まぶしくて、うらやましい

・お気持ち吐きだし

夢に向かって進んでいる人を見ると、遠い存在のように感じる。そんなのはフィクションの中だけで、現実はどうせ上手くいかないと決めつけてきた。いや、今でもそう思う。自分がそうだから、間違いないと思ってしまっている。

幸せって何だ。

何を持って幸せというのだろうか。夢が叶えば幸せなのか。幸せは未来にしかないのか。生まれた環境がどれだけ底辺でも、幸せになれるのか。


やりたいことは沢山あった。どれも駄目だと言われた。お金がかかる、職にならない、次に繋がるものがない。

「あなたの為だから」

ならそうなのだろう。私よりも長く生きた人が言うのだから、間違いではないのだろう。この人に意見を聞いて、怒られなければ、それが正しいのだろう。同年代の人間が間違った方に進むたび、「どうせ何もならないのに」と思って見下していた。羨ましかった。羨ましい自分を殺して馬鹿にしていた。


声優、女優、イラスト系、バンドマン。それぞれの夢に向かって進む友人は眩しかった。何故無駄になるかもしれない時間を恐れずに進めるのか理解できなかった。

「え、親は許可してくれたんだ…!?」

まずこの感想である。

うちで言えばどうなる。声優を目指したい。女優になりたい。イラストについて学びたい。バンドがやりたい。

「食べて行けない」
「次に繋がらない」
「職にならない」
「音がうるさいしお金がかかる」

ごもっともである。因みに一番最後は、「家で練習するな」という意味を含んでいる。

駄目なのだ。駄目出しばかりだ。

決定権などない。

私の選択に私の意思などない。あるとすれば、「親に反対されて怒られたくないから、無難なものにしよう」というものだけである。

進路、洋服、化粧、バイト。口出しされて、駄目だと言われ、その度に変える。意見を聞く際には、「OKを出してくれるだろう」と思った案を出す。駄目そうなものは言わない。否定されたら悲しいから。ただそれだけ。

やりたかったなあ。絵も、音楽も、何もかも。

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