マンチェスターの中心でイランの自由をクルド人とさけぶ
イギリスに来てから友だちになったAは、シリア出身だった。クルド人だとも言った。
移民に対して無料で提供されているカレッジのコースで英語を学んでいる。
私の自宅近くのガーデンではよくデモをやっている。
昨日はイラン抗議のデモだった。
頭髪を覆うヒジャブの着用の仕方が不適切だ、という理由で22歳のMahsa Aminiさんはテヘランで逮捕され、三日後に亡くなった。
このことに端を発するデモで、”RISE WOMAN OF IRAN”というプラカードも掲げられていた。
その様子を撮った写真をその場でAに送ったら、違う角度から撮った同じシーンがすぐに送られてきた。
カメラがあると思しき方角を見るとAがいた。
私は駆け寄りいつものようにグーパンチであいさつし、Aと並んでデモに参加した。
私には理解できないくり返しのシュプレヒコールは、Freedomと言っているのだと教えてくれた。
いつも穏やかにたたずみ、お互いの英語の拙さを笑いあうAが、実は厳に背負っているものの重さに打たれた。
帰宅してから、イラン、シリア、クルド・・・歴史的背景をおさらいした。
「道徳警察」というものの存在に慄然とした。
自分がどれだけものを知らないか、ということに胸がふさがった。
帰国まで、お互いぶっきらぼうで下手くそな英語でAとたくさん話そう。
私を友だちだと言ってくれるAに感謝。
出会えたことに感謝。
写真:Piccadilly Gardens
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