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小学生の淡い記憶

私は小学生の頃に食べた餃子が忘れられない。
いたって普通の餃子だった。
でもこの普通の手作り餃子にはその頃から14年ほどたった今でも忘れられない思い出がある。

小学校の頃私には幼稚園からの大親友のJ君がいた。
J君は、いつも放課後になったら、一度家に帰った後もう一度学校にまで行って遊ぶほど仲が良かった。
しかも、あまり前に出るタイプじゃなかった自分にも気兼ねなく話しかけてきてくれる、いわば自分の中の心の友のような存在だった。

そんなJ君は小学一年の終わりとともに、引っ越しすることになった。
しかも、引っ越し先が遠い。
北海道だった。

自分は正直その時は、無茶苦茶泣いた。
たぶん、なんとも感じていないとその時は言い張っていたけど、
当然ショックだったのだろう…

そんな中、J君の母親がお別れ会を開くことを企画していた。
そして、そのお別れ会の情報の紹介もJ君から教室の同じ学年の人たちに伝えられていたらしい。
でも、最初私はJ君とあったらショックでさみしくて、泣いてしまいそうで恥ずかしいと思っていたのか、何とかJ君と会わないように避けて過ごすようにしてしまっていた。

正直、今考えると何をしていたんだという感じだった。

でも、結局J君が自ら私の家まで来て伝えてくれた。
恥ずかしながら、その時は泣いた
相手に泣いている顔を見せないように避けて過ごしていたのに…

お別れ会の日当日、家では私たちが集まった人たちで用意された材料をもとに餃子を作り、ほかのお母さん方がケーキを作っていたりと、お別れパーティーだった。
この餃子が忘れられない。

だって、幼稚園以来の親友とのお別れの記念だったのだから。
当然、記憶にも根強く残っている。

餃子の中身はいろいろ用意されていた
例えば、普通の餃子の具のお肉、ウィンナー、チーズ、ホタテ、
キーマカレー、チョコレートなどいろいろだった…

そんな一生に一度あるかないかの、機会はい一瞬で過ぎ去っていった。

それからあとは、J君とは一度も連絡をとれていない。
何せ、小学一年だったから、スマホも持ってなかったし…

でも、その時の記憶は一生の物になっていると思っている

互いに何を入れたか言わずに餃子の食べ比べをする
簡単に言えばロシアンルーレットみたいにして餃子パーティーしたり、小学校の校庭に戻ってまた一緒に遊んだり

今となっては、小さい頃の思い出の一つになっているが、その思い出の中でも一段と深い宝のような記憶に子も餃子は引っ付いている

今頃、J君はどうしているのかなぁ

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