組織に染まるということ
社会、こと農業農村において、僕は駈け出しでケツの青い小僧である。
大学を卒業してから、とある農村にある会社の一員となり、米作りに関わってから1年が経った。
つい最近まで自我が強く、なかなか組織の中での自分の振る舞い方が分からなかった。
会社員として仕事をするということの本質が分かっていなかったからだ。
業務内容について何かしら注意をされると、頭の中で言い訳をしたり、はたまた過度に自分を責めてしまったりしていた。
最近、考え方を変えた。
ADHD気味の自分の場合、組織でうまくやっていくためには、他の人とは異なるアプローチをおこなわなければならない。
異なるアプローチとは⁇
「自分を殺すこと」だ。
字面がすごいが、個人的にかなりいいところを突いた表現だと思っている。
自己主張が激しく、集団にうまく染まれない自分は、このくらいしないと勤め人としてやっていけない。
実際、この考え方の変化によって、精神的に少し楽になった。
自分の殻を破ったことで、身の回りのことが見え始め、今の状況がいかにありがたいことなのかが身に染みてきたからである。
大前提として、「雇ってもらえるだけありがたい」のである。
農業が一通りできる環境に、自己投資一切なしで受け入れてもらい、社会保険をつけてもらった上、挙げ句の果てにお給料までいただいてしまっている。
身に余る幸せである。
ここまでしてもらっているのだから、自分を押し殺し、経営者のしもべとして精一杯働くのは当然ではなかろうか。
将来独立して、自分で農業経営を行いたいとの思いが強すぎたために、危うく道を踏み外すところであった。
郷に入っては郷に従え。
経営者=自分が入信した宗教団体の教祖様とでも思うのがちょうどいい。
人生の諸先輩方に勤め人としての振る舞い方を学ばせてもらい、いかに自我を押し殺して組織に染まることが大切なのかを、少しずつ頭で理解し始めている23歳の春である。
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