ルアンパバーンでのカンナビス
北部の町を一通り満喫した後、ラオスの古都とも言える「ルアンパバーン」に行った。
手ごろな宿があったので、そこに泊まると、隣の部屋に背の高いヨーロッパ系の男がいた。
目が合うなり簡単な挨拶と世間話をした。年は一つ上のフランス人だった。
名前はティボという。アグリカルチャーを先行している大学生だった。
カンナビスは好きかと聞いてみると、「もちろん」と笑顔で返してくれた。
早速、ルアンナムターのおばちゃんから買ったガンジャでジョイントを作り、一服した。
1本吸い終わったころ、ティボが自分の部屋から手のひらぐらいはありそうなバッツを持ってきた。
「次はこれを吸おう。」
その日はティボとグダグダしながら眠りについた。
次の日、ジョイントをお供にルアンパバーンの観光名所をブラブラしていると、色の白い、可愛いい日本人に遭遇した。
下心を必死に隠しながら、軽い雑談をしてみた。
年は1個下で、名は環という。少数民族の研究とかで、中国からラオスに下ってきたらしい。
もちろん一人旅だとのこと。
何となく寂しそうにしていたから、昨日宿でティボとグダグダガンジャを吸っていたような話をすると、興味津々。
一緒に宿まで行くことになり、宿裏のベンチでコーラを飲みながら、話していると意外な共通点が判明した。
日本での住まいが、近所だった。しかも一駅違い。
一気に親近感がわき距離が縮まったように感じた。
そうこうしている間にティボが帰ってきた。
「おおー。なんだこの可愛い日本人は!」
「イノセントガールだ。」
などと目を丸くしながら、言った。
ティボは荷物を置きに部屋に帰り、ジョイントを持って戻ってきた。
にっこり微笑みながら火をつけ、僕にジョイントを渡した。
僕も笑顔でジョイントを吸い、環をそっと見た。
とても不思議そうな顔をしていた。
環にジョイントを渡そうとしたが、首を小さく横に振ったので、ティボに返した。
二人でグダグダ吸っている姿を、環はうらやましそうに見ていた。
その後3人で、適当な屋台でご飯を食べ、グダグダし、環をゲストハウスまで送って就寝した。
次の日、環が僕の泊っているゲストハウスにバックパックを持ってきた。
「私、今日からここに泊まることにした。」
僕は心の中でガッツポーズをした。もちろん下心は全力で隠している。
そこから、2.3日は環と2人か、ティボとの3人で過ごしていた。
一足早くティボが去ることになり、ジョイントをふかしながら、
「がんばれよ。」
みたいな捨て台詞を残して去っていった。
この間環は、一度もガンジャを吸わなかった。
僕も初めに軽く勧めてから、一度も勧めなった。
その後、僕はバンビエンに行きたいと思っていたので、そのことを伝えると、
「私も行く」
環が言った。
ここから本格的に旅カップルという誰もが羨む旅を続けることになるのだった。
※この物語はフィクションです。違法薬物の試用、犯罪行為を助長するものでは一切ございません。
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