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「呼吸するように書く」は可能なのかを、計算した

noteでアカウントを作成する時、最初のフォローとしておすすめのクリエイターが紹介されたのを、覚えている方はいるでしょうか?

たぶん、人気のアカウントが、noteを始める時に紹介されるのだろう。

その中に女性のエッセイストが1人いて、とりあえずその方をフォローしてみて、読まれるエッセイはどんなものかということを、学んでいた。

いまでこそ僕は、王道エッセイストの道は諦めているが(この理由については、また今度書こうと思う)、当時はTheエッセイというものに憧れていて、その方の記事をよく読んでいた。

その方のある記事に、こんな言葉が書かれていた。


呼吸するように書く


「かっこいい!」

「この、道を極めし者感かっこよすぎない」

「自分もそれぐらいのレベルまでいきたい」


そんな希望を持ってnoteで書くことを始めたわけだけど、気がつけばもう1年も経っていた。

「呼吸するように書く」なんてすっかり忘れていた言葉だけど、ふとまた思い出した。



そして、こんなことが素朴な疑問として出てきた。


呼吸するように書くのって、具体的にどれぐらいの書くスピードなの?


普段研究している身なので、具体的な数字として、書くスピードを知りたくなったのだ。定性的ではなく定量的に。

理系病だ。毒されている。うざがれそう。でも気になったから調べる。

てなわけで、計算してみることにした。これは、簡単な算数で調べられる。



まず、人間の呼吸ペースを調べてみる

一般的な成人の呼吸数は、1分間あたり12~20回程度だそうだ。ほえー。これぐらいなんだ。ここで話を簡単にするために、1分間あたり15回と近似する。



次に自分の記事を書くペースを、振り返ってみる

しっかり測ったことはないが、体感としては僕の場合、1時間に800~1200字ぐらいのペースで書いている気がする。なのでここでも簡単にするために、1時間あたり1000字と近似する。




よし、この2つのデータから、1文字書くあたりに必要な呼吸数を計算してみよう。

紙の方が計算しやすいので、コピー用紙で計算したものを写真として載せる。



おお!

ほぼ1呼吸で1文字書いているぞ

これは平均の書くスピードで計算したが、呼吸するように書くのは、数字だけ見るとできていたみたい。

むしろ自分の場合は1呼吸よりも、ほんのちょっと少なかった。0.898呼吸なので。

でも、もしかしたら1時間15分あたりで800~1200字ぐらいのペースかもしれないので、本当はもうちょっと書くペースは遅いのかもしれない。

人間の時間感覚は、あんまり当てにならないから。ちゃんと計測すると、1.5呼吸で1文字かもしれない。



あとこれは何回も注意するが、書くスピードは平均で計算している。

1時間で1000字と言っても、その1時間のうち、一気に筆が進む時間帯もあるし、全然書く言葉出てこず、うんうん考えている時間帯もある。

でも、その平均の書く速度で計算した結果、「呼吸するように書く」が実現可能であるとわかった。所々で近似を使ったが、大体あっているだろう。




結論。

「呼吸するように書く」と言い切ったあの人気女性エッセイストは、数字的にも間違っていなかった。

疑ってすみませんでした。

そして、

この人気女性エッセイストと僕の1字の質は、大きく違う!


もしかして「呼吸するように書く」って、自然体で書くってことなんですかね?そもそもの前提が、間違っていたかもしれません。数字でしか考えていませんでした。前提を確かめるのは、何事においても大切です。



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