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宝くじ魔法学校【毎週ショートショートnote】

俺は宝くじが大好きだった。生活費以外は全て宝くじを買っていつか大金持ちになる夢を見続けた。

ある日道を歩いていると電信柱に広告が貼ってあった。
「宝くじ魔法学校 生徒募集 
入学金は1億円以上
1年間通えば宝くじで入学金の10倍の当選金を当てることができる魔法が習得できます」


俺は5年間無我夢中で働き続け、自分の会社を作り1億円を貯めた。
宝くじ魔法学校に入学しようか迷ったが、さらにお金を貯めてもっと大きな金額を入手しようと働き続け続けた。

5年後俺は世界の長者番付のトップテンに入った。欲しいものはなんでも手に入り、やりたいことはなんでもできた。
たまに宝くじを大人買いして1等を何回か当てたが、ドキドキ感もなく、嬉しくともなんともなかった。

振り返ると無我夢中で働いていたあの時期が一番幸せだった。
仕事で成功したり、損失を出したりして一喜一憂していた。毎日が刺激の連続だった。

俺は全財産を世界の恵まれない子どもたちに寄付した。


410文字

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