは、タイムパフォーマンスの略。時間対効果のことを指す。
皆さん聞き馴染みのあるコスパは、コストパフォーマンスの略で、これは費用対効果のこと。
YouTubeのショート動画やTikTokが流行しているように、現代社会はタイパを満たす方向へと動いている。
すぐに満足感が得られる、おもしろ動画。
役に立つ知識を、手軽にサクッと学べる動画。
僕はTikTokは全然見ないけど、YouTubeでこのような短尺の動画がかなり増えた気がする。僕の周りにも、TikTokにお世話になっている子がいる。
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僕は最近になって、小説を読むようになった。コロナ休養中の今も、読んでいる。
実はこれまで僕は、小説をあまり読んでこなかった。よく読んでいたのは、司馬遼太郎の歴史小説ぐらい。フィクション系の本を読むのが苦手だった。
noteで知り合った方に小説をよく読まれる人が多くて、その影響で僕も読むようになったかもしれない。
小説は正直、タイパの観点からすれば、かなり悪いだろう。
星新一のショートショートぐらいの分量であれば、すぐに読み終えることができるが、長編小説にもなると、ロングロングな時間をかける必要がある。
また、読み終えたとしても、小説は答えを提示してくれない場合が多い。「作者はとどのつまり、何を伝えたかったんだろうか」と、読み手側に解釈の余地が与えられている。
しかしこれが、小説の良いところだと思う。
じっくり時間をかけて、自分の頭で考えさせられるところが。
そして自分で考え抜いたことは、簡単には忘れない。すぐに答えを見ずに、自分なりに編み出した数学の解法が、記憶に残り続けるように。
そういった意味では、一見タイパが悪そうな小説は、長期的に見ればそうでもないのかもしれない。
そもそもこうして、タイパが良いかどうかを考えていること自体が、時間に余裕を持てなくなっている原因かもしれない。
フィクションの世界にどっぷり入りこめるから、小説を読みたい。
これだけでいいや。
最後にひとこと。
小説書ける人、ほんとすごい。あの想像力、同じ人間とは思えない。
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