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慢性骨髄性白血病は完全寛解したけれど

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慢性骨髄性白血病患者です。分子標的薬を2年弱服用しました。その後服用を中止して3年以上になりますが、最近の1年間はBCR-ABL1遺伝子量検査の結果が連続して「検出せず」になって…
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#タシグナ

慢性骨髄性白血病は完全寛解したけれど  #9 治療の中心は線維筋痛症外来へ

 今から2年前の冬に始めて線維筋痛症外来を受診した。その病院は自宅から19kmも離れているが、バスなら乗り換えなしで自宅近くのバス停から病院前のバス停まで行けるし電車でも行きやすかった。また、その地域の大病院で診療科の数や検査態勢も充実していて安心だった。  初診は1時間くらいかけて丁寧に問診や触診をされた。当時は手の強ばりが特に強く手足や背中に痺れや強い痛みがあったが、体を触ってもどこが痛いかわからなかった。線維筋痛症の診断では体の数カ所を押して痛みが出るかという点を重要

慢性骨髄性白血病は完全寛解したけれど  #8 病休から休職へ

 私のスプリセル服用末期から服用中止、そして入院してタシグナを試す…といった期間は、水泳の池江璃花子さんが白血病を発症して治療に専念していた時期と重なる。正に世の中の報道が白血病一色といった感じで私も相当心を動かされた。  池江さんのタイプは急性リンパ性白血病であり、私の慢性骨髄性白血病とは治療方法が異なる。別の病気と思ってもよいくらいだ。しかし、テレビで「白血病」が連呼され、いかに悲惨な病気かを繰り返し伝えられると心がダメージを受けてしまう。これも無気力感につながった遠因

慢性骨髄性白血病は完全寛解したけれど  #7 タシグナ服用中止

 スプリセルの服用中止中には職場の異動があり忙しく、その後は入院だった。この期間は新築住宅の工事期間だった。住宅メーカーとの打合せは大変だったが、工事が始まれば施主は上棟時の確認だけで他はメーカー任せだった。大きな施工ミスもなく順調に完成に向かっていると報告を受けていた。  退院の頃に住宅が完成した。退院の際には看護師から退院後の過ごし方について指導を受けるのだが、その内容には血液内科系の患者が一般的にカビや感染症に弱いこと、分子標的薬の特性からもカビには注意が必要であるこ

慢性骨髄性白血病は完全寛解したけれど  #6 入院②<タシグナ対応>

 住宅メーカーとの打合せが概ね終了する頃には冬になっていた。寒さからだろうか体の随所から痛みや強ばりが感じられ浮腫も酷かった。頭や全身の不快感にも悩まされ続けていた。不眠症やめまいも時々出現していた。以前からある数々のニキビは化膿を伴って肥大化し、皮膚科の医師からニキビへの刺激を避けるため髭剃りを止められるほどだった。  常に頭の中が霧に覆われているようで何かに押しつぶされているような感じが抜けず、試しに精神科の医師に話を聞いてもらった。過大に暗く落ち込んでいるわけではない