高校三年生が先生のことを好きになった話

正直に言うと、わからない。
これが、恋なのか。
まったく恋愛をしてきたことがないからだ。

先生と出会ったのは、高校二年生の時。
担当は、世界史だ。
第一印象は、背が小さい。のみ。
一番初めの中間考査、世界史で35点を取ってしまった。
もうボロボロなスタートだった。

このままじゃ、だめだと思い先生の話を真剣に聞くようになった。
するとどうでしょう。
期末考査、78点!
え!?

先生の教え方、すごくうまいんです。
歴史ってずっと暗記科目だと思ってた。だけど、物語があって、一個一個紐解いていくと謎が解けていくんです。
魔法にかかったみたいで、世界史を勉強するのが楽しくなっていきました。

二年次の学年末考査では、98点。
世界史ってめっちゃ面白いんだなと、先生のおかげで思えました。
この時は、背が小さい&授業上手という思いしかありませんでした。

三年次の期末考査では、絶対に世界史100点取ると意気込み、テストが始まる一カ月前から勉強を始めてました。

だけど、テスト一週間前不安に駆られて元気がなくなりました。
まだ足りない。もっと。もっと。こんなに勉強しているのに何もできない。と自分を卑下することが多くなりました。先生に質問をしに行ったら、
「顔が疲れてるね」
と言われ、いつものようにそんなことないですよ。なんて言えずに愛想笑いをして、一階の勉強スペースに戻りました。

すると、見かねた友達が先生を呼んでくれました。先生は、

「大丈夫」

そう言ってくれました。普段は言いません。言うとしても、大丈夫?です。
心配のほうです。でもその時は、大丈夫と。
なんだかすごく嬉しくて涙が出そうになりましたが、
ぐっとこらえて、駐輪場で友達と話をしている最中に泣きました。泣きじゃくりました。

この時は、背が小さい&授業が上手&尊敬しているという思いでした。

結局、テストは、98点どまり。でも、次があると前向きになれました。

お前いつから先生のこと好きになったんだよ!って感じですよね。
私も思う。分からないんです。
いつからなんだろう。いつからか好きです。

三年生になって、質問することは進路関係のことが、増えました。
志望理由書などを見せて、先生は
「内容薄い」
と開口一番に言いました。

なかなかこんなにはっきり言ってくれる人いません。
内容が薄いから、私にたくさん質問してくれました。
なんで舞台に興味持ったの?舞台でやっていく覚悟はあるの?とかね。

肯定してくれることも時には大事。でも、地に足ついてない私に現実は甘くないと教えてくれる先生は進路を考える上でもっと大事でした。

家に帰って泣きました。
自分の考えはまだまだ甘い。もっと考えないと。
自分の進路に関して初めて本気になれた日でした。

そして今。
大学からは、合格をいただきました。正確には、お金を払ったらだけど。
次は、奨学金の試験。怖い、不安。

先生ともっとしゃべりたいと感じることが増えました。
早く学校に行きたい。その思いでいっぱいです。

だからわからないんです。恋なのか。
先生のことは好きです。好きは、恋の仲間ですか?
訳が分かりません。

「あなたのこと好きにならなきゃ、良かった」

よく聞く恋愛ソングのワンフレーズ。
私はこの気持ちになったことが、ありません。

先生と会えるだけで気持ちが嬉しくなる。

卒業の日まで、これからも変わらない日々を送りたいです。

なんちゅう終わりだよ!!?




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