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大人になった今こそ大切にしたい時間。

GWが明けて最初の一週間。GW中は夫と娘と本当にずーっと一緒にいたから、またそれぞれがそれぞれの場所で頑張るんだなあと思ったら、何だかとても寂しい気持ちがした。そんな一週間の始まりだった。
でも、昼間はそれぞれが色んな経験をして、疲労感がありつつも活動的なエネルギーを家に持ち帰り、夜にはお互いの存在に癒されて。なんだか前とはまた種類の違った明るさが家に漂っている気がしている。めりはりのある日々は良い。

GW中は、雨の日以外毎日ピクニックをしていた。
もう、本当に気持ちが良くて。
どんな休日の過ごし方より癒されるし、いちばん疲れがとれるのでは?と、すっかりはまってしまった我が家の大人たち。一歳半の娘は言わずもがな心底楽しそう。

今まではベンチでもレジャーシートでもどちらでも良いなんて思っていたけれど、5月の爽やかな気候の中、レジャーシートに寝っ転がる時間は格別だった。目の前に広がるのはどこまでも続くような青い空と、風に吹かれてそよそよ優しく揺れる緑たち。土の香り。身体中に伝わる感覚の全てが完璧だった。その心地よさに身を委ねていたら、どんどんと心が緩むのを感じた。

流行りの服もコスメも、気のおけない女友達とのカフェも、面白い情報が溢れるSNSも良いけれど、(そしてそれらはきっと大人の醍醐味なんだろうけれど、)大人の私たちに必要なのはきっとこういう時間なんだと思う。
自然の中にいるだけで、ただそれだけで楽しくてたまらなかったあの頃に戻る時間。自分に休むことを許す時間。心と身体をゆるめる時間。忙しない日々の一方で、こうしてゆっくり流れているものもあるということを体感する時間。揺らがず、乱されず、ただひたすらどっしりと構える自然に圧倒される時間。そして、その神秘さを畏れる時間。

そんなことを感じながら目に入るのは、子供たちの心から楽しそうな顔。はしゃぎ声。子供って、こんなに全身で喜びを表現するのか、と心を打たれた。なんて透き通ってるんだろう。大人になって、こういう純粋で透明な感情はいつの間にかどこかに忘れ去ってしまったのかもしれない。とにかく、彼ら彼女らは眩しいほど健やかだった。

あの子たちも、いつか大人になった時、あの健やかさをどこかに置いてきてしまうのだろうか。興味の対象は自分の外見や他人の動向に向き、その行動や心無い言動に傷付く日が来るのだろうか。

気持ちよさそうに寝息をたてる娘を見て思う。
どうか、そんな日が来たとしても、彼女が自分自身でこの場所に戻ってこれますように。穏やかな時間の流れの中で、埋もれてしまった健やかさをもう一度取り戻せますように。

大人になった今こそ、大切にしたい時間が流れる場所。
私も何度でもこの場所に戻ってこようと思う。



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