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【番外編】中国地方一周ひとり旅!

    定年退職のタイミングで「中国地方一周ドライブひとり旅」を敢行。総走行距離1550キロ。たったひとり3泊4日の強行軍。ご参考までに。

1日目ー自宅のある愛知県から鳥取へー

 朝7時、愛妻に見送られて自宅を出発、わくわく感にこころが躍る。この4日間、誰に気を使うことなく過ごせるのだ。コンビニでホットコーヒー、サンドイッチを購入し朝食。道中、あまり動くことはないので食事は控えめにハムサンドだけ、ただしコーヒーはLサイズで。

 高速道路に進入し長旅の始まり。名神から北陸道に入る。名神を京都方面に進むルートもあるが、敦賀方面を目指す。まだ雪の残る北陸路を北に走行、天候の変わりやすさを実感。敦賀から若狭舞鶴道に入り、ほぼ1車線のトンネルの多い1時間余りを体験。トラックに迫られ、すかさず道を譲り、マイ走行を貫く。と言って他のドライバーに迷惑はかけないように注意して。若狭道はほとんど景色を見られず、舞鶴をすぎて福知山ICで高速とは別れ、国道9号線に入る。9号線は好きな国道のひとつ、信号がほとんどなく京都・兵庫の山間部を縫うように走る。お決まりのように「道の駅」により、トイレ休憩とお土産物色。僕のポリシーは「迷ったら買う」で、冷蔵・冷凍物以外でこれはと思ったものは購入し、トランクへ。ある道の駅で砂丘ながいもを見つけた、これが安い!野菜を1日目に買うのをためらったが、ながいもだし大丈夫だろうと購入。

 この日のランチは但馬牛と決めていた。湯村温泉の但馬牛のお店へ。一人飯となると孤独のグルメの井之頭五郎よろしく食べたいものを食べられる、呑めない自分には食事が何よりの楽しみ。さすが但馬牛は高価なため、ミニステーキ定食をオーダーし完食。さすがにミニで物足りず、ハンバーグの単品を追加注文。初めての但馬牛を堪能した。ここなら、妻とまた訪れたい。ひとり旅は、妻との旅の下見の要素もあるのだ。食後、9号線に戻り鳥取方面へ。道中のコンビニ&スーパーに立ち寄る。いろんな地域を訪れ、スーパーで物色するのも楽しみのひとつ。明治のカールを発見。中部地方での販売は終わっているため、カールチーズ味を好む妻に買ってくるように頼まれていた。早速8袋買い占める、うすあじを1袋混ぜて。やれやれ一安心だ。

 しばらくして鳥取砂丘に到着。何度も訪れていて新鮮さはない。ただ、ラクダの休憩時間に遭遇、人間様は行列して乗るのを待っている。なんだか滑稽な状況。砂丘をあとにし、北条ワイナリーを目指す。鳥取県内唯一のワイナリー。一度、妻とお邪魔して、ワインを気に入っていたので、何本か手に入れようと訪問。僕は下戸だが、妻や友人夫妻とワイナリーや酒蔵を訪ね歩いているうちに変に詳しくなってしまったのだ。直売所で、限定販売のワイン、赤と白を購入、併せてウクライナ救済ワインも追加で手に入れた。その後、白兎神社へ参拝、ご朱印をいただく。1日のうち、神社か寺院を1か所参りたい。チェックインする前に、海鮮を味わう計画を立てていた。かろいちの海陽亭さんの暖簾をくぐる。白いか御膳ともさ海老の造りを味わう。うーん、満足!いい店だったのに、日曜の夜なのに、あまり客の姿はなく不思議だった。鳥取駅前のホテルにチェックイン。ぼくのホテルのこだわりは大浴場があること、ユニットバスでは旅の疲れはとれないから。温泉ならなおいいが。国内数知れずビジネスホテルに泊まってきたが、満足度100%のホテルはなかなかないもの。ここも、温泉はありがたいが浴槽に段がなく、いきなり深い。足を痛めている自分にはつらい。あと、洗い場での椅子の高さも重要。あまりに低いと座りにくいもの。1日目を終え、眠りにつく。

2日目ー鳥取から出雲、そして萩へー

 目覚めて朝食へ。和洋朝食、バイキングではなくセットもの。満足な内容でチェックアウト。山陰道を通りながら、休憩も取らず出雲を目指す。何せ今日の走行距離は400を超える。まずは、出雲大社を目指し、西に向かう。

大社(正式名称)には数度参拝しているが、宍道湖や出雲地方も大好きな場所。今回は、稲佐の浜に立寄れないが、西側からの参拝も忘れず、今後の縁を祈った。出雲では、そばを食すことにしていたので、いつも立寄る平和そば本店さんへ。今までは5段を注文していたが、ネットで、カツ丼セットが人気と知り、注文。カツ丼とそば2枚のセット。美味だったこのそばを自宅でも楽しもうと乾麺も購入。楽しみが増えた。いつもなら近辺を回るのだが、これから山口県の萩まで走らないといけないので、出雲を後にし、さらに西に向かう。西に向かう高速道路はないため、国道をひたすら走り、萩市に到着。途中、日本海沿岸を走り、白波をパチリ。次々に寄せる白波が美しかった。チェックインの前に、菊が浜や萩城跡、武家屋敷あたりを車窓から眺める。世界遺産ではあるが人は少ない、廃ホテルや閉店した飲食店が点在し、観光業の難しさを痛感する。チェックインし、部屋へ。東萩駅前のこのホテル、流行りの最低限度対応。チェックイン後は、ほぼ客との対応はなし。朝のチェックアウトもルームキーをBOXに入れるだけ。朝食は、簡単メニューのみ。で、朝食はホテルでとらず、久々にすき家でとることに決めた。旅先でなければ経験できないことだ。夕食は、ホテル近くのどんどんへ。萩に本店を構えるうどんチェーン店だ。何より安価で早くて美味しい。えびかき揚げうどんとおにぎりを頬張り、満足してホテルにもどる。駅前なのに人は誰も歩いていない、まさかコロナの影響ではないだろうが。大浴場で疲れをとり、自室で大社で購入した絵はがきに筆を走らせる。お世話になった方々へ長年のお礼を伝えた。はがきは翌朝、駅前のポストに投函することにして休む。

3日目ー萩から秋吉台、宮島、そして倉敷へー

 朝、7時前にはホテルを出て、市内のすき家へ。朝食メニューから鮭定食を選び、ゆっくりと朝を過ごす。食後のコーヒーは、セブンイレブンのホットコーヒーラージで。コンビニコーヒーでは、セブンが一番のお気に入りだ、香りがダントツで癒される。車内で少しずつのどに流し込み、秋吉台を目指す。仕事でも訪れているが、秋芳洞より秋吉台の方が開放的で素晴らしい。このような景観は、日本ではなかなかお目にかかれない。また、季節によっても姿を変え、広大な風景を見せてくれる。しばし、この景色を堪能する。同じ、男性1人旅の方から、写真撮影の依頼。快く応じるが、なぜ自分なのか。昨日も大社で頼まれている。カップルなら嬉しいが、いつも男性一人なのが不思議だ。

 秋吉台から防府天満宮を目指す。太宰府、北野はすでに何度も訪れているが、防府は初めて。なかなか参拝の機会がなく、今回ぜひ行ってみたいと思っていた。小高い山の中腹にあり、他の天満宮とは雰囲気が異なるが、梅の花は健在である。参拝し、ご朱印をいただき、広島、宮島を目指す。そう、世界遺産の厳島神社は外せないスポットだ。意外に距離があり、しばらく山陽道を東へ走る。

 平日の午前ゆえ、駐車には困らなかろうと考えていたが甘かった。周辺の駐車場は満車、少し離れた個人でやっていそうな駐車場に停めた、お昼少し前。乗船場まで歩いたが、途中であなご飯で有名なうえのを通り過ぎ、やはりここへ来たらランチはあなご飯かと数軒離れたあなご飯専門店に入る。12時前だったこともあり、先客は1組、ラッキーである。休日なら長蛇の列に加わらないといけない。あなご飯定食を食す。どうしようもない性格で、あなご飯単品ではなく、つい定食にしてしまう、困ったものだ。食べ終えて、フェリーへ。乗船にはいつものTOIKAが使えて便利だ。毎度感じるのだが、宮島に向かう船上で、風に吹かれながら瀬戸内の風景を味わうのが至福の時だ。そんな時間は10分足らず、宮島に到着。にぎやかな商店街を抜け、厳島神社へ。現在、大鳥居は修復期間で全貌は見られない。車夫の説明が耳に入ってきたが、今年中には工事が終わるとのこと、再訪の楽しみができた。干潮時の参拝は初めてで、回廊の隅々まで足を運んだ。参拝後、商店街の藤い屋さんで、定番のもみじ饅頭を購入、三つの味を選んだ。生もみじ、揚げもみじやらあるが、やはり定番がいい、人形焼の仲間だが、間違いはない。宮島口に戻り、駐車場に戻ろうとしてお好み焼き屋を発見。広島に来たからにはお好み焼きはマスト!あなご飯の余韻は残っているが、迷ったときは実行に移すべきとのポリシーのもと、暖簾をくぐる。豚玉をオーダーし、しばし待つ。店内のソースの香りがたまらない。すべてを胃に収めるのにたいして時間はかからなかった。車に戻り、本日の宿、今回の旅の最後の夜を過ごす倉敷のホテルをナビに設定し出発。再び山陽道の人となる。

 倉敷といっても美観地区がある市街地ではなく、シーサイドのホテルを選択した。ホテル周辺にお店がないため、この日だけ二食付きで予約。結果、大浴場があり、ツインルームのシングルユース二食付きで13000円とはお値打ちだ。到着後、部屋で休む。シーサイドビューの部屋からは夕日が美しく拝めた。明日自宅に帰ることを忘れるほどの景色だった。夕食は、豚玉の影響で最終の時間帯でお願いした。レストランに出向くと自分一人だけ、広いレストランの片隅で夕食を味わう。下戸のためペースは早く、担当の方も様子を察して、次々と配膳してくれる。礼を言って部屋に戻る。

4日目ー倉敷から姫路、そして帰宅の途にー

 翌朝、湯につかり英気を養う。バイキングスタイルの朝食も申し分なかった。ホテルを出て、まずは吉備津神社へ。参拝後、近くの吉備津彦神社も偶然発見し、参拝。大漁のこいのぼりが桜の木々に映えていた。ナビには揖保乃糸そうめんの里を設定し出発。全国的に有名なそうめんメーカーの本社工場。売店で、せっかくだからと最高級そうめんをゲット!この夏の楽しみがひとつできた。煮めんのカップも購入。土産物購入の決め手は、そこにしかないもので興味を持ったもの。振り返ると麵物ばかり。生ものは買えないから必然的に傾向が偏ってしまう。高血圧の自分には望ましくないが、時間をかけて食したい。今思い出したが、1日目、9号線を走っていた時、道の駅で出石蕎麦も購入していた。

 ふたたび山陽道に乗り、自宅に向かう。初めて新名神を通り京都に抜ける途中のPAで軽くランチ。大阪だからと、イカ焼きと神戸コロッケを頬張る。ひとりだから誰にも合わせる必要はない、食べたい時に食べたいものを食べる、ノンストレスで快適な瞬間だ。新名神から名神に入り、滋賀県内の上りPAで、カールの箱売りを発見。滋賀県を通り過ぎるともう売っていませんよ、とのアピール。1箱10個入1200円余りは割高なので、すでに購入してあるもので済ますことに。妻からおねだりはされたが、数までは聞いていないし。

 4時過ぎ、無事に帰宅。1550キロを走り抜いた。こんな旅はなかなかできないが、楽しい4日間であった。

 たまには自分自身を開放してみてはいかがかな?


                         

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